長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

土を喰らう日々

2016-01-20 12:22:29 | Weblog

水上勉さんの本に、そんなのがある。

長野で畑をやりながら、京都の寺で若いころ老師の

身の回りのことを手伝いをしていた「典座」の修行時代を思い出し、

精進料理の指南をする本であり、道元禅師の「典座教訓」よろしく、土を耕し、

原稿用紙の空白も、耕し、土を喰らい、自然と混然一体となった日々が

書かれていて楽しい。

彼の遺作が「花畑」。

今朝早く起きて、読み終えた。長野の佐久あたりを舞台にした小説。

心臓を患いながら、晴耕雨読の毎日の中で起きる日常が書かれていておもしろい。

天真庵の椅子をつくってくれた般若くんが住むのが長野の木曾村、京都の祇園祭

の宵山と同じ日にお祭りがある。2度ほど参加したことがある。観光ずれしていない、

神秘的なお祭りだ。「なおらい」のように、街のきまった場所でお神酒がふるまわれる。

その役をやる人に外国からきた花嫁の多いことにびっくりした。都会も「婚活」が盛ん

で、最近は田舎のほうをターゲットにするのもはやっているらしい。「花畑」には、今の

時代を先取りするような男と女のことが綴られていておもしろい。

今朝はこの冬一番の冷え込みらしい。てあぶりを傍らにおき暖をとっていても、膝あたり

が寒い。

今日の夜は「おんなかっぽれ」  元気な女子たちが、真冬でも浴衣1枚で、しりははしょり、

てぬぐいを頭に鉢巻きし、あ、かっぽれかっぽれと、踊り狂う日。

そろそろ、お店にでかけ、その準備にかかろうと思っている。ラジオでは、

故郷の「宗像」が舞台になっている。宗像大社が世界遺産になるように、地元が盛り上がって

いるらしい。地方が活性していくことが、この国にとってとても大事なことである。

でもねこも杓子も同じような戦略では辟易するところもある。神域という場所は、けがれた

人間がぼりぼりしながら遊びにいく場所ではないように思う。