徳永写真美術研究所 運営日誌

本運営日誌は徳永写真美術研究所にておこなわれる活動の記録集です。https://tokunaga-photo.com

■表現研究講座11日目 写真を分解する

2011年11月20日 | 表現研究講座


これまでの2回の講座にて
手作業でのコラージュ、パソコンでのコラージュと
写真を合成する制作を進めてきましたが
今回は写真を分解する作業に取り組みました。



まずは写真に対し、何通りものアミカケ法を実験しました。



講座後半はカラー写真の色分解に取り組みました。



シアン、マゼンダ、イエロー、ブラックと
4色分解をおこないました。
また
色分解後
プリンターを使用して各色を再度あわせ
元の色に戻るのだろうかと確かめました。

知識として理解しながらも
版をあわせる作業が完了した時
毎回、ある種の感動があります。

記:徳永好恵

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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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■ 表現研究講座 10日目 デジタルフォトコラージュ

2011年11月06日 | 表現研究講座


今回はパソコン上での
コラージュ作業に取り組みました。



手順

前回の手作業によるコラージュ画面を
デジタルカメラで複写。

パソコンに取り込んだ複写画像を下地として
更に素材を加え画面構成をおこなう。



フォトショップを使用するコラージュ作業は
透明度・色相・形状などの操作により
無限に表現を拡張する事ができます。

どの写真を、どのように切り取り、どのように配置するべきか
モニターに向かい試行錯誤すること
数時間・・・
講座中に仕上げるため
強制的に区切りをつけました。





出力時に
裏面に刷ってしまうというミスがありました。
あらためて出力し直し、双方を見比べると
当然の事ながら
表面に刷ったプリントは、鮮やかな発色でした。
しかし
裏面も決して悪くはありません。
紙の繊維にインクが染み入り柔らかな色調でした。





最後にタイトルとサインを記して完成させました。

記:徳永好恵


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■ 表現研究講座 9日目 手作業によるフォトコラージュ

2011年10月23日 | 表現研究講座


様々な角度で写真表現を研究する本講座
今回はフォトコラージュに取り組みました。

自分で撮影した写真の他
雑誌など印刷物の図版も採り入れ
新たな世界を作り出す事への挑戦です。



まずは
構想を練ることから。



次に
自分の興味ある対象を中心に素材集め。



最終的には
セルフポートレイトとして成立する
コラージュ画面を目指します。



・・・とは思っても
無の空間に
素材をどのように配置するべきか悩む事
   数時間・・・。



表現内容、画面構成の骨格が見えるまで試行錯誤を続けます。
この粘り強い試行錯誤の時間が重要。



手作業でのコラージュを完成した後
画面をデジタルデータに置き換え
更にコラージュを繰り返します。

次は画像ソフトを使用するコラージュです。
手作業とは異なる画面の変容に注目!

記:徳永好恵

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■ 表現研究講座 8日目 太陽光でフォトグラム

2011年10月09日 | 表現研究講座


 

熱で現像する感光紙を用いて実習をおこないました。
この感光紙は
光があたる部分は白
モチーフ等で光が遮られた部分は青色となります。





コスモスの花咲く様子を
描写する事に取り組みました。
しかし
露光中
花が秋風にそよぐため
悪戦苦闘



難易度が高い被写体であった事に気付きました。

実習後半は
光と影の像を写し撮るだけにとどまらず



実習を進める中でのひらめきを即実践することを繰り返しました。



作業回転が早い技法ならではの速攻実習です。



気持ちの良い秋晴れの下
光との様々な対話を楽しみました。

記:徳永好恵

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■ 表現研究講座 5日目 転写技法研究 地道な作業の魅力

