すずめ休憩室

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はるかなる光の国へ

2008年01月08日 | 漫画・本
「はるかなる光の国へ」 中山星香 秋田書店

はるかなる昔、アルトディアスの王・ロクリスは知恵を求めるあまり、封印されていた魔女を解き放ってしまう。それから100年後、西方の地、「玉ねぎ村」と呼ばれる土地である姉弟が暮らしていた。銀の乙女と言われるフライヤとその弟ローラントだった・・・。


1986年から連載が始まった中山さんのライフワークとも言える三剣物語の中の最大の長編「妖精国の騎士」が昨年無事に完結しました。実に20年以上のノンストップ連載ですよ、中山さんの情熱にただ感服するばかり。

その「妖精国」番外編がプリンセスGOLD誌2007年7+8号に掲載されていたのですが、日ごろ懇意にさせて戴いているすずさんのブログを読んでびっくり!!
以下すずさんのブログ記事よりのコピペ

>こちらもようやく「玉ねぎ村」までたどり着きました♪魔法使いの長・七代目のアーサー・ロビンの生まれた村、三剣物語りのエピソードが時空を超えて繋がる場所でもあります。
ローゼリィは光の剣を*黒髪の女の子に取られてしまいます。そして剣が手元に戻るまで、たまねぎ村でアーサーと幸せに暮らして子どもを生むのですよ。あ~、もう長年の読者には待ちに待った場面なんですが、感慨が大きくて泣けてきますねぇ。そしてこの村に”子どもとロビン”を置いて、二人は旅立って行くのです。

*「はるかなる光の国へ」アーサーと一緒に西に向かって旅をしているところに、未来から来たユング・アルダに光の剣を暫く貸すことになった。

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ええええ~!! 


「はるかなる光の国へ」はリアルで読んでいるけど全く記憶に無い・・・

つーことで、中山さんは殆ど網羅している漫画友に借りて読み返してみました。

この「はるかなる~」は1982年に掲載・・・今から25年も前に作られたお話なんですが、改めて読んでビックリ!!これがまー!!細部にわたり見事なまでに「妖精国の騎士ballad」とリンクしている。

当時の服装、掲載されているセリフ、剣の形・・・全く同じ。なおかつ「はるかなる~」ではアルダからの目線、「妖精国」ではローゼリィからの目線で書いているという細部にわたる細やかな気配り。
「はるかなる~」自体の作品の出来は中山さんご自身は「未熟で敗北した作品」と評しておられますが、「はるかなる~」のローラントがローゼリィとアーサーの息子(ローラント)の子孫であるという伏線を含め、こうやって読むとすごいなぁと。後から見てのこじつけで書いたのではなく、しっかりした構成は根底にありのに対し、表現力がご自身が納得できるものでなかっただけだと感じました

長らく連載をしていると途中でストーリーが変わったり、矛盾が出てきて、ファンや読者にツッコまれがちなんですが(苦笑)それが全く無い!!

wikiによると三剣物語のうち、作品化されているのはこの「妖精国の騎士」と「はるかなる光の国」の2つのみでまだ1部(三剣の創生)と4部(アルディアの炎)がまた作品化されていないとの事ですが、20年の時を経てもブレないプロットをお持ちの中山さんですから、きっと素晴らしい作品に仕上げてくれることでしょう

ってことで気長に待つこととします(笑)