徳永写真美術研究所 運営日誌

本運営日誌は徳永写真美術研究所にておこなわれる活動の記録集です。https://tokunaga-photo.com

大型カメラ撮影&プリント実習講座3・4

2022年04月07日 | 銀塩写真講座





大型カメラを用いて撮影
フィルム現像
プリントまでをおこなう
4日間講座のレポート後半部です。



まずは暗室にて
現像・停止・定着
各液の調合から。



その後
現像したネガフィルムを
印画紙に乗せてプリントする
コンタクトプリントを作成。
通称:ベタ焼き



手際よく露光時間を割り出し
コンタクトプリントを仕上げ



引き伸ばし作業に進みます。



ネガキャリアにフィルムをセット



プリントサイズを決めて
ピントを合わせ・・・



段階露光をおこないテストプリント



テスト結果をメモしながら
更に厳密なテストプリントを
何度か繰り返し・・・



露光の設計図を作って本番プリント



この一連の作業を繰り返し
4×5フィルムからの
引き伸ばしプリントを
数枚仕上げました。



35mmフィルムよりも
肌理の細かなプリントが
仕上がることを確認して
4日間講座を終えました。




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受講受付中です。

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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて
写真・写真表現・シルクスクリーンetc.
表現の研究活動をおこなっています。 

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大型カメラ撮影&プリント実習講座1・2

2022年02月09日 | 銀塩写真講座

4×5、8×10の大型カメラで撮影
自身でフィルム現像
プリントまでを全4回で
体験する講座のレポートです。

<1日目>



通常は大阪・鶴橋に位置する
徳永写真美術研究所にて
講座をおこないますが
時おり
主宰者自宅にて開催します。



大型カメラで屋外撮影する場合
カメラの操作手順を確認しながら
撮影に集中する必要があるため
近年は
山間部に位置する自宅庭で
撮影実習をおこなっています。



人の目を気にする事なく
ゆっくり、じっくり、確実に・・・



撮影中に気になるのは空模様・・・
太陽が雲間に隠れることがしばしばあり
何度も露出の測り直しとなりました。






<2日目>

2日目は研究所の暗室にて
フィルム現像に取り組みました。



4×5フィルム、8×10フィルム
両サイズの現像を
2日に分けるか
1日でやりきるかは
受講者のご希望を伺い進めます。



今回は1日でやりきることに。



現像液
停止液
定着液
水洗促進剤
水滴防止液

液温管理をしながら
既定の処方に従い
各薬液を作り・・・



明るい場所で
フィルムの取り扱い方を確認して
いざ本番。


<全暗作業にて記録写真なし>



一連の工程を終え
室内の明かりをつけて
仕上がったフィルムの水洗



8×10フィルムは
ハンガー式の器具にフィルムを
装着して水洗します。



4×5フィルムは水洗器の
スリットにはめ込み水洗。



水滴防止液にフィルムを潜らせ
乾燥機につるして乾燥。



最後に仕上がったフィルムを
ライトビュアーに置いて



ルーペを用い
ネガ画像の細部までを確認して
2日目を終えました。

次回の後半2回は
コンタクトプリントと
フィルムの引き伸ばし作業に
取り組みます。



2022年度TIPA講座の告知は
2月中旬を予定しています。
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大型カメラ体験講座 / 2・3日目 シートフィルム現像&プリント作業 

