徳永写真美術研究所 運営日誌

本運営日誌は徳永写真美術研究所にておこなわれる活動の記録集です。https://tokunaga-photo.com

■ 表現研究講座 8日目 古典技法サイアノタイプ

2010年07月25日 | 古典印画技法講座


表現研究講座、最終日です。
天候は快晴。



前回、雨天延期となった
“サイアノタイププリント”に取り組みました。

当日はまさにサイアノ日和。



サイアノタイププリントは感光性が低く
暗室でなくても作業ができます。



まず
2つの薬品を調合して感光剤を作ります。
その後
画用紙や和紙に感光剤を塗布。
しっかり乾燥させると印画紙が完成。



帽子を深くかぶり
太陽光により露光作業をおこないます。



その後は水現像。
水中で青色が鮮やかに揺らぎます。



以下、成果物の紹介です。



シルクスクリーンの製版原稿を使用。
芝を駆ける馬のサイアノタイプバージョンができました。



蝉の抜け殻をモチーフに露光。



夏の風景を描写しました。



モノクロフィルムを原稿にすると
クウォリティの高い青写真が仕上がります。



数時間の実習で
多様な青の世界を展開させることができました。


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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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■ 写真講座 8日目 写真を作る

2010年07月18日 | 銀塩写真講座


一通りの暗室作業を体験したところで
今回は写真を作る事に取り組みました。

お手本とした作家は
Jerry N. UELSMANN

彼は暗室作業の中で多重露光により
独自のシュールな世界を生み出します。

デジタル写真が通常となった現在においては
画像を合成する事は簡単です。
しかし、TIPA写真塾では
彼の手法にこだわります。

授業では2つの試みをおこないました。


【その1】



このようなマスクを用意して
一枚のフィルムを三つの画面に分割し
時間を変えて露光。
すると









立方体の図像世界が誕生。



【その2】

ノートを撮影したフィルムをはじめに露光。
その後
各自、思い入れのあるフィルムを重ねました。
すると





一冊のノートに皆の記憶が刻まれた
コラボレート作品となりました。

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■ 表現研究講座 7日目 転写技法研究

2010年07月11日 | 表現研究講座


予定では太陽光の下で
“サイアノタイププリント”
(日光写真)

取り組むはずでしたが
当日は雨。



ということで
急遽、雨天用プログラム
“転写技法研究”に変更しました。



この日は、ずっと椅子に座り
指先だけを動かす作業です。



今回
2種類の転写技法を紹介しました。

どちらも図版をコピーして
コピーのトナーだけを支持体に転写する手法です。



<転写技法・その1>
支持体に図版を貼り、紙を剥ぐ方法です。
これは非常に忍耐が必要。
瞑想するように
心を無にして作業に集中します。



<転写技法・その2>
一般的に“シンナープリント”と呼ばれる方法です。
トナーを溶かす溶剤をコピー用紙に塗布して
スプーンやローラーで圧力をかけてこすると
瞬時に転写できます。



最も美しく転写できた取り組みです。
木の優しい風合いに溶け込む図柄になりました。
こちらは<転写技法・その1>での転写です。

今回、紹介した転写技法は
単独での使用で作品化させることは
難しいかも知れませんが
他の技法と併用すると
面白い効果を発揮すると思います。


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■ 写真講座 7日目 モノクロプリント

2010年07月04日 | 銀塩写真講座


今回から本格的にプリント作業に取り組みます。

これまでにピンホール写真の反転作業や
コンタクトプリントの作成で
暗室作業を経験しましたが
モノクロプリントを作成するには
引伸機をはじめ、イーゼル、フォーカシングスコープ
多諧調印画紙に対応するフィルターの使い方など
新たに学ぶことが多くあります。



また、技術的なことを学ぶほか
仕上がった写真の仕上がりを
見極める眼を養うことも大切です。



とはいえ
今日はプリント体験初日。
気になる写真をどんどんプリントしました。



授業は5時に終了しましたが
皆さん、放課後も時間の許す限り暗室作業に励みました。

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