徳永写真美術研究所 運営日誌

本運営日誌は徳永写真美術研究所にておこなわれる活動の記録集です。https://tokunaga-photo.com

シルクスクリーンプリント講座 / 3・4日目 写真製版&様々な刷りの実習

2020年12月25日 | シルクスクリーンプリント講座



全4回のシルクスクリーンプリント講座
3日目、4日目の報告です。



<製版作業>

2日目にフォトショップを用いて作った
画像データを透明フィルムに出力して
製版原稿としました。



紗張りや感光乳剤の塗布は
本講座では割愛し
製版作業においては
予め感光フィルムが貼り付けられた
スクリーンを用いることにしました。



ブラックライトを装着した
露光機にて焼き付け・・・



未露光部分の感光膜を
水で溶かしながら洗い落とします。



製版の仕上がりを入念に確認。

感光膜が溶けた部分に
インクが通る仕組みです。



<カッティング原紙による版作り>



アンディ・ウォーホルの作品資料を
参照しながらウォーホル的刷りの
研究をおこない・・・



カッティング原紙を用いた
版作りにも取り組みました。



写真製版で作ったアミ点画像の版と
カッティング原紙によるベタ版を
組み合わせながら・・・



透明インク、不透明インクを
使い分けた刷り実験もおこないました。



加えて
発泡インクで刷り終えた後
熱を掛ける事で
インクを膨らませ・・・



1ミリほどの凹凸ある画像も完成。



上の写真は
受講前にYoutubeで学んで作ったという
百均額をスクリーン枠に利用した版です。
額に紗を貼り感光乳剤を塗布したとの事。

ガムテープや養生テープ等で
スクリーンを固定した
存在感ある版を用いて・・・



Tシャツに刷り・・・



カッティング原紙で版作り・・・



挿し色として透明インクで
ひと刷り・・・





予定のカリキュラムを終えた後は
質疑応答タイム・・・



製版原稿作成の応用編的質問を受け
細かな画像調整や合わせ技の原稿作りについて
適宜、解説しました。

4日間で完結する今回の講座では
一連の作業工程を紹介したにすぎず
個々の目指すシルク活用に応じた研究が
更に必要となります。

受講後もアドバイスが必要な場合は
対応させていただく旨をお伝えして
本講座を終えました。



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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて
写真・写真表現・シルクスクリーンetc.
表現の研究活動をおこなっています。 

2021年1月30・31日 
古典印画技法
ヴァン・ダイクブラウンプリント
2days講座受付中

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シルクスクリーンプリント講座 / 1・2日目 刷り体験&写真製版原稿作成

2020年11月29日 | シルクスクリーンプリント講座



2日連続を2回、計4日間で完結する
シルクスクリーンプリント講座
前半部のレポートを記します。

<1日目>



まずは
シルクスクリーン技法に関する基礎講義から。

1970年代の黄金期とは異なる
現在においての
実現可能な展開を幾つか紹介。



一連の作業工程、道具の説明後は
さっそく刷り作業の体験。



本講座では
数種類のインクを適宜使い分けます。

最初に扱うインクは
濃縮インクをバインダーに混ぜて
必要とする色のインクを作るタイプ。



ベタ面を刷る練習・・・



グラデーションをする練習と続け
初日の実習を終えました。




<2日目>

講座前半部では
描画スクリーン作り。



下図をスクリーンにトレースして



描画ペンでスクリーンの目を埋めます。



そして
黄色い乳剤を塗布し
乾燥後に描画ペンインクを
洗い油で溶解して製版完了。



発泡系インクでひと刷り・・・
アイロンで熱を加えると
インクが膨らみ質感が変わります。



次は
蓄光バインダーでひと刷り・・・



照明を消すと刷り終えた画像は
ほのかに光ります。



講座後半部では
3日目以降に予定している
写真製版でのシルク展開の
原稿作りに取り組みました。



フォトショップを使用して
製版原稿のバリエーションを紹介。



フォトショップを介して
同じ写真から幾通りもの原稿を
作成できることを学びました。

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ヴァン・ダイクブラウンプリント
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シルクスクリーンプリント応用講座 / 3日目 4色刷:刷り実験

2019年07月17日 | シルクスクリーンプリント講座

CMYK版の4色刷を体験する
シルクスクリーン講座、最終日のレポートです。



20枚を刷り上げることを規定として
プラスアルファ、各自の刷り実験に取り組みました。



100回を超える刷りを経て
仕上がった成果を下に紹介します。







以上が規定課題。

以下は実験の一部です。



黒地に黒のインクで刷ると
見る光の加減で
ネガポジ反転して見えます。



画面にマスキングテープを貼って刷ると
デザインマステができる!



