33歳でコンサルの世界に飛び込んで、
気づけば17年が経過しています。
この世界に飛び込んだ時は、
まさに家を建てる世代と同じ年代だったので、
自分の価値観と感性でキャッチコピーを考え、
広告のデザインを考えていたのですが、
今、そんなことをやっては自爆してしまいます。
人間、1年に1回、必ず年齢を重ねるものですし、
そうなれば、自社の商品やサービスを利用して下さる、
メインとなるお客様とは歳の差が出ます。
すなわち、年々お客様の感性や価値観と
自分のそれがズレていく、ということです。
マーケティング担当者は
この現実を受け止めておかなくてはなりません。
すなわち、現役で居続けるためには、
相当な努力をし続けなければ、
ズレた発信をやってしまう可能性が高い、ということ。
私の場合、このズレに抗うために、
クライアント様の若いスタッフさんと
積極的に話をさせていただいたり、
自分がサービスを利用する際には、
若いスタッフさんに担当をお願いしたりと
定期的に自分の感性を軌道修正しています。
またいろんなところに出かけ、
消費者目線でさまざまな経験を積む、
ということを17年、やり続けています。
それでも、いつピントがズレるか、常に不安です。
不安だから行動するのです。
ところが、経営者でかなりの高齢になって、
自分がもう自社の商品サービスのメイン層とは
相当年の差があるにもかかわらず、
ありとあらゆることに口を出し、
全て自分で決定する経営者の場合、
ちょっとタチが悪いのですね。
ズレた決定をしてしまうので、
現場のスタッフさんがそのズレを補修しなければならない、
という無駄な労力を現場に取らせることになるのです。
ではどうすれば良いか?
口を出したいのであれば、
自社の商品サービスを利用して下さるお客様の年齢層と
密にコミュニケーションを取り続け、
その方たちの価値観や感性を習得する努力を怠らないこと。
そしてもう1つは、若いスタッフさんに任せること。
そのいずれかにしなければ、
自社のスタッフさんの仕事量を増やすことにつながり、
生産性が年々下がっていくのです。
自分はオッサンである、という謙虚さがあれば、
上記2つうちのどちらかの決断ができるはずです。
逆にそれができない、ということは、
謙虚さが無く、現実を客観視する冷静さが欠けている、
ということなのです。
経営者やマーケティング担当者は、
常に謙虚さを持ち続けなければならない、
と個人的に思っています。