2020年11月27日 | 銀塩写真講座



大型カメラ体験講座(全3回)
2日目と3日目のレポートです。



2日目は
初日に4x5カメラで4枚
8x10カメラで2枚を撮影した
合計6枚のフィルム現像作業に
取り組みました。



大型カメラで使うフィルムは
シート状です。

35ミリやブローニーフィルムのように
リールにフィルムを巻いて
タンクで現像するのではありません。

フィルム現像をおこなう環境に合わせて
幾つかの現像方法がありますが
徳永写真美術研究所では
最もベーシックな方法で進めます。



ベーシックな方法とは・・・
全暗室(真っ暗)の状態で
バットに入れた薬品に浸す作業となります。

水浴
現像
停止
定着

各処理液を準備
そして
何も見えない闇の空間で
現像作業を進めます。

<全暗作業につき記録写真なし>



現像中の様子を確認する事はできず・・・
定着を終え、灯りをつけた時点が
緊張高まる瞬間となります。



現像を終えた後は水洗促進剤に浸し
水洗器にてしっかり水洗をし
水滴防止剤を通し乾燥させます。



その後は・・・
フィルムをライトビュアーに置いて
仕上がり具合を確認しました。



4x5サイズの現像作業で
行程の流れをつかんだ後は
8x10サイズの
フィルム現像に取り組みました。



8x10フィルムは
4x5フィルムの4倍のサイズとなりますが
作業工程は同じ。
落ち着いて作業を進めることができました。



8x10サイズの水洗器は
既製品のフィルム用ホルダーに合わせて
水洗槽を手作りしました。
流水量を微調整できる仕組みです。



8x10フィルムの場合
乾燥機には3枚が限度となり
フィルムサイズが
大きいことを実感します。





3日目は
現像作業を終えた6枚のフィルムの
プリント作業に取り組みました。



8x10フィルムは密着プリントで仕上げ
4x5フィルムは引伸機を介して
8x10サイズでプリントします。



4×5フィルムは
ラッキー引伸機450MDを使用。
35ミリフィルムで使用する90MDより
ひとまわり大きい機材のため
扱う動作も大きくなります。



今回の2種のフィルムでの
プリント実習では
最終的に同じサイズで仕上げ
フィルムサイズの違いを確認する事を
目的としています。



上は4×5フィルム
下は8×10フィルム



フィルムサイズの違いを
認識できたでしょうか?



3日間構成の大型カメラ体験講座にて
6枚の写真を仕上げる経験を通し
「銀塩写真」とは何か・・・
その存在感・物質感を
実感いただけた事と思います。

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大阪・鶴橋にて
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表現の研究活動をおこなっています。 

2021年1月30・31日 
古典印画技法
ヴァン・ダイクブラウンプリント
2days講座受付中

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大型カメラ体験講座 / 1日目 8x10 & 4x5カメラでの撮影

2020年10月28日 | 銀塩写真講座

大型カメラ体験講座
初日のレポートです。

この日は鶴橋の研究所ではなく
主宰者の自宅にておこないました。


例年は4x5カメラでの撮影ですが
今年は8x10カメラも含めての
大型カメラ撮影実習としました。

4x5カメラを所持している受講者さんは
コンパクトに折りたためる
トヨフィールドを自宅から持参。

・・・のはずが
大きな荷物でのお越しでした。


カメラを組み立てた後
たためなくなったとの事。


原因は
アダプターレンズボードが本体に
装着されていたためでした。

フィールドカメラは慣れるまでは
各部位の操作に手こずる事がよくあります。




撮影にあたっては
露出計の扱い方、測り方からスタート。


カメラを組み立て・・・


撮影手順を記したテキストを
確認しながら撮影を進めました。


しかし
今回は近接撮影のため
露出計に表示される
絞り値とシャッタースピードでは
露光不足となります。

露出倍数なる値を割り出し
補正しなくてはなりません。



被写体の実寸と
カメラのピントガラスに写る
画像サイズを測り
補正値を求め・・・・


1カットごとに時間をかけて撮影を進め・・・


8x10カメラで2枚
4x5カメラでは4枚
合計6枚を3,4時間かけて撮影しました。


デジタルカメラでの撮影が
日常化した現在において
今回の6枚の写真は
同じ「写真」と呼称されますが
全く異なる存在であるはずです。

2日目はフィルム現像。
3日目はプリント作業と続きます。

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銀塩写真講座 Step3 / 7日目 作品制作7:バライタプリントの仕上げ

2020年07月29日 | 銀塩写真講座

午前中にフィルム現像
午後からプリント作業を
4回繰り返し
講座最終日は
仕上げに作業に励みました。



バライタ印画紙にプリントし
自然乾燥した写真は
画面がカーリングする場合が多く
大きなアイロンのような
プレス機で熱を掛け
写真をフラットにします。

この作業を
“ フラットニング ”と言います。



モノクロ写真の父
アンセル・アダムスの写真集を
フラットニング後のオモシに
使っているところが注目ポイント。



その後は
“ スポッティング ”という
作業に取り組みます。

暗室で仕上げるフィルム写真は
プリント時に
細かなホコリを挟んでしまい
画面に白抜けが起こる場合が
しばしばあります。



その白抜け部分に
スポトーンという修正インクで
色を塗る・・・と言うより
色を挿すように
スポッティングをおこないます。



濃縮インクを水で溶きながら
修正部分の周囲の色濃度と合わせます。

その際
厳密な濃度調整が重要です。



そして
極細筆で作品画面にインクを挿します。





仕上がった写真は
無酸性ダンボール製の
ストレッジボックスに入れて保存。
また
必要に応じてブックマット加工を施し
展示を前提とした保存も紹介しました。

本講座はここまで。
展示予定がある場合は
フレームの選び方など
相談にのりますとお伝えして
銀塩写真講座 Step3を終了としました。


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銀塩写真講座 Step3 / 6日目 作品制作6:フィルム現像&バライタ印画紙によるプリント4

