徳永写真美術研究所 運営日誌

本運営日誌は徳永写真美術研究所にておこなわれる活動の記録集です。https://tokunaga-photo.com

滋賀県立美術館ブツドリ展_関連ワークショップレポート

2025年03月16日 | ワークショップ




現在、滋賀県立美術館で「BUTSUDORIブツドリ:モノをめぐる写真表現」展 (3/23迄)が開催されています。今回、この展示に関連するワークショップを徳永写真美術研究所(TIPA)が担当しましたので、その報告を記します。

私たちは大阪・鶴橋の研究所での活動のほか、時おり依頼を受けてワークショップをおこなっています。今回のように美術館での展示に関連するワークショップは過去に2回。
1回目は京都市美術館での ヴェネツィア絵画展、関連ワークショップ「カメラ・オブスクーラの世界」
2回目は京都国立近代美術館での モホイ=ナジ/イン・モーション視覚の実験室展、 関連ワークショップ「コラージュ→フォトグラム→・・・」
いずれも、展示内容を事前にリサーチし、関連付け方を考え実施内容を決めました。今回は展覧会名にある「ブツドリ」に注目し、美術館と相談しながら企画した内容がコチラ 
↓↓↓
 

光でブツドリするサイアノフォトグラムの実習にしました。サイアノ技法でのワークショップは、太陽光で露光する事が多いのですが、寒い季節なので、室内でライトを使う事にしました。下の写真は2回目のワークショップ当日の美術館周辺です。薄っすら白銀の美しい世界!室内で完結する内容にしてヨカッタ…と安堵ました。



以下、ワークショップレポートです。

ワークショップ会場には「たいけんびじゅつかん」と、空間が楽しくなる施しがされていました。おかげで、少し緊張していた私たちは、ホッコリ&ニッコリ。



このワークショップは学芸員さんの引率での作品鑑賞からスタート。



展示会場でモノが写った写真について考えを巡らせてから、持参したモノをブツドリする作業に取り組みます。



まずは、光で撮影する感光紙作りから。1人2枚の紙に薬液を塗ります。



感光紙が乾いたら、持参したモノを含めて画面を構成します。



ブツドリ中(露光中)の様子です。UVライトの下にしばらく置きます。



その後は水に浸けて画面を青く発色させます。鮮やかな色に変化する様子を見届けて乾燥。



1人、2回の挑戦、緊張感たっぷりの作業でした。しかし、青い画面が仕上がったところでワークショップは終わりません。



できた画面をカメラで撮影するようにフレーミング(トリミング)して額入れするところまでをおこないます。
どのようにフレーミングするか、その行為によって作品世界が浮き上がってくる瞬間も楽しいはず。



最後は作品鑑賞会。一連の作業の感想と共に、画面の見どころ、どのような理由で切り抜いたのかもお話しいただきました。
言葉が見つからないお友達はエデュケーターさんがサポートして代弁。



なかには、大きな画面で完成しているから切れなかったと説明するお友達がいました。それだけ画面作りに気持ちを入れていたのですね!想定外のケースでしたが、切り抜かない選択も素晴らしいと思いました。



最後は「仕上がった青いブツドリ作品群は、似通ったものはなく、それぞれに独自の世界が存在していますね!」という私たちの言葉でワークショップを終えました。

今回は、TIPAと学芸員、そしてエデュケーターの3者が随所で関わるワークショップでした。加えて、ワークショップ中に数名のボランティアスタッフがサポートくださった点もスムーズな進行に繋がりました。滋賀県立美術館では【見る・作る・考える】の3要素を備えた活動が、継続的に企画されているようです。



ワークショップを終えて3週間が経過した現在、私が作ったストローをブツドリしたサンプル作品は、このように飾っています。壁に掛ける事もできますが、テーブルに置く形が気に入っています。 記:徳永好恵

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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて
表現の研究活動をおこなっています。 
2025年4月開始の講座受付中

【 サイアノ実習講座4/5~】
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TIPA山のアトリエ活動レポート:藍の生葉染

2022年07月29日 | ワークショップ




大阪・鶴橋を拠点として活動する
徳永写真美術研究所ですが
年に数回
主宰者自宅でも活動しています。

今回は毎夏恒例となっている
藍の生葉染会の様子を報告します。



自宅の一角にある藍畑にて
葉を摘むことから始まります。



葉の採集後は葉の洗浄・・・



染液作りの準備が整うと
染める布の仕込みをおこないます。



模様作りに思案中の図。



染める方法はいろいろ・・・
まるごと青一色に染めるのもヨシ



布をたたんでピンではさんで・・・



布に紐を巻いたり・・・



初体験の方
リピーターの方
染織作家の方
様々な方がそれぞれの目的で
藍の生葉染に取り組みました。



織物作家の方の実験結果



綿糸の前処理を変えた実験です。
微妙な色の違いを確認できました。
この糸で織った布を
後日、見せていただくことになっています。
とても楽しみ!



