文明化重視から文化再生へ、日本の文化の根源を支える、生業(なりわい)。その再構築にIT技術の導入を

ふゆみずたんぼで生態系保全農業。商工業はIT生産技術。出版はXMLフオーマット、フルバッチ制作で再構築を.

里山の田んぼの部分 千葉の田んぼの現状、一断面です。

2005-08-13 22:44:07 | 水質浄化:千葉県印旛沼及び周辺域
[satosympo]メーリング掲載
千葉の田んぼの現状、一断面です。
里山条例を議論するに当たり、千葉県の数多くの里山・里地を観察してきた立場か
ら、それなりの意見をまとめ、議論のたたき台として報告します。
会員の皆様からの、このメーリング上委員会等での活発な議論を期待していま
す。

1月11日に、千葉県我孫子市より、成田を経由して、佐原市までJRで移動しまし
た。広大な田んぼが、見事と言っていいほどの乾田化されています。
風景全体が茶色に染まって、心にぐさっとくる一面の灰色の世界と言って良いでしょう。
 現実問題、たまに、田んぼ1枚に一面に水が張ってある箇所がありました。それだけで気持ちがホットします。
 ところがよく見るとこれが、鴨を捕獲するための冬期湛水水田。無双網と言って、くず米を撒いておいて、夜間鴨を一網打尽に捕獲する仕組みです。
 しかもこれが、JRの車内から3ヶ所も望見されました。
また、成田線で成田周辺の里山の放置された結果の荒れ方を見るに付けて、里山全
体が醸し出す雰囲気もこの風景の影響で、このような場所で育つ子供達の乾ききった心のひだが感じられる様です。
 田んぼの乾田化→砂漠化から、冬・水・田んぼ(冬期湛水水田)化を言うまえに、実は子供達の心もが乾燥化しているのではないかと、考えたりします。
 子供を産む前の娘さんや若い母親達の気持ちも知りたいところです。
 現状の田んぼの乾田化とは、想像を絶した現実を引き起こしています
田んぼの畠化でもあり、真の砂漠化です。年間8ヶ月間は、ゴビ砂漠、ナビブ砂漠と同様、それ以上に過酷な無生物の世界です 実質、無菌状態で、細菌も生きられないといわれます。生態系ではゼロとなります。
 今の日本の田んぼでの農法は、慣例農法と言われ、全国一律に近く春、一斉に田
んぼの蛇口を開けて、パイプで供給される水を張り、農薬と肥料を大量に投入し、しろかきをします。
 その上で、連休中の休みを利用して田植え、後は、空中散布で、混合農薬を散布します。秋の収穫まで基本的にはそのまま。
 ベンツと揶揄される、1年に4~5日しか稼働しない高価なコンバインで刈り取りをし収穫し、販売業者へ引き渡します。
 誰でもできる農法が理想となって、田んぼを見て廻ることもほとんどない生活で
す。従って、いままで1000年以上も継続してきた、農業を両親の働く場として実体験する機会を持たないまま、息子達は普段はJA職員や公務員となって、しかも農業は専業ではなく兼業として存在しています。
 でも、現状の慣例農法とは、まるでインスタントラーメンをお湯を沸かして作って食べるみたいに聞こえてしまいます。
 砂漠のままの状態から、生態系ゼロからの急激な稲作のスタートですから、何から何まで農薬、肥料等無機化学製品を多用することになります。これらが、一斉大量に供給されるために自然界で排除しにくく、湖沼等での富栄養化の大きな原因の一つともなります。
 同時に、農家の方々自身への農薬の影響、特に年を取ってからの重度の障害の発
生。同時に、またそれを食する日本の市民達、特に子供達への影響がアトピーをはじめ心配です。
それらの結果を踏まえて考えると日本の原点はあくまで農業国であり、2500年以上同じでした。
 生き物達は日本の田んぼの耕作スケジュールを熟知していて、それに合わせて年間でのタイムスケジュールを組み立ててきています。
 タイコウウチも、メダカも、秋の借り入れ前になると田んぼの水が切られますの
で、田んぼ横の用水か、羽を使って付近のため池へ移動します。
 ナビブ、ゴビ砂漠では、数千年から1億年以上の経過がありますので生態系もそれなりに適応できています。
 日本の田んぼの砂漠化はまだ始まって40年。この短い期間ではあらゆる生き物が
適応できません。 そのために、メダカなどまでが絶滅の恐れがあるという現実を招いています。 昭和40年代初め、田んぼの砂漠化が始まったときに、雁、トキをはじめ、それぞれの高等動物は一斉に姿を消しました。
 雁達は、生活適応できないとして、渡来しなくなったのです。
 生態系でいえば、生き物の頂点にたつ、高等動物としての我々に影響がでないと
は、考えられません。
 生き物としての生態系としての回転率が違うのです。
 田んぼの環境が、ナビブ砂漠並みになれば、子供達の知る原風景がまったく変わってしまいます。
 子供達の心のひだに、田んぼの砂漠化がどのように反映しているのか。荒廃した里山の風景が、2重写しになってどのように写っているのでしょうか。
 戦後のこの50年間、人の一生と重ねてみて、我々の周辺には、きちんと永年引き継いできた日本の基本的な農法・里山管理法を放棄してしまった結果。我々古い世代には、しっかりと植え込まれているものの考え方が崩れてしまいました。
 特に農業が基本であるべき技法が失われて、自然と接点を切り離してしまった結
果、ひょろひょろで手入れがされていない、砂漠のように無感動な若者がたくさん産み出されているのではないでしょうか。
 農家にとって、自分の息子や孫との関係でいえば、農家の親の作った米や野菜までもを、農薬汚染を心配して若い世代は食材とすることをも断りだしていると聞いています。
 安心を求め、スーパで野菜や真空パック入りの餅や求めるような有様だと聞いています。
 すべて、我々の世代がここ50年間で到達した結果です。責任を負って後継者や孫達に、なんとか自然再生、自然創世をして戻してあげる義務があると、強く感じています
 
