鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第5111回】 雨の日、お客様を濡れさせたくないと思える会社

2024年12月27日 | 住宅コンサルタントとして
先日、あるクライアント様にお伺いした際、
事務所の改装を考えている、というお話を聞きました。

実はこのクライアント様の事務所、
お付き合いが始まってからも一度改装されいて、
現時点で、とてもかっこよい事務所なんですね。

「何でまた改装を検討されているんですか?」

と私、質問をしたところ、

「雨の日に、お客様がお子様を抱きかかえて、
車から降りて事務所に入られるのが申し訳なくて・・・。

雨の日でも、お客様が濡れることなく、
安心して打合せに来ていただけるようにしたいんです」

と社長。

更に2階の打合せスペースに案内され、
椅子に座っていると、

「是非、こちらの椅子に座って下さい」

と別の椅子を勧められました。

その椅子は背もたれ部分の角度が微妙に変わり、
かつ座り心地が非常に良い椅子だったのですが、
その椅子を最近購入された、とのこと。

その理由を質問すると、

「妊婦さんが座って長時間、打合せをするのに、
腰に負担がなるだけかからない椅子をご用意したい」

と女性スタッフさんからの提案があり、
社長が即決でOKを出し、購入されたのだそう。

私、本当に思うのですが、
こういうおもてなし心が溢れる会社が、
良質なお客様に選ばれていくのです。

そしてどこも真似ができないコミュニティが出来上がっていく。

こんな気遣いやおもてなしが出来る会社が、
適当な施工や不誠実な対応をする訳がないんですね。

頭の良いお客様は、そういう部分をちゃんと見抜かれるのです。

一方、こういうおもてなしや気遣いに
何の価値も感じないお客様もいます。

そういう方は、A社とB社の見積を比較し、
どっちがお得かだけを見て判断するのですが、
自分が得をすることしか考えていないので、
こういう層の方の受注を積み重ねたところで
良質なコミュニティが出来上がっていかないのです。

商売は長い目で考えなくてはなりません。

10年後、20年後、どういうコミュニティをつくりたいのか?

そのためには、どういう部分を
自社は磨いていかなくてはならないのか?

おもてなし心溢れる住宅会社が最終的に勝つことを
クライアント様と一緒に証明していきたいと思っています。

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