2011年06月12日 | 表現研究講座


<転写技法研究>

転写技法には幾つか種類がありますが
今回は特別な道具を使わずにできる
手法に取り組みました。

その手法とは
コピー原稿を支持体に貼り
トナーを残して紙の繊維を取り除く手法です。



まずは
図版の準備から。
手のひらサイズくらいのコピー原稿を作成します。

次に
転写する支持体選び。
支持体は原稿が接着するモノであればO.K.
この日は木片を使いました。

手順は
支持体に原稿を貼り付け乾燥。
その後
画面に水を含ませて
指先をこすりつけ
コピー用紙の繊維を剥がします。



優しく指先を動かさなければ
トナーを引っかき画像面を破ってしまいます。



心静かに丁寧な作業が要求されます。



上の写真左側、少々亀裂ができてしまいましたが
薄い皮膜を印刷したような効果を生み出せました。



木目が美しいコチラは
切手を貼ればポストカードとして郵送できるサイズです。
作者によると
フランスに住む友人に送る予定との事。



今回は時間の都合上
転写の体験だけにとどまりましたが
絵画や立体造形物に
この転写技法をあわせるなど
他の技法と絡む事でも可能性を感じます。

なんといっても
手軽に実験できる点が良いですね。

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■ 表現研究講座 2日目 虫眼鏡レンズを通した写真

2011年05月01日 | 表現研究講座


前回の講座で作成したカメラオブスクラは
スクリーンに写る像を観察するだけの装置ではありません。



本日はこの装置をカメラとして使用。



このカメラでは熱で現像する感光紙を用います。



徳永写真美術研究所の看板を撮影中



運の悪い事に
ポツポツと雨が降り出し



気休め程度ですが
カメラに傘を差しました。



コチラが
何とか撮影できた画像です。
薄っすらとですが
看板の文字も読み取れます。

その後
雨が本降りとなり、撮影はソコソコで終了。



授業後半は
互いを知るために自己紹介をおこないました。





今回の受講生の方々は
既に作品発表歴があるので
各自のウェブサイトを見ながら
これまでの制作活動を語っていただきました。

講座の進行役の私も
講座の一員として刺激を受けました。
互いに関りあうことで
何らかの新しい発見がありそうな予感がします。





記:徳永好恵

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■ 表現研究講座 1日目 不確かな実像の動画

2011年04月17日 | 表現研究講座


本講座は毎回が実験です。
グループワークを通して
写真表現について考え
研究することを主旨としています。

受講生の皆さんには
表現活動の下地となる
様々な体験を
積んでいただきたいと願っております。
進行役の私(徳永好恵)も
講座の中での気付きを楽しみにしています。



講座初日は
写真機発明までの過程を知る事から。

画家が下図を描く際に使用したカメラオブスクラを作りました。

徳永写真美術研究所には
カメラオブスクラの簡易キットがあるので
短時間で作ることができます。

今回の目的は
像を結ぶ現象を観察すること。



当日は柔らかな陽射のため
スクリーンに写る像が見やすい状態でした。



研究所に隣接する公園では
常にたくさんの子供たちが遊んでいるため
毎回、何人かは
私たちの活動に興味を示します。



一通りの観察が終った後で
写る像を動画として撮影した方がおられました。

そこには





自転車を走らせる子供の姿が
上下左右逆転して記録できていました。

この不確かな実像の動画は
なかなか魅力的なものでした。

これは・・・何かに展開できるかも知れません。





記:徳永好恵

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■ 表現研究講座 7日目 転写技法研究

2010年07月11日 | 表現研究講座


予定では太陽光の下で
“サイアノタイププリント”
(日光写真)

取り組むはずでしたが
当日は雨。



ということで
急遽、雨天用プログラム
“転写技法研究”に変更しました。



この日は、ずっと椅子に座り
指先だけを動かす作業です。



今回
2種類の転写技法を紹介しました。

どちらも図版をコピーして
コピーのトナーだけを支持体に転写する手法です。



<転写技法・その1>
支持体に図版を貼り、紙を剥ぐ方法です。
これは非常に忍耐が必要。
瞑想するように
心を無にして作業に集中します。



<転写技法・その2>
一般的に“シンナープリント”と呼ばれる方法です。
トナーを溶かす溶剤をコピー用紙に塗布して
スプーンやローラーで圧力をかけてこすると
瞬時に転写できます。