まずご提言です。
 まず、真っ先に、自分の田んぼに水を張ってみてください。従前の農法から地域ごとの、伝承された農法を再度見直してください。 
 先ほどの、栄町の新海さんは、冬・水・田んぼ(冬期湛水水田)でなにが一番変
わったかと聞くと、自分だと。毎日何度も田んぼを見回りに行くと、楽しくてしょうがないと。生き物が身近にあふれ出すと、気分が晴れます。
 同時に、ささやかでもロマンを感じてください
 冬・水・田んぼは、かって当たり前の農法であったと言うことに気が付いたとのことです。新海さんは、本年は特別な思いで、全く新しい農法にチャレンジする事に決めたとのことでした。
 

千葉の特に稲作・田圃を再生するために考えること(9)

2005-08-13 22:38:29 | 里山シンポジウム実行委員会のこれから
satochibaメーリング掲載  2004/5/25
千葉県の農業の現状と県農政

千葉県の農業は、全国第2位の粗生産額を誇ります。が、その立脚基盤は弱体化の一途です。
 農民連からの情報として統計数字で見ると、千葉県の耕地面積(田畑計)は13万5100㌶(平成15年7月時点)、この1年間で600㌶減少しています.
このうち畑が100㌶減少しています。これは、田からの転換の増加よりも宅地や耕作放棄地の増加が上回っていることを意味しています.
 田んぼを畑として利用する趣旨での土地改良事業は、実施したところが色々な問題点を抱えて、うまくいかず、いきずまっている箇所が多いと聞いてます。
 ほ場整備された箇所では、当初7俵の収入に対して、ほ場整備負担は1俵程度と説明されていたことが、7俵に対して、4~6俵の負担となり場所によっては、7俵を超えてしまうという逆ざやを生じてしまった箇所もあると聞いています。
 こうなると、田んぼで働いても収入になるどころか、会社つとめをして、細々ともらった給料から逆に、負担金を追加して支払わなくてはならない状況の所もあると聞いています。当然支払えませんので、競売の話しになってしまっているようです。しかし、誰も買い手がいませんので当事者達は皆で渡れば怖くないといっていると聞きました。
 