皆さんが取り組まれた翌日
余った藍の葉で私も1枚染めました。



今年、新たに準備した反物の中から
透け感のある正絹の絽を選び・・・



お抹茶を点てるように作った染液に
布の端を浸けるだけ・・・



染液に浸けた直後は緑色(左)
空気を絡ませながら酸化させ
10分後には青色へと変化します。




更に布を広げて酸化を促します。



仕上げの水洗時に
南国の海を想起させた青は・・・



乾燥すると穏やかな発色となりました。

両端を縫ったら
涼やかなストールの完成。
今年の夏の実用品として活躍しそうです。

記:Yoshie

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創作実験クラブ / 草木染実験:藍の生葉染 & 枇杷染

2022年01月30日 | ワークショップ






今年も
創作実験クラブの活動に
外部参加もお受けする形で
草木染実験をおこないました。

活動場所は主宰者自宅。

この日の為に
毎年3月に藍の種をまき
6年前に枇杷の苗を植えました。

枇杷については
今年初めて実がついた事で
念願の枇杷染に初挑戦。





TIPAでの藍の生葉染は
葉を摘むところからスタート。



葉に付着している汚れを洗い・・・



ミキサーで葉を砕き
その青汁を染液とします。

植物性繊維・動物性繊維と
処方が一部異なりますが
基本は染液に浸け込み
空気にさらし水洗という
工程を経て青が発色します。



仕上がり図を思い描き
紐で括ったり・・・
ビー玉で豆絞り・・・



枇杷染については
枇杷の木を一枝切り出し
葉を細かくカット。



葉を煮て染液が完成。
そして
染める布を染液に入れて煮ます。



その後
ミョウバン、草木灰、木酢酸鉄液
など
媒染剤を変えることで
黄・ピンク・クレー

色相を変化させます。

水洗









コチラは藍と枇杷の両方。
後に染めた枇杷が強く発色しています。



乾燥エリアは常に満席状態・・・



木々の緑を背景に
染め物が揺らぐ光景は
とても美しい・・・。



創作実験クラブの活動としては
コチラが最も実験的。



青魚の皮を藍で染めました。
「大空を泳ぐ魚の図」



日没後も
暗くなるまで作業が続きました。



デザインを施さず染めた布たちは
清楚な印象に。



コチラの服とストールは
鉄媒染で染めた枇杷染。
暖色系の灰黒となりました。



後日、参加下さった方より
送られてきた写真です。
日常生活に自身で染めたものが入ると
優しい気持ちになりませんか。



来年は更に種類を増やして
草木染会をおこなう予定です。


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恒例の出張講座:日光写真で植物画を描く

2022年01月21日 | ワークショップ

2016年よりお引き受けしている
毎年恒例の外部活動報告です。

・・・恒例ですが
昨年はコロナ禍ゆえ飛びました(涙)



植物園とも言える
奈良県営馬見丘陵公園にて
植物画を描く
日光写真講座。



この講座はリピーターさんが多く
初めての方もお隣をチラ見しながら
手際よく作業が進みます。



感光液を塗って・・・



日光で露光・・・

感光紙の上には
園内の植物を配置したり
持参したモチーフを用いたり



露光後は
水現像をおこない完成。



天候に恵まれたため
わずか2時間ほどの実習ですが
光で描く体験を十分に
楽しんでいただけたようでした。



<余談>



この日はテレビの取材が入り
講座後に
カメラに向かう場がありましたが
言葉が見つからずシドロモドロ・・・
ですが
放送は上手くまとめられていて
ホッ。

https://www.youtube.com/watch?v=OjtI-fy5wx4&t=558s
6:58~ 約3分間

お時間がありましたら
あわせて視聴ください。
本講座の様子が伺えます。

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古典印画技法サイアノタイプワークショップ2Daysのご案内

2020年07月01日 | ワークショップ



美しい青を発色するサイアノタイププリント技法に取り組みます。光を操り、その陰影を定着させるフォトグラム作品の制作実習に加え、デジタルネガフィルムを作成して青写真を仕上げる実習も選択できる体制です。実習最後には色の変換を試みる調色実験もおこないます。

●フォトグラムコース 
開催時間 13:00~17:00
受講料 12000円(材料費込み)
1)7月24日(金・祝)
感光薬品の調合・試作プリント
2)7月25日(土)
フォトグラム作品制作・調色実験

