午前中は
前回のサイアノタイププリントの青の色味を
変化させる実験をおこないました。
上の写真のように調色によって、
黄土色、青緑色、赤褐色、紫、茶色・・・と、
変化させることができました。
サイアノタイプは鮮やかな青色が魅力ですが、
この微妙な色味も作品の内容によっては良いかもしれません。
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午後からは、2通りの転写技法を体験。
一つ目は一般的に“シンナープリント”と呼ばれる手法を紹介。
転写溶剤を原稿に染込ませて、スプーンやローラーなどで
原稿と支持体を圧着させて転写させます。
圧着のコツをつかむと手早く転写することができます。
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もう一つの転写技法は忍耐が必要。
メディウムをコピー原稿面に塗り、支持体に貼り付けます。
接着後、コピーのトナーだけを支持体に残し、
紙をゆっくりはがし落とします。
この手法の魅力は支持体の幅が広いこと。
木にも転写できたり、
曲面にも転写できます。
プラスティック素材にも転写できます!
心静かに根気強く作業を進めることがポイントです。
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これらの転写技法は特別な道具を必要としません。
写真技法の一つとして、
どこかで活用して頂ければと思います。
太陽光を利用して露光するサイアノタイププリントにとりくみました。
いわゆる“日光写真”。
青と白の美しい諧調を得ることができる手法です。
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【 手順1 印画紙作り 】
2種の薬品を精製水で溶解し調合、支持体に塗布します。
感光性が低い手法のため明室で作業ができます。
【 手順2 露光作業 】
近所の公園にて、太陽光で露光。
当日は梅雨の合い間の晴天。しかし、猛暑真っ只中という感じの天候でした。
気の早い蝉もいました。
【 手順3 現像 】
現像作業は特別な薬品を使うことなく“水現像”です。
太陽光があたったところは青色となり、
未露光部分は塗布した薬品が水に流れ落ちます。
現像後は水分を拭き取り乾燥。
時間がたつにつれて青色の彩度が高くなり、
青の美しさが極まります。
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作業後は講評会。
互いの成果を披露して、一日の作業を振り返ります。
次回はこの青の色を変化させる調色に取り組みます。