徳永写真美術研究所 運営日誌

本運営日誌は徳永写真美術研究所にておこなわれる活動の記録集です。https://tokunaga-photo.com

TIPA山のアトリエ活動レポート:藍の生葉染

2022年07月29日 | ワークショップ




大阪・鶴橋を拠点として活動する
徳永写真美術研究所ですが
年に数回
主宰者自宅でも活動しています。

今回は毎夏恒例となっている
藍の生葉染会の様子を報告します。



自宅の一角にある藍畑にて
葉を摘むことから始まります。



葉の採集後は葉の洗浄・・・



染液作りの準備が整うと
染める布の仕込みをおこないます。



模様作りに思案中の図。



染める方法はいろいろ・・・
まるごと青一色に染めるのもヨシ



布をたたんでピンではさんで・・・



布に紐を巻いたり・・・



初体験の方
リピーターの方
染織作家の方
様々な方がそれぞれの目的で
藍の生葉染に取り組みました。



織物作家の方の実験結果



綿糸の前処理を変えた実験です。
微妙な色の違いを確認できました。
この糸で織った布を
後日、見せていただくことになっています。
とても楽しみ!



皆さんが取り組まれた翌日
余った藍の葉で私も1枚染めました。



今年、新たに準備した反物の中から
透け感のある正絹の絽を選び・・・



お抹茶を点てるように作った染液に
布の端を浸けるだけ・・・



染液に浸けた直後は緑色(左)
空気を絡ませながら酸化させ
10分後には青色へと変化します。




更に布を広げて酸化を促します。



仕上げの水洗時に
南国の海を想起させた青は・・・



乾燥すると穏やかな発色となりました。

両端を縫ったら
涼やかなストールの完成。
今年の夏の実用品として活躍しそうです。

記:Yoshie

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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて
写真・写真表現・シルクスクリーンetc.
表現の研究活動をおこなっています。 

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TIPA山のアトリエ活動レポート:枇杷&ヨモギ染と藍の生葉染

2022年07月27日 | クラブ活動



創作実験クラブの活動で
おこなった枇杷とヨモギ
そして
藍の生葉染の様子を報告します。



藍の生葉染と同じく
枇杷染も木から一枝を
切り出すところから始まります。



生葉染と異なる点は
染液を煮出す時間が必要であること。



煮出す時間は1時間。



染液ができてから
染める物を鍋に入れて
更に1時間弱火で染めます。



枇杷染の煮出す時間には
藍の生葉染を同時進行させ
2種の染作業を進めました。



モニター越しに繋がる
北海道メンバーは
生葉染はできませんが
枇杷とヨモギの染めに取り組みました。



以下
大阪メンバーの成果です。



創作実験クラブの活動ゆえ
「実験的」な取り組みです。



羽を染めてみたところ・・・
薄っすらながらも青が濃かったのは
付根の芯部分。
動物性たんぱく質に着色しやすい事が
分かる結果でした。



枇杷染では
今回3種の媒染剤を用いました。

*アルミ媒染(ミョウバン)→黄系

*アルカリ媒染(セスキ炭酸ソーダ)→ピンク系

*鉄媒染(木酢酸鉄液)→茶・グレー系



布だけでなく糸染もおこないました。



その他・・・




宝箱を覗くような
結果を得ることが出来ました。



北海道メンバーの枇杷&ヨモギ染です。



枇杷の染液で煮出している図



左は媒染剤を2種かけ合わせています。



ヨモギ染実験



草を染める草木染1:ヨモギ



草を染める草木染2:枇杷



実用とは無縁の実験から
たくさんのアイディアが湧き出てきそうです。

創作実験クラブの活動は
数年後、数十年後に活かす場が
ありそうな・・・
夢ある実験を繰り返しています。


記:Yoshie

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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて
写真・写真表現・シルクスクリーンetc.
表現の研究活動をおこなっています。 

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