暖かくなったが雨が多く池の散策などができない。
そこでぼんやりとテレビを見ることになる。ところがどの番組も見るに堪えない。
怪しげなお笑いタレントとかが並んでクイズ番組をしていて頓馬な答えをして笑いを取ろうという番組ばかりだ。
NHKまでが、頭の禿げたお笑いタレントが変なぬいぐるみの中に入って変なしぐさや顔をして笑ってもらおうという番組をやっている。
民放との視聴率競争が厳しいのか公共放送が下品で低俗で情けなくなる。日本の伝統文化は、もっと自然を慈しみ、心和ませ、自然に感謝してきた。
そうした映像をどうして放映してくれないのだろう。プロジューサーが若くて日本の伝統文化を知らないのだろうか、
ガチャガチャしたアメリカのテレビの影響から脱しきれないのだろうか。
たとえば「穀雨」と呼ばれる春雨の日には、京都の有名な庭を持つお寺にカメラを据え、しとしと降る雨が庭の杉苔を生き返らせ、池の緋鯉が喜んで蓮の間を悠々と泳ぎ、
霧雨の中に浮かび上がる日本庭園の美しさを存分に視聴者に届けて頂きたい。
映像のBGMは勿論筝曲で、視聴者はあたかも、霧雨の庭園を散策している気分になり、大自然の営みの優しさや美しさに感動させられる。カメラが動いて床の間を寫せばそこには、見事な生け花が生けられ、彫り物は人間に微笑みかけておられる阿弥陀仏。掛け軸も掠れ部分の多い太筆の禅語、我々の親や祖父の世代はこうした文化に親しみ、心和ませ、つまりは、大自然の営みに感謝して来た。禿げ頭が奇妙なぬいぐるみに入ったりは、しなかった。(T)
散歩道で。
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