徳永写真美術研究所 運営日誌

本運営日誌は徳永写真美術研究所にておこなわれる活動の記録集です。https://tokunaga-photo.com

■ 写真講座 20日目 制作活動を続ける上で&特別講義:川崎優実さんをむかえて

2011年03月22日 | 活動レポート


徳永写真美術研究所が運営する
2010年度の全講座においての最終日。
(本ブログは3月6日の授業記録です)

この日は二部構成で講座をおこないました。



第一部

写真講座を受講した皆さんに対し
制作活動を続ける上で
知っておきたい情報を中心に話しました。



主な内容はポートフォリオ作り。
写真の世界でのポートフォリオには
幾つかの形式がありますが
作品内容に適する
また
使用目的にあわせた形で
用意する必要があります。
ポートフォリオのサンプルを参考に
作り方を具体的に紹介しました。

その他

今後の制作活動について
公募展への応募
ギャラリーでの発表
写真集出版
アーティスト・イン・レジデンス

そして
国際的な
フォトフェスティバル
アートフェアー

紹介。

これからも
写真の世界を楽しみ
制作活動を続けてもらいたいと願い
講座を終了しました。



第二部

10年間のイギリス生活を終え
先月
帰国したばかりの
川崎優実さんをむかえての講義を開催。



川崎さんは
ロンドンの大学・大学院で芸術を学び
写真・映像・インスタレーションなど
多様な形態で制作する現代美術作家です。



講座は
住まいの話など日常生活からスタート。
その後
大学での制作や発表の現場について
たくさんの写真資料を用い
語っていただきました。



教授やクラスメイトとの
やりとりのエピソードからは
日本の教育現場との違いが伺え
興味深い内容でした。



講義後半には
今回のために作った3種類のレジメを元に
川崎さんが影響を受けた
アーティストやムーブメントの紹介がありました。



その
ラインナップには
・・・
マルセル・デュシャン
ジョセフ・コスース
ジョン・ケージ
ヴォルフガング・ティルマンス
・・・・
日本でも必須として学習する
作家が含まれていましたが
私が日本語のテキストで認知している
作品の解釈や魅力とは異なる部分もあり
新鮮でした。



紹介があった川崎さんの作品の中で
最も心惹かれたのは
コチラ



結び目を作ったテグスに樹脂を流し
雨が降る様子を表現した作品。
インスタレーションとしても写真作品としても成立しそうです。

雨の意味
雨を降らす場所の設定
など
コンセプトの練り方次第で様々な展開が期待できます。

この“雨”の作品
直に見たい!と思いました。



講座終了後は場所を移し
質疑応答タイム。



川崎さんに2テーブルを廻っていただき
食べながら、飲みながら
会話が弾む2次会となりました。

今年度を締めくくる講座として
まじめに楽しく
且つ
内容の濃い講義で終了できたことを
うれしく思いました。


【お知らせ】
来週
川崎さんの個展が開催されます。
ロンドンでの日常生活から生まれた作品のようです。
ぜひ!

川崎優実個展
“ tayu-tau ”
3月29日(火)-4月3日(日)
会場:立体ギャラリー射手座(京都)



記:徳永好恵

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
にほんブログ村 写真ブログ 写真講座・教室へ 人気ブログランキングへ


■ TIPA制作展をふりかえって

2011年03月01日 | お知らせ


先週
2010年度TIPA写真塾の全授業が終了しました。
最終日(3月6日)の授業記録は
近日中に本ブログに掲載いたします。

本日は
TIPA制作展についての報告です。



2008年・秋に
徳永写真美術研究所の講座がスタート。
制作展は今年で3回目です。
今回は11名の作品が並びました。

展示内容は
ゼラチンシルバープリントのモノクロ写真作品が5作
写真製版によるシルクスクリーンプリントの版画作品が4作
その他、ミクスドメディア作品が2作。

それぞれ試行錯誤の痕跡が
見受けられる取り組みです。



以下、展示風景を紹介します。



壁面左より・・・安藤千穂子・吉原祥子・清田もえ子



半田乙華・菅佳也・若松香苗・浅尾潤子



鈴本知恵子・金盛志おり・徳永隆之・徳永好恵の作品です。

今回
特筆すべき点は
2クール、3クールと
講座の受講を継続した方による
深い作り込みの作品が存在した事。

当研究所の講座は
「まず、手を動かすことから。体験を通して考える。」

謳っています。
体験を第一とした講座運営ですが
体験を超える作品が並んだ事をうれしく思いました。



来期は4年目を迎えます。
次回の制作展では
体験を通した発見を大切にしながらも
更に深く、様々な視点で
写真表現を捉えた作品が並ぶよう
講座運営をおこなってまいります。

記:徳永好恵

現在
2011年4月からスタートする3講座、受講生を募集しております
基礎から作品制作まで【写真講座】
写真表現のひきだしを増やす【表現研究講座】
版表現としての写真【シルクスクリーンプリント】

にほんブログ村 写真ブログ 写真講座・教室へ 人気ブログランキングへ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・