しかし、卒業してしまえば、立場も変わってしまうし、今僕らが必要としている情報も、何の役にも立たなくなる日が来るかもしれない。
そんな状況下で卒業を控えている僕らは、上手く社会に適応してゆけるのだろうか。
やっぱり「ホトケ」の言っていたように、その先は運命を司る神仏といった大いなる力にしか分からないんだろうか。皆もこんなこと考えているのかな。
そんな思いから、周りを見渡してみると、前列に座る平川綾乃が、先生の話に時々頷いてる様子が見えた。
意外に真面目なところもある平川。バスケ部の後輩からは尊敬されているらしく、リーダーシップを発揮する時は、凄くかっこいいのだと聞いて、びっくりしたことがあったけど、そんな側面も持つ彼女のギャップに惹かれてしまったのかもしれない。
そう思ったら、なんだか顔も緩む。
「何考えてるんだろう」と、我に返り、首を左右に振ると、僕の列の廊下側に座る真島さんとまた目が合ってしまった。
「今日はなんだかよく目が合うな」と、思っていると、真島さんはぎこちない笑みを浮かべ、恥ずかしそうに下を向いた。
「ホトケ」の言っていた念って、真島さん? いや、まさかそんなことあるはずがない。
もし、あるとしても、その理由が分からない。
恨みを買うほど話もしていないし、彼女の彼氏希望者は多いのだから、そこに僕なんかが割って入れるわけがない。だから、どちらにしても、「念」を持たれるはずがない。
やはり、気のせいだよ。松嶋。
そんな状況下で卒業を控えている僕らは、上手く社会に適応してゆけるのだろうか。
やっぱり「ホトケ」の言っていたように、その先は運命を司る神仏といった大いなる力にしか分からないんだろうか。皆もこんなこと考えているのかな。
そんな思いから、周りを見渡してみると、前列に座る平川綾乃が、先生の話に時々頷いてる様子が見えた。
意外に真面目なところもある平川。バスケ部の後輩からは尊敬されているらしく、リーダーシップを発揮する時は、凄くかっこいいのだと聞いて、びっくりしたことがあったけど、そんな側面も持つ彼女のギャップに惹かれてしまったのかもしれない。
そう思ったら、なんだか顔も緩む。
「何考えてるんだろう」と、我に返り、首を左右に振ると、僕の列の廊下側に座る真島さんとまた目が合ってしまった。
「今日はなんだかよく目が合うな」と、思っていると、真島さんはぎこちない笑みを浮かべ、恥ずかしそうに下を向いた。
「ホトケ」の言っていた念って、真島さん? いや、まさかそんなことあるはずがない。
もし、あるとしても、その理由が分からない。
恨みを買うほど話もしていないし、彼女の彼氏希望者は多いのだから、そこに僕なんかが割って入れるわけがない。だから、どちらにしても、「念」を持たれるはずがない。
やはり、気のせいだよ。松嶋。