最も美しく転写できた取り組みです。
木の優しい風合いに溶け込む図柄になりました。
こちらは<転写技法・その1>での転写です。

今回、紹介した転写技法は
単独での使用で作品化させることは
難しいかも知れませんが
他の技法と併用すると
面白い効果を発揮すると思います。


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■ 表現研究講座 6日目 版表現への展開2

2010年06月27日 | 表現研究講座


シルクスクリーンプリント体験2日目。

シルクスクリーンプリントは
日本の友禅染・型染の型紙からヒントを得て
イギリス人が絹を使った印刷版を考えたことが始まりとされています。
当時
スクリーンの素材として絹を使っていたことで
シルクスクリーンプリントと呼ばれています。
その後
この技術はアメリカで成長を遂げました。



という歴史を踏まえ
この日は染色用の型紙の紹介から。



江戸小紋などの型染めに用いる型紙
“伊勢型紙”です。



型を彫る職人さんの技術に感動します。

***

この日の作業は
前回に引き続き、同じ版を使い
様々な版表現を試行しました。



一枚の写真原稿を元に
色・刷り方に工夫した成果をご紹介します。







色を変える事で印象が変わります。
詩的情緒豊かな作品となりました。







写真原稿の上に放射状にカットした版を重ねています。



WEB上では見辛いですが、下地はゴールドです。
存在感のある仕上がりとなりました。







写真原稿の段階では
ひよこの“かわいらしさ”が伝わる画像でしたが
シルクスクリーンプリントに変換した画像は
ユーモアを感じる表現になりました。







画面から流れ出た草色のストライプ。
その表現は
芝を駆ける馬の流れのように感じます。



放課後には、上記の紹介作品以外に
Tシャツやバック、ノートなどにも画像を刷り
オリジナルグッズを作りにも励みました。

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■ 表現研究講座 5日目 版表現への展開1

2010年06月13日 | 表現研究講座


全2回のカリキュラムで
シルクスクリーンプリントに取り組みます。



秋からスタートする【表現研究講座2】
シルクスクリーンプリントを本格的に学びますので
この講座では
一通りの工程を体験します。



体験ではあるものの
印刷についての基礎的な説明も
きちんとおこないました。



徳永写真美術研究所では
写真表現の延長で
シルクスクリーンプリントを捉えています。
そのため、最初は
写真を原稿とする版表現に挑戦します。



“写真製版”と言うと
難しそうに思われがちですが
手順通りおこなえば
失敗はほとんどありません。



版が完成したら下準備です。
はやる気持ちを抑えて
丁寧にマスキングテープを版に貼ります。



いよいよ刷り作業です。

色の魅力を考え
納得できる色ができるまで
色の調合にはこだわりました。



写真製版した版を刷るだけでなく
オープンスクリーン(製版していない版)を使用して
下地も刷りました。
全面に均一にインクをのせる事の難しさ
それができないからこそできる
ムラのある画面の面白さを感じながらの作業でした。



皆さんの取り組みを紹介します。



原稿はウインドゥに写り込む女性達の足と
その向こうにあるピアノの鍵盤。
何をどう目立たせるか
どこに何色をもってくるか
その計画をたてながらの作業。
考え過ぎると手が止まるので
とりあえず刷ってみる!という所から突破しました。



ひよこがモチーフですが
イエロー系にすると普通なので
色出しに一苦労。

失敗?と思った色も版を重ねる度に
思いよらない素敵な色合いになりました。



かすれたように下地を刷ることで生まれる
テクスチャーを活かした2版・2色刷りに挑戦。
1枚も同じものができない独自の作品ができました。



インクを完全に混ぜないマーブリング技法や
版をずらして重ねるスライディング技法で
躍動感ある画面になりました。



次回は紙だけでなく刷りたい物を持参しての作業です。
皆さん、どのような制作物が完成するのか
とても楽しみです。

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