 千葉県下では農家数も、平成14年の統計でとうとう9万戸を割り込み88210戸。
 この1年(平成13年と14年)の変化では1810戸減少し、5戸/日の勢いで減り続けている計算になります。

 新規就農者が、ほとんど不在で、農家の耕作者の平均年齢がここ数年毎年1歳
宛繰り上がっているようです。これでは、後3年で千葉県の農家はやっていけなくなるとの判断が随所でなされています。
一方で県の予算では、土地改良費等に、本年度も200億円以上を計上しています。

この金はどこに費やされるのでしょうか。大きな疑問です。この費用を農業従事者や市民等と話しあって、真に有益な使い方に回すべきかと
考えます。 行政側が市町村、代議士・市長村議員、農業土建会社等の今までの3つの関係者に、里山シンポジウム実行委員会等の市民をも加えて頂いて、お互いに切磋琢磨して、この費用の一部を、逆に里山の再生用の資金、或いは現在の里山等の維持管理費用に充当を頂くようなことが出来ないものか
 皆様方と一緒に考えられませんでしょうか。

 県では、「千産千消」といって、農業予算には大なたを振るい、前年予算をばっさり100億円カットするそうです。しかし、土地改良を含めた土木事業偏重の構図は変わっていない模様です。


●田んぼの乾田について 現状分析の(2)です

2005-08-13 22:12:11 | 里山シンポジウム実行委員会のこれから
[satosympo]メーリング掲載 2004/2/1
以下、田んぼの乾田化に関して、。


● 日本のコハクチョウ激増とコハクチョウの関係
 当方は年だけ重ね、40年以上前のことを若干知っているだけです。そのときと現在を対比してみることも価値があるのかなと
 乾田化の問題点とは、少しずれるかなと思いますが、日本白鳥の会の副会長である阿部学さんも含めて、3年ほど前にメンバーといろいろと話し合いました
 阿部さんとは、林野省関連で、40年前にいろいろと接点がありました。
 私が、全国白鳥渡来状況調査と言うことを40年目に行った経緯があります。
その折りに、コハクチョウの話になって、新潟県での激増の理由が話題になりました。
 40年前はオオハクチョウばかりで、コハクチョウは、私もずいぶん見て歩き
ましたが、福島県松川浦で、50羽の群れの中で、1羽を観察した記憶しかありませんでした。
 この40年間で、何が変わって、コハクチョウだらけになったのだと質問しましたら、それは、ほ場整備が大きな理由だとの指摘がされました。
 その理由として、新潟県のどうしようもない湿田が、東大の先生の研究で昭和40年代に入って、ほ場整備によって乾田化、春にトラクタが利用できるようになった。しかし、裏日本は冬に雪がたくさん降るので、ちょうど適当な湿り気があり、
耕起もしないので、白鳥でも田んぼタイプのコハクチョウが激増するきっかけに
なったとの指摘でした。
 しかし、その乾田化理論を、日本全域、特に空っ風が吹いて、からからになる関東地方等へ適応したのは、行政側の思い違いの部分が大きいと指摘されたのを鮮明に記憶しています。
 たしかに、同時期に、関東地方から、東海にかけて、表日本のマガンが一気に
渡来しなくなっています。
 関東地方では、ほ場整備と、田んぼの畑化政策が組み合わされたきらいがあります。砂漠田んぼがまさに出現し、一部では塩や硫化水素まで出現する有様となっています
 従って、雪が積もる裏日本や東北地方でとは、客観事情が異なることを、申しあげておくべきかなとは思っています。その部分は説明不足でした。
 地域毎の、地産地消的な、対応がしかるべきかと存じます
 いずれにせよ、この部分は、これから鋭意調査していくべき課題だと感じていますので、いろいろと皆様のご意見をもお聞かせ頂きたいと存じます


