今日(3月13日)の朝日新聞が大きく取り上げているビッグ・ヒストリーの記事に感動しました。
①話題の中心人物は何と世界の長者番付1位のビル・ゲイツ氏。一生どんなに贅沢しても使い切れないほどのお金をお持ちの彼は今、自由時間に寛いで、世界の有名大学の有名教授の講義を録画で観るのが趣味だそうです。やはり、偉い人は違いますねえ。ゴルフなんかして遊ぶことが趣味じゃない。経済界の人は良く勉強しているという私がいつも言う独断と偏見が正しいことが証明されました。そのビル・ゲイツ氏の眼に止まったのがオーストラリアの大学の先生のビッグ・ヒストリーと命名されたある講義。
宇宙の誕生から地球の誕生、そして生命の誕生と進化の過程を見てから人類の誕生。聖書の歴史観を紹介して今後を考える。この教授曰く、歴史を国ごとに分けたり西洋と東洋に分けたりする意味はまったくない。細かい年号も大した意味がない。138億年に及ぶ地球の歴史とその中での生命の歴史そして進化論的人類の歴史を学ぶことこそ大切である、そこで学んだことを生かして今後の人類を考える習慣を会得すべきだから。
こうした流れの中で環境問題や平和の問題を考えてこそ歴史の意味がある、と。これに感動したビル・ゲイツ氏がこの教授に逢ってこの授業の普及と国際化に協力を申し込まれて12億円を寄付され、教授も喜んでオンライン化やDVD化に着手、世界中の高校で授業に使えるようになるとか、世の中どんどん進化している。この一連の動きに感動しました。
チョット気になることは、地球の歴史を学ぶには、太陽における核融合反応や、太陽系誕生の物理的原理が理解できないといけないし、生物の進化を学ぶためにはダーウィンの進化論を生物学的に押さえておかないと学問的に生きた知識にならないのではないか、ということである。とすれば、このビックヒストリーは理科系大学の一般教養の一つの科目となってしまう。国民的教養としての科目にしようとするなら物理と生物のカリキュラムの大幅な改正が必要となることである。
蛇足:地球誕生から現在まで138億年。この数字を覚えるのに一宮の人は有利である。イチミヤだから。
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