●フォトグラム+青写真コース
開催時間 10:30~17:00
受講料18000円(材料費込み)
1)7月24日(金・祝)
午前:デジタルネガフィルム作成方法を学ぶ
午後:感光薬品の調合・試作プリント
2)7月25日(土)
午前:デジタルネガフィルム出力&プリント
午後:フォトグラム・青写真作品制作・調色実験

*定員は両コース合わせて先着順に6名まで
*お申し込みは、下ページのフォームより連絡ください。
http://tokunaga-photo.com/contact/

参考:講座レポート
https://blog.goo.ne.jp/tipa-c/c/9f94c5f9006b3f2a6a4172a7391b247e


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出張講座:日光写真講座 ー光で描く植物画ー 開催レポート

2020年02月18日 | ワークショップ

 今回は
昨年夏に出張講座として承った
ワークショップのレポートです。

開催場所は奈良県営馬見丘陵公園

日本でも有数の古墳群と豊かな自然を
保全・活用するために作られた公園です。



植物園でもある立地を活かして
“ 光で描く植物画 ”とし
日光写真を体験する内容としました。



作業をおこなう建物は
広大な花壇と古墳に囲まれています。



講座前に
植物学を専門とする担当の方と共に
モチーフとなる植物を採集しておきます。



本ワークショップは
体験してみましょうという講座ですが
感光液の調合から説明して実践・・・



各自、感光紙を作ります。



その後
好みの植物を選び植物標本ラベルを作成。
名称が分からない場合は
専門家に確認して
正確な情報でラベルを作りました。



当日はあいにくの曇天。
・・・とは言え5~10分程の時間で
露光が可能です。



露光時間にオプション制作も・・・



リピーター家族は
家からモチーフを持参されていました。



露光後は
水現像の工程を経て完成。



曇天であったため
青白の2諧調に分かれず
やわらかなグラデーションが美しい
植物画が完成しました。



最後にデジタルカメラで撮影した写真を
青写真とする方法があったり
青色の色調を緑や茶に変換できることなど
奥深い本技法の魅力もお伝えして
ワークショップを終えました。



2020年は5月のゴールデンウィーク中に
本技法の3日間集中講座を開催します。
(5/3~5)
ご興味がありましたらご参加ください。



<ご案内>
4月からの講座、受講受付中です。


http://tokunaga-photo.com/class/

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2018年夏の特別企画 「日光写真講座 ー光で描く植物画ー」 &「正絹で、藍の生葉染ワークショップ」

2018年07月04日 | ワークショップ


徳永写真美術研究所の活動は
夏は特別期間となります。

今年は2本の企画があります。
どちらも青絡みです。

一つ目は・・・



奈良県営馬見丘陵公園にて
植物学者さんと一緒に
光で植物画を描く講座を担当します。
本講座は今年で3回目。
楽しく体験できる内容です。
申し込みは7月12日までとのこと。
詳細案内・お申し込みはコチラ

http://www.pref.nara.jp/47091.htm



二つ目は・・・

徳永写真美術研究所の
運営者自宅にて開催する藍染ワークショップ。
場所は信貴山麓の大阪側です。



私はこの日のために
3月に種をまき、藍を育てています。

本ワークショップは
藍の葉を摘み採ることから始めます。
緑の葉液に浸すことで青色(水色)に変化する様は神秘的光景です。
ぜひ、この機会にご体験ください。

詳細はコチラ

http://soap.tokunaga-photo.com/


*

どちらも親子でのご参加、歓迎です。
お待ちしています。


記:徳永好恵


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2017年日光写真講座 ー光で描く植物画ー レポート

2017年10月04日 | ワークショップ


昨年に続き今年も
奈良県営馬見丘陵公園にて
日光写真講座を担当しました。

徳永写真美術研究所の講座で紹介する
サイアノタイププリントと同じ技法ですが
この講座は「光で描く植物画面」である事が特徴です。



会場はみごとな花壇に囲まれた場所ゆえ
この環境を活かし・・・



植物学を専門とする研究員さんにお手伝いいただき
植物標本をサイアノタイプで作る事に取り組みました。



2時間半の短時間の講座ですが
自身で感光紙を作る事も含めて
感光液の塗りムラも
既成品にはない効果と捉え進めました。



植物標本として成立させるための
情報ラベルを画面に添付して仕上げた完成形が
コチラ
フウセンカズラの植物標本です。



標本形式だけでなく
露光途中に植物を動かしてみるなど
(強風で動いてしまったり・・・)
工夫を凝らした植物画も仕上がりました。



暑い時期の開催でしたが
印画紙作りをおこなう場所はエアコンが効き
部屋半分を薄暗くできるため快適な環境です。



日光写真体験には最高の環境である
奈良県営馬見丘陵公園での講座報告は以上です。


記:徳永好恵


<ご案内>
デジタル写真画像からのサイアノプリント
青色を茶系に色変換する事にも取り組む
サイアノ講座、開講します。

【サイアノタイププリント講座】 美しい青色の発色が魅力の印画技法を体験。

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大型カメラ体験:8×10 & 4×5カメラでの撮影・現像 3daysワークショップ報告

