すずめ休憩室

日々のこと、好きなこと、飼っていたペットのことなどなど・・・。
気の向くままにつづってみました。

片恋の日記少女

2008年01月14日 | 漫画・本
「片恋の日記少女」 中村明日美子 白泉社

高野たかしは教員を目指していたが、去年は脆くも破れる。名門私立学園の物理教師であった父が亡くなり受験どころではなかったのだ。今年こそと思い書斎で書物を探しているときにある1冊に日記をみつける。それは亡き父が恋の告白を綴った日記だった。しかもその想いの相手は父の勤める学園の生徒らしい。たかしは父が乗っていた通勤電車に乗り彼女を探してみることに・・・


表題作の他に色んな出会いや恋を書いた7編の短編を収録したコミックスですが、いや~漫画にラブモノは求めない私が久々に良かったな~と思えたテイスト。
この作者さん、初めて読みましたが、なんか興味出てきました

私的には今回、巻頭に載っていた「父と息子とブリ大根」という作品が好き

満くんという男の子が都会に出て1人暮らしを機に本来自分がなりたかった女の子へと姿を変え、男性の恋人も出来て幸せに暮らしていた或る日帰宅するとアパートに田舎からカタブツ親父が出てきていた!!とっさに自分は満の恋人だと名乗ってしまうという話なんですが、お父さんがね、いいのよ!!全て判っていて騙されていてあげているの

子供ってどうしても親に素直になれないところがあるけど、父親のそれを上回る器の大きいところや、第三者である恋人の大人っぷりが、後からじわじわと温かい気持ちとなってやってくる。
どの話も大小はあれども、それがまたさざ波の様にやってくる。

まぁ根底には相手を思う慈しみというものがあるからだと思うけど、言葉も大切だけど、恋ってのは言葉には出していなくても相手が発しているものをどれだけ受け止めれるかというのも大切なんだよね。
まだまだ未熟ですわ、私


-探しても見つけ難いのに、 
    恋とは突然訪れるのです-


帯にそうかかれているこの漫画。
訪れたあと、どう育てるかも大切。

恋人がいる人も、そしていない人にもお奨めです