この日は段取りよく製版を済ませ
早々に刷り作業に取り組みました。
「基本動作を確実なものにしたい」という希望が
受講動機にあった事に対して
講師の清田もえ子さんは
“刷り作業”の注意点を書き出し、丁寧に解説されました。
ホワイトボードに書き出された注意点は
すべて慣れた頃に忘れがちな事柄ばかり。
あらためてこれらの事を頭に入れて
動作確認をおこないました。
ベタ面を刷るなど、単純な作業ほど難しい・・・。
基礎訓練の大切さが身に沁みます。
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コチラは
たくさんの実験道具を持参してこられた方の作業です。
スクリーンを通して刷るのではなく
絵筆を走らせるように
インクヘラで下地を作り
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・
その上からランダムに画像を刷った実験作です。
下地のインクには金粉が混ざっており
表面が微妙にキラキラと輝いています。
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次作の進め方についての打ち合わせです。
前進するための秘策を検討中。
どのような展開が見れるのか?楽しみです。
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記:徳永好恵
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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徳永写真美術研究所のテキスト
【写真の基礎知識】を用いて
撮影についての基礎講義をおこないました。
講義の後は実際に
様々なフォーマットのカメラを手に取りながら
カメラの構造や仕組みを確認しました。
次の授業までに
リバーサルフィルムで撮影し
撮影結果を検証。
その後は
作品として成立させるための
<イロハ>について
様々な実習を通して考えてゆきます。
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記:徳永好恵
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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本講座は毎回が実験です。
グループワークを通して
写真表現について考え
研究することを主旨としています。
受講生の皆さんには
表現活動の下地となる
様々な体験を
積んでいただきたいと願っております。
進行役の私(徳永好恵)も
講座の中での気付きを楽しみにしています。
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講座初日は
写真機発明までの過程を知る事から。
画家が下図を描く際に使用したカメラオブスクラを作りました。
徳永写真美術研究所には
カメラオブスクラの簡易キットがあるので
短時間で作ることができます。
今回の目的は
像を結ぶ現象を観察すること。
当日は柔らかな陽射のため
スクリーンに写る像が見やすい状態でした。
研究所に隣接する公園では
常にたくさんの子供たちが遊んでいるため
毎回、何人かは
私たちの活動に興味を示します。
一通りの観察が終った後で
写る像を動画として撮影した方がおられました。
そこには
・
・
・
自転車を走らせる子供の姿が
上下左右逆転して記録できていました。
この不確かな実像の動画は
なかなか魅力的なものでした。
これは・・・何かに展開できるかも知れません。
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記:徳永好恵
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大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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< はじめに >
現代は一昔前と比べると
気軽に印刷物を作れる時代になりました。
オフセット印刷
オンデマンド印刷
インクジェット印刷
など
印刷部数に適する選択ができます。
そのような時代に
何故に
シルクスクリーンなのか。
シルクスクリーンプリントは
美術史においては
複製芸術として位置づけられていますが
無制限に複製できるオリジナルなき複製術ではありません。
徳永写真美術研究所では
情報としての表現を追うのではなく
物質としての魅力に主眼を置く表現を研究しています。
そして
簡単・便利など効率面を優先することなく
技法の選択をおこないたいとも考えています。
*
シルクスクリーン技法を使用した作品では
1960年代に
アンディ・ウォーホルにより制作された作品群が有名です。
彼は当時の社会状況をテーマとするため
この技法を用いました。
*
現代
私たちが
この技法を使う意味とは?
・
・
・
そのような事を考えながら
本講座と向き合いたいと思います。
写真家のホンマタカシさんが
最近、シルクスクリーン技法による新作を発表されています。
その作品の意味とは?
今期は経験者の顔ぶれとなりました。
そのため
初心者を対象とする実習の予定でしたが
各自の受講目的に対応する内容に変更しました。
*
担当講師・清田もえ子さんによる基礎講義の後は
さっそく作品の構想についてディスカッションをおこないました。
授業後半は
製版原稿を作成する手順の復習をして講座初日を終えました。
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記:徳永好恵
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徳永写真美術研究所
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一般的に写真誕生の年とされるのは1839年。
“写真”は比較的新しいメディアに属します。
しかし
写真誕生以前の歴史も重要です。
この日は
紀元前からの史実も含めて
写真史レクチャーをおこないました。
レクチャー用の道具類です。
3種類のカメラオブスクラ
と
19世紀後半から20世紀初頭に撮影されたポートレイト
と
その他もろもろ。
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ポートレイトからは様々な事柄が読み取れます。
例えば
・
・
・
人物の顔をよく見ると、目が写っていません。
男性の顔には目の位置に2つの点が描かれています。
目のないポートレイトとなった理由は
撮影時間が長いため。
撮影中に何度もまばたきをした結果
目を描写できなかったのです。
*
ニセフォール・ニエプスによって
初めて画像を定着させる事に成功した画像の
撮影時間は8時間程であったとの事。
写真史上、とても重要な画像ですが
長時間撮影のため
前述の目が写らないレベルではなく
全体がぼんやりとしています。
写真の歴史は
感材研究の歴史と深く関っています。
20世紀に入ってからは
感光性を高めて撮影時間を短縮し
瞬間を捉える事も可能となりました。
現在も引き続き
高感度・高画質の研究が続けられ
いまや
皮膚の肌理までも描写できる時代です。
高度な技術を利用できる環境で
私たちは
何をどのように表現すればよいのでしょうか。
この写真講座では
技術を習得するだけでなく
様々な事を考える場としたいと思います。
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記:徳永好恵
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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2011年度TIPA写真塾がスタートします。
講座ラインナップ
【写真講座】
【シルクスクリーンプリント講座】
【表現研究講座】
当ブログでは
これまで通り授業記録を掲載してまいります。
しかし
2008年からの記録が存在しますので
同じ内容を繰り返さぬよう
今年度は少し趣向をかえた形を考えています。
具体的には
カリキュラムの紹介に重点をおくのではなく
講座での気付きを中心に記す予定です。
どうぞ
TIPA活動をお見守り下さい。
徳永写真美術研究所
担当講師 / 徳永隆之・徳永好恵・清田もえ子
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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