●千葉県の田んぼの一断面(2) 積極的な提言の前に

2005-08-13 22:08:26 | 里山シンポジウム実行委員会のこれから
[satosympo] メーリング掲載 2004/2/9
千葉県下の話です。いままでの話の継続として、お聞き下さい。
 
 前回年間で4ヶ月間しか、水を張らない農法の到達点は、アフリカのナビブ砂漠
並みの環境と申し上げました。
 まさに、田んぼの畑化であり、畑に水を張る農法です。陸稲と言ってよろしいで
しょう。すでに、ここのお米の味は、間違いなく陸稲の味だと、多古町の農業委員会の元会長であった、桜宮自然公園の所英亮さんは申します。
 でも、乾田化による農法は、兼業農家でもお米が取れる方法としての技術として、日本の農法の一つの到達点であることは確かでしょう。
 過重な労働から解放されたのでしょうが、同時につらい仕事は無くなったが、最も大事な、農家の英農上での楽しみも無くなったのではないでしょうか。
田んぼへの愛着心や農耕意欲の低下へのマイナス要素になっていないでしょうか。
 さらに、農家の公務員化は、どうしても、どんなに資金を投入しても自給率が上がらなかった、末期の旧ソ連のコルホーズ型経営組織を連想してしまいます。
 それは働く楽しみが得られないことに原因があります。地産地消とか、農家同士の知恵の競争原理が働かないからだと分析されています。農業では特に最も大切な部分でしょう。 でも、取りあえず、佐原市での実体験から申し上げます 
1 千葉県佐原市の周辺で、乾田化した田んぼで異常な事態が進行中です。
 それは、乾田化した田んぼが
(1) 田んぼが塩を吹き出しはじめた
(2) 田んぼの土が、流砂となって移動する(道路等に堆積が始まってしまった)
  写真等は、塩を噴き出した 
2 それよりも、何よりも、この異常事態に関して、田んぼの持ち主や行政を含め
た、地域の方々の反応が鈍く、ここまで来ても、それらしい対応が取られていないことです。
 この地域は、かって海の底であった場所だそうです。
 千葉県全域、或いは日本中の太平洋岸で、乾田化による経過として乾燥化への
時間経過で同じような事態に陥っているのではないかとも推察されます。どこの国でも、砂漠に水を注入する農法は、塩害を招いているようです

3 乾田化が、更に進んで田んぼ砂漠の状態となり、逆に、ふゆみずたんぼ(冬期湛水水田)の所在が、砂漠の中の貴重なオアシスになってしまっています。オアシスには、水と餌を求めて、近隣の生き物が殺到してきます。
 当然そこでは、生き物同士が、多数集中し、過密化します。餌を巡って厳しい生存競争の場となってしまいます。狩猟する側の生き物も集まってきます
 多くの渡り鳥たちにとっても文字通り、そこはオアシスではなく命を落とす墓場となってしまっています。このような生き物たちにつらい生存競争の、修羅場を演出してしまったのは、我々の世代の責任なのです。
 
4 佐原市の、冬期湛水水田で著名な、藤崎さんのたった2枚の田んぼ(2ha)に、タシギという越冬するジシギの種類が、80羽以上集中しています。またタゲリも10数羽います。
タシギの写真
栄町の新海さんの田んぼにも、タシギとタゲリが多く、困ったことにハヤブサが2
羽も定着し、タゲリ等が襲われていると報告されています。
イタチやタヌキも多く集まり、藤崎さんの田んぼの畔には、イタチに血を吸われた
コサギの死骸も目撃しました。
コサギの死体
 
5 利根川流域のこの地域は、いまでも基本的には狩猟地です。11月から2月15日まで、絶えず鉄砲の音が鳴り渡り、冬の農閑期、農家の方々は昔から伝統的に鴨猟のハ
ンターに早変わりします。農家のおじいさんの代まで、鴨猟で生計を立てていた家族
が大変多い場所でもあります
 この地域では、昼間に鴨類を目撃することはほとんど出来ません。夜間に飛来します。
でも、田んぼの乾田化を逆手にとって、多くの冬期湛水水田は、水を張った田んぼに米くずを撒いた、合法的に鴨を狩猟するための田んぼとして、利用されています。この猟法は、鴨を一網打尽に捕獲してしまいます。
 藤崎さんの近辺でも、印旛郡本埜村から白鳥群が、何度もなんども近辺まで渡来したそうですが、鴨やタシギを狙って鳴り響く鉄砲の音に怯えて寄りつけなかったとのことです。

