今日は仕事だった。でも早めに済んで外に出ると青空が広がっている。明日は夕方から雲が出るというから今夜なら星が撮れるかもしれない。そう気付くと居ても立ってもいられなくなって、家に帰るとかねてから用意していたカメラバッグを持って丘に向かった。
到着したのは午後5時半。まだ明るい。野良仕事をしていたおばさんとしばらく立ち話をしたあと大工仕事をしながら日暮れを待った。ところがあれほど晴れていた空が西から曇ってゆく。え、どういう事だ?話が違う。大きな雲の塊は1時間足らずで抜けてくれたが、後に空いっぱいのもやもやを残していった。どうしよう。それでもと竹取庵の屋根を開ける。うす雲の向こうに三つの惑星がくすんだ光を放っていた。撮れるだろうか。でも、せっかくその気になったのだから。そう思いながら準備に取り掛かる。