サイアノタイププリント講座2日目の報告です。
この日は
光と影を操るフォトグラムでの制作から。
そこで
光を透過するモチーフを持参し
実習をおこないました。
(一同、昭和感溢れるスライドパズルに感動。)
まずは感光紙作り
そして露光・・・
本来は太陽光で色の変化を見極めたいところでしたが
当日は雨天(台風!)につき
研究所内で露光機を使用しました。
ブラックライトの光を照射すると・・・
スライドパズルがネオンのごとく輝く光景に驚きました。
露光を終えた画面は灰色ですが
水にさらすと青く発色します。
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講座後半は
デジタルデータからネガフィルムを作成する方法を学び・・・
再び露光機でプリント。
青白画像となった写真が仕上がりました。
今期のサイアノ講座には
日本画を専門とする受講生がおられ
その方は自身が描いた絵を原稿に仕上げました。
青い柿・・・不思議な絵となりました。
記:徳永好恵
サイアノタイププリント講座1日目の報告です。
サイアノタイプと表記していますが
シアノタイプ
ブループリント
日光写真
などとも呼ばれる技法です。
まずは
この技法の魅力を紹介する講義から。
青い写真技法としての紹介にとどまらず
様々な技法と絡む展開ができる事もお伝えしました。
上の写真、時計の画像は私が学生だった1988年に
光の染色として制作したものです。
30年が経過していますが鮮やかな色調を保っています。
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後半はサイアノ体験。
薬品を調合して感光液を作り、紙に塗布。
そして
テストプリント。
5秒、10秒・・・4分と段階露光をおこないました。
露光直後の様子。(現像前)
テストプリントのデータを元に
身近にある材料を並べ
数分間、太陽光にあて・・・
現像すると・・・
青白のトーンが美しい画面が仕上がりました。
次回はデジタル写真データからネガフィルムを作成し
青写真としての制作を学びます。
記:徳永好恵
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今年度の作品制作研究講座は
前期5回、後期5回、通年で10回の講座をおこないます。
前期に表現とは何かについて研究しました。
後期は自身の制作の立ち位置を確認して
表現活動の土台を作るまでを目指します。
この日は後期1回目。
制作に関する近況報告をしていただきました。
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受講生1
2度目の撮影旅行を終え
写真の披露と旅での出来事をお話しいただきました。
今回の撮影では
幾つかの切り口が見えてきた事が収穫です。
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受講生2
写真表現に対し思案するなかで撮影した幾枚かの写真の提示と
生活環境が変わりつつある近況報告をしていただきました。
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受講生3
今秋、展示予定の作品プランをプレゼンしていただきました。
前期講座にて学んだ要領で書き上げたステイトメントをもとに
表現面と技術面の両方の検証をおこないました。
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受講生4
近年に撮影した写真を見直す作業をおこないました。
受講生の皆さんと共に
写真のグルーピング作業に取り組み・・・
客観的視点で表現の核となる要素を絞り込み
今後の指針を検討しました。
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秋からは
受講生の皆さんが目指すところへ向かうお手伝をしていきます。
この日のお題はそれぞれの目標を明確にすることでした。
次回も引き続き、自作の検証をおこないます。
記:徳永好恵
昨年に続き今年も
奈良県営馬見丘陵公園にて
日光写真講座を担当しました。
徳永写真美術研究所の講座で紹介する
サイアノタイププリントと同じ技法ですが
この講座は「光で描く植物画面」である事が特徴です。
会場はみごとな花壇に囲まれた場所ゆえ
この環境を活かし・・・
植物学を専門とする研究員さんにお手伝いいただき
植物標本をサイアノタイプで作る事に取り組みました。
2時間半の短時間の講座ですが
自身で感光紙を作る事も含めて
感光液の塗りムラも
既成品にはない効果と捉え進めました。
植物標本として成立させるための
情報ラベルを画面に添付して仕上げた完成形が
コチラ
フウセンカズラの植物標本です。
↓
標本形式だけでなく
露光途中に植物を動かしてみるなど
(強風で動いてしまったり・・・)
工夫を凝らした植物画も仕上がりました。
暑い時期の開催でしたが
印画紙作りをおこなう場所はエアコンが効き
部屋半分を薄暗くできるため快適な環境です。
日光写真体験には最高の環境である
奈良県営馬見丘陵公園での講座報告は以上です。
記:徳永好恵
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