Tシャツに刷るという展開も・・・。

それぞれの実験を終え
体力勝負となった4色刷講座を終了しました。


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シルクスクリーンプリント応用講座 / 2日目 4色刷り:製版&刷り

2019年06月19日 | シルクスクリーンプリント講座




C・M・Y・K と4色に分解した原稿を用いて
製版作業に取り組みます。



この日は一人4回の製版を繰り返す事になります。



製版機に原稿を置き
その上に感光膜を貼ったスクリーンを乗せ
一定時間の露光をおこないます。



その後
未露光部分の感光膜を水で溶かし流します。



最後は再度、光を照射。
膜面を強くして作業完了。



その後はコーヒーブレイクを挟み
刷り作業に取り組みました。



お一人20枚の紙を配布。
ポストカードサイズながらも
4色刷りでの20枚はタイヘンです。



4回の刷り重ねで仕上がる事になりますが
途中経過を資料として残したり
C版にCを刷るのではなく他色を刷ったり
各自の判断で刷り作業を進めました。



微妙な版ズレも計算のうち・・・?



製版原稿作成時のシュミレーション画面と
照らし合わせて確認すると・・・



計画通りの仕上がりでした!


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シルクスクリーンプリント応用講座 / 1日目 4色刷り : 色分解の仕組みを学ぶ

2019年05月30日 | シルクスクリーンプリント講座


シルクスクリーンプリント応用講座では
4色刷りに取り組みます。



カラー写真をCMYKと
4色に分解して版を作り
刷り重ねます。



講座初日は
色分解の仕組みを解説するため
幾つかのサンプル作品を紹介。

そして
画像編集ソフト(フォトショップ)を用いて
製版原稿データの作成をおこないました。



フォトショップの扱いが不慣れな方でも
一部の機能しか使用しないので大丈夫。
ファイルを開くところから説明しました。



日頃、フォトショップを扱う環境にある方は
手順の確認のみで原稿作成は宿題としました。



残りの時間は
版の位置あわせに必要となる
トンボを記して
この日の講座を終えました。


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シルクスクリーンプリント基礎講座 / 6日目 作品制作2 それぞれの制作実験

2019年05月25日 | シルクスクリーンプリント講座




シルクスクリーンプリント基礎講座
最終日のレポートです。

まずは
発泡インクでの刷り結果の報告から。



白の不透明インクで背景を刷り
白の発泡インクで球体図版を刷り
高温熱風を吹きかけると
モコモコとインクが膨らみ
しっとりとした質感に変化しました。





その後は
キャンバスに描いた画面への刷りに取り組みました。



絵画と版画の両要素を併せ持つ
制作物が仕上がりました。



その他
新たな版作りに取り組む方もおられました。



基礎講座ながら
3度目の製版作業です。



手際よく作業を進め
製版後はすぐさま一刷り・・・



着衣への刷りに関心を向ける制作もありました。





こちらは
インクを変えての刷り実験。



シルク用インクだけではなく
ガッシュも用いて
重ね刷りをおこないました。



画面の片隅には実験メモを記載。



遠目には黒一色に見えますが
眼を凝らすと
様々な黒色、質感、図柄を確認できます。

これらの実験は
将来、役に立つ事でしょう。きっと。

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シルクスクリーンプリント基礎講座 / 5日目 作品制作1 製版と試し刷り

2019年05月21日 | シルクスクリーンプリント講座






シルクスクリーンプリントに関わる体験を重ね
ようやく
個々の制作に着手する段階となりました。



原稿を透明フィルムに出力したものが
製版原稿となります。
各自、1,2枚の原稿を準備。



製版機に原稿を載せ
ホコリ等が付着していないか確認後
版を置いて露光します。



その後は
未露光部分の感光乳剤を洗い落とします。



皆さん
失敗なく製版作業を完了できました。





版の完成後は
休憩を挟まず試し刷りに励みました。



上の写真は
黒の不透明インクで背景を刷り
黒のラバーインクで文字版を刷っています。



コチラは
白の不透明インクで背景を刷り
白の発泡インクで刷りました。
写真は高温ヒーターを吹き付け
発泡インクを膨らませているところです。



この試し刷りの結果をもとに
次の本番となる刷りに繋ぎます。


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シルクスクリーンプリント基礎講座 / 4日目 描画製版&インクの種類を変えて試し刷り3

