徳永写真美術研究所は
銀塩写真講座・プリント講座・作品制作研究講座・創作実験クラブ
これら4つの軸で運営しています。
この活動以外にもプライベートレッスンとして
ご要望の内容で個人レッスン、グループレッスンを随時開催しています。
今回のレポートでは
3日間にわたっておこなった
プライベートレッスンについて報告します。
レッスン依頼者は
インターネットで青く染める方法を検索するなかで
当研究所のサイアノタイププリントを発見したとのこと。
それゆえ
染色技法としてサイアノを紹介しました。
まずは定番の流れで
薬品の調合、感光液の塗布からスタート。
その後は屋外にて露光。
露光機を使用しない場合
同じ時間帯での露光が正確なデータを得ることに繋がります。
今回、正午の日光であることがポイントです。
布への染色が目的であっても
最初は扱いやすい紙を用いて
作業工程を確認していただきました。
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2回目の実験はなんと!ろうけつサイアノ。
ろうで防染して染める方法です。
・・・そのような技法はなく初挑戦。
紙にろうを垂らして感光液を塗布、そして露光・・・
結果は
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まずまずの感触を得ることができました。
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3回目は自身で織った布を支持体としての実験
この実験もまずまずの結果でした。
紙と同様に美しい青の諧調を生み出せました。
露光時間を調節して
無限に青色の調子を変えることができます。
この実験を私以外にも見守る方がいらっしゃいました。
↓
数時間、ずっと見守っていました。
織物でのサイアノろうけつ実験の結果はこのような感じです。
紙の実験では簡単にろうを外せましたが
織物では脱ろうの工程が必要となります。
この日は防染に木工用ボンドを用いるなどの実験もおこないました。
作業後は・・・
【光の染色】として20年ほど前にサイアノタイプ(シアノタイプ)技法で
制作されていた染色家・山口通恵氏の作品集も紹介しました。
以降は
自宅にて引き続き研究していただくということで
プライベートレッスン終了。
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記:徳永好恵
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。