2016年09月18日 | ワークショップ


大型カメラを使用するワークショップの報告を記します。
このワークショップは昨年からスタートし、今回で2回目。

<1日目:撮影>

撮影は鶴橋の研究所ではなく、主宰者宅でおこないました。



当日は雨時々曇りという天気予報でしたが
かろうじて雨に降られることなく
ほのかに光がまわる状態で撮影できました。



豊かな諧調の写真を目指すにはベストコンディションと言えます。



屋内では静物写真撮影として
持参した被写体の撮影もおこないました。


<2日目:フィルム現像>



このワークショップでは
カットフィルムホルダーにフィルムを入れる作業は
事前にTIPAで済ませました。
そのため
フィルムをホルダーから取り出す際、
初めてフィルムの物理的な重みを体感する事になります。



8×10フィルムはそうとうな重みです。
傷付けることのないよう慎重に扱い現像作業を進めました。
上の写真は水洗中の8×10フィルムです。



こちらは乾燥中の4×5フィルムです。


<3日目:プリント>

4×5フィルム2枚、8×10フィルム2枚の
現像を終えプリント作業に移ります。

8×10フィルムは密着プリント
4×5フィルムは8×10サイズに引伸ばして完成としました。



両サイズのフィルムとも最終的には
同じサイズの写真として完成しますが
画質にどのような差があるのか
ルーペを使い細部を観察して
3日間のワークショップを終えました。



追記
自宅でフィルムをスキャニングして
インクジェットプリントした写真を持参し
密着プリント・引伸ばしプリント・インクジェットプリント
3種の画像をじっくりと観察されていた方もいらっしゃいました。



報告は以上です。

4×5カメラを使用するワークショップはしばしば見かけますが
8×10カメラはあまりないのではないでしょうか。
本ワークショップでは
シャッターを切る重みを最大に感じ、丁寧に写真を仕上げる体験となった事と思います。

2017年度も同様のワークショップをおこなう予定です。
体験したいと思われる方は、ぜひ、ご参加ください。


記:徳永好恵


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サイアノ&ジアゾ感光法での青写真ワークショップレポート

2015年10月18日 | ワークショップ


初の試みとして
2種の青写真ワークショップを開催しました。
しかし
単に青色で括ったわけではありません。

陰画となるサイアノ、陽画となるジアゾ
この2種の体験を通し
ネガ・ポジの関係を意識する事も含めたワークショップです。 



1日目は
サイアノタイププリントに取り組みました。 

まずは
薬品を調合して感光液を作るところからスタート。  



その後
感光液を紙に塗布して印画紙を作成。



太陽光で、もしくは、プリンターで露光。



最後に水洗して完成という工程です。

光があたったところは青く発色します。
よって、仕上がりはネガ像となります。



また
感光液を絵の具として認識する展開もできます。



太陽光での露光中のひとコマ。
美しいモチーフと美しい光と影に感動しました。



そのほか、オプション対応で
デジタルネガフィルムを使用した印画にも取り組みました。



青写真と題したワークショップではありますが
サイアノタイププリントは色調を変えることもできます。 



青緑、紫、赤茶、黄土色へと
色の変換実験もおこないました。 

 *

実習2日目



ポジ像が仕上がる感光法に取り組みました。
光があたると白くなり、あたらなかったところは青く発色します。

今回は感光紙をラミネーターに通す熱現像です。



露光中の様子。

 サイアノタイプよりも感光性が高いため
屋内での露光が可能です。 



プラスティックケースを透過して見えた光と影の像。
この日の最もゾクッとした光景でした。 

 最後は皆さんの成果を見渡しながら
ワークショップの振り返りをおこないました。

2日間にわたる光と影を操る実習を通し
あらためて写真は
photograph(photo→光 graph→図)
 であることを実感いただけたと思います。



ワークショップ終了後は・・・



徳永写真美術研究所は大阪市内にありますが
自宅でワークショップを開催する際は
楽しいひと時を過ごしてお帰りいただければと
実習終了後はBBQタイム!

この日は受講者のご家族も参加。
2人のこどもちゃんを含めての楽しい時間を過ごしました。

記:徳永好恵


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