市場に合った商品を開発し、適切なマーケティングをおこない、
営業トークや営業ツールを駆使してブレが少ない営業を実践していく。
すると受注棟数は順調に伸びていきますし、
商談保有客数も増えていきます。
しかしながら、より成長することを目指すと、
受注までのプロセス、それから着工までのプロセスを効率的におこなう必要があります。
「どの住宅会社で家を建てるのか?」という決断を
お客様から出来る限り早くいただくために、
商談の進め方をかなり効率的におこなうやり方をクライアント様とつくってきました。
受注棟数を伸ばすこと=目的。
効率的な営業の進め方=手段。
この関係のはずです。
ただ、人間は油断すると、ついつい目的を忘れ、「手段の目的化」がはじまります。
効率的な営業の進め方をおこない、
時間をかけずにお客様から注文をいただくことが目的になってしまうのです。
これ、言ってみれば、お客様を見切るのが早くなるということ。
若い年齢なのにもかかわらず、お客様の見切りが早いと、
個人的に成長が止まるような気がしています。
受注を伸ばすという目的を実現させるために、効率的な営業をおこなう。
でも、何だか最近、受注が順調じゃない。
スランプだ。
そんな時は「効率的な営業」をいったん横に置いても良いと思うのです。
結局、お客様はどこを見ているのかというと、
自分たちのためにどこまで一所懸命対応してくれているのか、という部分。
だからお客様が求めていることを全力でやり切る。
これまでの効率的なやり方ではなく、回数を重ねて、お客様の気持ちにトコトン寄り添う。
それで効率が落ちようが、結論をいただくまで時間がかかろうが、いいじゃないですか!
営業マンは常に「たくさん契約を取りたい」「早く結論をいただきたい」という、
自分のエゴを少なからず持っています。
そのエゴよりも、
「お客様のために」「このお客様には後悔しない決断を下していただきたい」という、
お客様を思う気持ちが勝っていないと、おかしくなります。
実力も人間力もあるのに、成果が伴わない。
そんな時こそ、自分のエゴを封印し、
お客様のため、働く仲間のため、後輩のために仕事をするのです。
それがスランプを克服する、最善の方法だと思います。
そしてそれが意識せずともできるようになった人が、真のリーダーとなるのです。