2020年07月22日 | 銀塩写真講座


今回も朝からの作業でした。
午前中にフィルム現像
午後からバライタプリント。



終日の暗室作業で
充実の一日となっています。

受講者のお一人は
舞鶴から車でのお越し。
素晴らしいバイタリティに
刺激を受ける私です。



下の写真はフィルム現像の
作業工程を記した書類。
細かく注意事項をメモした唯一無二の
手引き書となっているようです。



午後からのプリント作業は
コンタクトプリント作成から始まり



個々の制作スタイルで
銀塩写真作品作りに励みます。



プリント後の
バライタ印画紙水洗中は
片付けと共に・・・



毎回の作業における改善点や
将来の展望を話す時間となり
有意義な雑談タイム。



いよいよ次回は最終回。
フラットニングとスポッティング

取り組みます。




2daysワークショップ開催

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銀塩写真講座 Step3 / 5日目 作品制作5:フィルム現像&バライタ印画紙によるプリント3

2020年07月13日 | 銀塩写真講座


引き続きバライタ印画紙での
銀塩写真作品の制作に取り組む
講座日のレポートです。



この日はフィルム現像からスタート。
自宅にてフィルム現像ができる
環境作りの研究を兼ねて・・・



現像時間を測るタイマーの
使い勝手を確認。



4×5フィルムのシート現像を終え・・・



フィルムの仕上がりをチェック。



その後は休む間なく
プリント作業に取り組みました。



バライタ印画紙でのプリントは
ウォッシャーを使用して
しっかり水洗をおこないます。



そして
余分な水分を切り自然乾燥。



3回目のプリント作業を経て
各自、幾枚かの写真が完成した模様。




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銀塩写真講座 Step3 / 4日目 作品制作4:フィルム現像&バライタ印画紙によるプリント2

2020年07月04日 | 銀塩写真講座


徳永写真美術研究所の講座は
通常13時スタートですが
この日は朝からの自主実習。



2週間で撮影した
フィルムのフィルム現像を
午前中におこないました。



フィルムサイズは
35ミリと4×5インチが混在。
朝からハードな作業となりましたが
両サイズとも現像を済ませました。



フィルムが濃いかも?



4×5インチのフィルムは
オーバー(露光過多)な仕上がりでした。
今後は改善できるよう原因を探りながら・・・



殆ど休むことなく昼からは
プリント作業に取り組みました。
すぐさま
コンタクトプリントを作成し・・・



前回に引き続き
バライタ印画紙によるプリントに
取り組みました。



焼き込み、覆い焼きを含め
何度となくプリントしなおし
丁寧に仕上げていきました。



バライタ印画紙を水洗する
アーカイバルウオッシャーは
たくさんの写真でにぎわいました。



水洗を終えた写真は
乾燥機にかけることなく自然乾燥。



朝から晩までの
充実の一日となりました。
次回も引き続き
バライタ印画紙での
銀塩写真作品の制作に邁進します。




2daysワークショップ開催

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銀塩写真講座 Step3 / 3日目 作品制作3:バライタ印画紙によるプリント1

2020年06月20日 | 銀塩写真講座

この日は初めて
バライタ印画紙を用いました。



まずは
これまで使用してきたRCペーパーとの
違いを説明。



今回は
大型カメラで撮影した
4×5フィルムからのプリントに取り組みます。



まずはコンタクトプリントを作成。



引き伸ばしプリントでは
4×5フィルム用の
ラッキー450MDを使用します。
90MDと同じ仕様ながらも
ふたまわりほど大きなサイズとなります。



しかし
大型の機材となっても手順は同じ。
段階露光をおこない
テストピースをとって本番プリント。



しかし
バライタ印画紙でのプリントの場合
薬液に浸ける時間が長くなり
水洗促進剤に浸す工程が増え
且つ・・・



バライタウッシャーでしっかり
水洗することが必須となります。



水洗後はスポンジで水分を拭き取り
ドライヤーに通さず平置きで自然乾燥。



決して急ぐことなく
丁寧に作業を進めることが重要です。

次回も引き続き
バライタ印画紙でのプリントに取り組みます。




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銀塩写真講座 Step3 / 2日目 作品制作2:シートフィルム現像

2020年06月09日 | 銀塩写真講座

前回に
大型カメラで撮影したフィルムの
現像作業に取り組みました。



工程はロールフィルムと同じですが
シートフィルムの現像は
幾つかの方法がある事を説明。



講座での実習では
最もシンプルな皿現像と呼ばれる
4×5フィルムが入る
バットを並べて現像する方法でおこないます。

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全暗室(真っ暗)での作業のため
記録写真はありません。
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現像作業を終え水洗中の様子です。



フィルムドライヤーに入れ順次乾燥。



仕上がりは・・・
微細な擦り傷がありましたが概ね成功。



ん?
何故か1枚、透明でした。
おそらく撮影時に
引き蓋の取り忘れが原因だと思われます。



この日、受講者の方がご持参された
コンパクト設計の現像トレイ3段仕様。
S字フックを底に置き
フィルムの密着を防ぐ工夫もあります。

暗室作業は
作業環境に合わせた工夫が
なされる場合が多くありますが
このような工夫は初めて見ました。




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