鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第493回】 何だか、悲しい気分

2012年05月07日 | 住宅コンサルタントとして
北海道に来て3日目。

昨日は北見エリアをグルグル散策し、夕方に旭川に入りました。

この行程の中、北海道経済の、いや日本の地方経済の衰退というものを
とても実感することとなりました。

北見では、旧トステム北見営業所のあった場所にまず行きました。
北見エリアでは、私が居た12年前はショールームなども無く、
小さな事務所と荷捌きセンターを隣接させた社屋で毎日仕事をしていました。

荷捌きセンターに運転手さんが居ない時は、営業マンがフォークリフトを運転し、
荷物の引き取りに来たお客様のトラックに積む、なんてこともやっていて、
ここで働いたからこそ、私もフォークリフトの運転を覚えられたのです。

人がいない。
何も揃っていない。
北海道内にある営業所の中で、最もインフラが整っていなかったからこそ、
何でも自分でやらなくてはならず、それが現場力を身に付けられた一因だったと思います。

その思い出深い、旧北見営業所は、中古車販売センターの倉庫として使われていました。
何だか、とても悲しい気持ちになりました。

旧トステム、現リクシルの営業所は、北見市内の一等地にショールーム兼事務所として
移転していましたが、キレイすぎるのとそこには何の思い出も無いので、
特に特別な思いを感じることはありませんでした。

その後、旭川に移動し、旧トステム旭川営業所にも行きましたが、
ここも全く同じで、旭川市内の一等地に移転していました。

私が毎日、働いていた事務所2箇所が、共に今はもぬけの殻となっているのを見て、
時代が変わったことを実感しましたし、ここでもとても悲しい気分になりました。

更に、昔利用させてもらっていたお店も、30%以上が閉店になっていました。
歩いている人も、異常に少なく感じました。

良い記憶も、つらい過去も、自分にとっては良い思い出なのですが、
その時代を過ごした場所があまりにも衰退しているシーンを見ると、
胸が痛くなりました。

こんな気持ちになったのは、生まれて初めてかもしれません。

でも、この姿がこれからの日本が迎えることになるのです。
人口減、経済の停滞により、荒廃していく街が続出していくことでしょう。

こうならないように、各自治体で精いっぱい考えて、
地元の経済を活性化させたり、街のにぎわいを維持するような企画をし、
実行していって欲しい、と心から感じました。

また、非力な自分ですが、お世話になった北海道に何らかの形で力を貸すことは出来ないか?
そんなことを感じた1日でした。
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