徳永写真美術研究所 運営日誌

本運営日誌は徳永写真美術研究所にておこなわれる活動の記録集です。https://tokunaga-photo.com

制作物の検証と特別講義

2015年03月15日 | 活動レポート

 
ブックマット形式で仕上げた作品を提示しながら
制作についてのふりかえりをおこないました。



この制作をふりかえる時間は
自身の制作物を検証すると同時に
徳永写真美術研究所に関わる皆さんの
多様な制作を見合う事で
プラスアルファの気づきがあったのではないかと思います。



ブックマット形式に収まらない制作の方は
適する形での提示も含めてふりかえりました。
ページをめくりながら鑑賞する本形式の作品や
写真はありませんが、掛け軸に仕立てた作品の披露もありました。



後半は講義室のレイアウトを変え
ゲストをお招きして特別講義を開催しました。



上の写真、指差す方がゲストの吉川直哉氏です。



講義中、参加者の手にはクリーム色の冊子。

吉川氏の作品カタログです。



Family Album
2014
Naoya Yoshikawa

「写真とは何か」をコンセプトにしたシリーズのひとつで
氏の幼少期の写真を基にした作品とエピソードが収められています。



講義ではこのカタログの内容に沿いながらも
氏のこれまでの活動についての
様々な体験談を語っていただきました。

制作の変遷
若き頃のギャラリー運営
多くのプロジェクトに関わってこられた事
教員としての見解
etc.

吉川氏とは20年以上のお付き合いですが
初めて伺うお話もあり
私も講義に聞き入りました。


記:徳永好恵

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

にほんブログ村 写真ブログへ 人気ブログランキングへ

 


作品の仕上げ:ブックマットの作成実習

2015年03月01日 | 研究講座


制作した物は
作ったままの状態では制作物です。

仕上げを経て作品となります。

では
「仕上げ」とは
どのようなものでしょうか。

仕上げ方には様々な方法があり
作品内容やサイズ、ボリュームにあわせて
適する方法を選択します。

今回は
保存性を優先する仕上げ方を学びました。





ミュージアムボードという無酸性のマットボードを用い
ブックマット形式で仕上げます。



ブックマット形式は
画面サイズで切り抜いたオーバーマットと
制作物を固定するアンダーマットを接合する形式です。



ブックマットの作成においては絶対的なきまりはありませんが
一般的に認知されている方法があります。
その方法に従い
各自、1~3点の仕上げをおこないました。



マットボードを切り抜く作業は
業者にお任せする場合が多いかもしれませんが
一度は自分で経験しておく事は大切です。

大型のマットカッターを使い
斜め45度の角度でマットボードを切り抜きます。



その後のマットの接合や制作物の設置に使用するテープ類も
保存性を考慮し、無酸性テープを用います。



バライタプリントやシルクスクリーンプリントは
余白のある状態で仕上げているため
三角コーナーでアンダーマットに固定しますが
上のサイアノタイププリントのように余白のない場合は
ドライマウントティッシュという
熱によって溶ける薄いシート状の感熱接着剤を使い
アンダーマットに固定しました。



ブックマット形式の状態まで仕上げると
その制作物は、その後、残る存在となります。

保存に耐えうるという事ですが
作り手の気持ちの上でも
残る存在となるのではないかと思います。

たぶん。

記:徳永好恵


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

にほんブログ村 写真ブログへ 人気ブログランキングへ