2019年04月12日 | シルクスクリーンプリント講座



この日は様々な実験に取り組みました。

まずは描画製版。

前回、取り組んだ写真製版とは異なり
即興的に製版をおこなえます。



最初に
描画ペンや描画インクを用いて
スクリーンに描きます。



そのあと
描画乳剤でスクリーンをコーティング。



そして
洗い油で描画部分のインクを溶かします。

この工程を経て完成した版を刷ると・・・



描いたような画面が刷り上がります。



講座後半は前回に引き続き
インクの種類を変えて刷りました。

今回は発泡インクを用いての実験。



発泡インクで刷ったのち
アイロンで熱をかけると・・・



名前の通り、インクが発砲します。



発泡具合を目視で確認するだけでなく・・・



手で触って凹凸の具合や
質感の変化も観察しました。



インクジェット出力や
オフセット印刷にはない触感の魅力を
脳裏に焼き付けて実習を終えました。



放課後は
フォトショップを使用する
製版原稿作成方法の復習や・・・



次の作品制作のプランに対する相談タイム。



体験に留まらないレベルを目指すには
反復練習が重要です。
意欲に満ちた受講生の姿にうれしく思いました。

記:徳永好恵


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シルクスクリーンプリント基礎講座 / 3日目 製版作業・インクの種類を変えて試し刷り2

2019年03月30日 | シルクスクリーンプリント講座




この日は製版作業から始めました。

フォトショップで作成した画像データを
透明フィルムに出力して製版原稿とします。



露光機に原稿を乗せて
インク濃度に問題がないか
フィルムにキズがないかなど確認。



感光フィルムを貼ったスクリーン枠を
製版原稿の上に設置。
その上から遮光圧着ゴムを置きます。
そして
焼き付け時間をセット
バキュームボタンを押す
露光ボタンを押す
露光開始。



露光後は水洗い。
未露光部分の感光膜が溶けます。
細部はシャワーで洗い流し
製版作業完了。



各自1枚の版を作りました。
全員、トラブルなく、完成。

その後は
早速、刷り作業に着手。



この日は
透明インク
不透明インク
発泡インク
ラバーインク

刷り実験に取り組みました。



下の実験は
エアーブラシで下地を作った上に
透明インクで刷りました。



次は黒の不透明インクに
黒のラバーインクを刷りました。



質感が異なる黒が重なると
光の加減で
ネガポジ反転して見えます。



発泡インクで刷った画面は
熱を加えることでインクが膨らみます。



赤の発泡インク部分が膨らんでいます。



実験のデータを画面隅にメモして
この日の実習を終えました。



この実験結果をもとに
2課題目のプランを練り
製版原稿作成を宿題としました。


記:徳永好恵


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シルクスクリーンプリント基礎講座 / 2日目 製版原稿作成・試し刷り1

2019年03月11日 | シルクスクリーンプリント講座


シルクスクリーンプリント基礎講座、2日目のレポートです。



この日はたくさんのことに取り組みました。



まずは、製版原稿の作り方から。

工程は複雑ではありませんが
フォトショップを使うため
不慣れな方にとっては難しい作業となります。

フォトショップ常用者には一通りの工程を紹介し
自宅で製版原稿を仕上げていただくことに。
不慣れな方には講座後に順を追って説明し原稿を完成させました。

その後は・・・
刷り体験にあたりインク作りから。



TIPAでは水性インクを使用しますが
様々なタイプの水性インクを併用します。

この日は染料タイプのインクを扱いました。
濃縮液をバインダーに垂らし練り込み仕上げます。



インク完成後は刷り体験。



手先だけでなく身体の動きも大切である事を伝え
刷り作業に取り組みました。



多少のムラはあるものの、まあまあの刷り上がり。かな?

休憩をはさむことなく
次は
グラデーションに取り組みました。

各自、2色のインクを選び
境目がなくなるまでインク練り台で丁寧に練ります。







2色のインクが馴染んだ事を確認後
スキージーでインクを持ち上げ
先ほどと同様に刷りました。

最後は
余ったインクを用いて
アクションペインティングのような刷り。



この日に仕上がったモノはコチラ



様々な刷り上がり結果を得ることができました。


記:徳永好恵


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