長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

骨董病

2008-10-12 07:33:50 | Weblog
この病気はたちが悪い。ある日突然感染しする。しかも不二の病。
だいたいこの病気にかかると死ぬまで慢性の金欠病を併発する。
同じ病気の人間を観察してみると、その不治の病を楽しんでいるように、
みんなどこか幸せそうな顔をしている。

昨日の夕方、ぼくの骨董の師匠・文庫さんがふらりと遊びにきた。
ちょうどオーボエのかよちゃんが、「これつれてかえる」
とバイオリンの大道芸の絵を衝動買いした直後だった。
文庫ちゃんは中学生のころから骨董やに通い、古い陶器の
かけらなんかを収集するような癖をもっている。
彼はピアノを教えたり、将来「サロン」をやる夢のため、
料理や接客の修業をしに料理やなんかのバイトをしている。
彼の部屋にあるスタインウェイのピアノの50年前の骨董。
それを奏でるとき、部屋にころがっている備前や唐津の古陶
たちもいっしょに踊っているような感じがする。
その中から選んだ酒器に酒をなみなみ注いで、飲むと、
なにもほかにはいらないような時間が過ぎる。
いつかそんな酒席を天真庵でしよう、と約束。
「まいぐのみを持参して、ただ飲む会」
「ただ飲み」はいけないけど「ただ飲む」のはいい。
彼がただピアノをひいてくれるだけ。なぜならピアノはおせないから・・