今年のゴールデンウィークは真ん中に3日平日が有る。11日に及ぶ長い連休の期間で、晴れるのはこの平日の後半2日間だけだと天気予報は告げていた。冗談じゃない。それではせっかくの大型連休に、一日も星空が拝めなくなるではないか。何がなんでも今夜は丘に上がらなくては。そう決めたのが平日3日目の昼休みだった。
仕事が終わって家に帰る頃、空はかなりの雲に覆われていた。しかし夕焼けに染まるその雲の向こうに、きっと晴れ間が広がっていると信じてカメラを用意する。出発に手間取ってしまい、丘に着いたのは午後9時過ぎだった。昨日からの靄が気になっていたが、車の外に出てみると意外に星がたくさん見える。北斗の針がまもなく子午線に差し掛かろうとしていた。今夜の標的の一つだった木星は、すでに西の街明かりに埋もれようとしている。
星。久々のみかんの丘の星空。風もほとんど無く、惑星を撮るのにはまずまずのコンディションだと思えた。