6 関東地方の渡良瀬遊水池から、印旛沼周辺域までは、今も、利根川の中流域の台風や梅雨時に、真水による氾濫原です。
 江戸の中期に、東京湾に注いでいた利根川を、銚子へと流れを付け替えるまで、毎年の台風による大雨で、この地域は冠水を繰り返していました。
 大方の農民は、農業を捨て、鴨場による猟への転換を行い、最盛期には、手賀沼周辺だけで、9ヶ所にも及ぶ鳥屋場があり、800家族以上が、鴨猟で生計を立てていたそうです。
 それが江戸時代には、1ヶ年に20万羽以上の鴨が捕獲され、都内江東区の両国に鴨の市場があり、江戸町民のお歳暮とは、手賀沼の鴨であったそうです。

7 この地域には、かって日本最大級の、雁・鴨・白鳥の越冬地であり、推定150万羽以上の各種雁・鴨・白鳥が越冬していたと推定されます。
 同時にタンチョウツル等も渡り鳥として、この周辺で越冬していた模様です。
 この光景は昭和10年頃までは、基本的に江戸時代と比較して変わらなかったと言われています。先代が鴨猟師であったという方に、何人もお会いできました。

8 いま、かって日本最大級の、150万羽と言われた「雁・鴨・白鳥」の越冬地で
あった、「利根川流域の氾濫源」のこの地域は、伊豆沼周辺と比較して、
雁が80,000羽:1羽、白鳥が10,000羽に対して1,000羽、鴨は全域を合計しても5,000羽以下でしょう。
 農家の古老から、かって印旛沼は水面が見えないくらい多数の鴨が渡来していた
が、最近はさっぱり姿を見せないで、空っぽだと寂しく言われました。
 なぜでしょう、単純な事で、砂漠地帯には水も餌もなく、水鳥たる鴨や雁は生息できないからです。原因の一つは、明らかに乾田化かと思えます。毎年冬の季節に乾田化によって田んぼの水がないことは、渡り鳥にとって餌がないという事に直結します。
 かっては、150万羽もの個体数を支えられてきた田んぼや湿地がほとんど餌場にならない状況だとしたら、これからがさらに心配となります。
 
9 この冬のシーズンに、印旛郡本埜村の白鳥群の朝の餌を絞って減らして頂きました。 当初活発に周辺の田んぼ等に採餌に出かけた白鳥群も、12月半ばで餌を食べつくしてしまいました。印旛沼周辺域の田んぼは、ほぼ100%乾田化しております。さらに、90%は、稲の刈り取り後、直ちに耕起してしまっていました。特に本年は冷害によって2番穂に実が入っていないとかが重なっています。
 ここで、印旛沼、手賀沼等の鴨がどんどん少なくなって来ている原因が、田んぼの乾田化等によって、餌不足によって、北帰しても繁殖能力が低く、雛を育てられないが原因ではないかと推定されそうです。
 このままだと、後、数年で鴨の親の寿命を迎えて死に絶え、「沈黙の春」どころか「水辺の生き物のいない冬」を迎えそうです。

10 でも、皆様に、少しの朗報です。ようやっと安定した環境を発見できました。
 冬・水・田んぼ(冬期湛水水田)では、田んぼのイトミミズがいかに大切かの発見が、冬に水を張ることの有意義性を明確にしました。
 冬・水・田んぼの稲は、真っ白な状態で、かつ根の上の部分は真っ青で、みずみずしく生きています。この稲は、雁・鴨・白鳥、いずれも重要な食糧になるはずです。 これは、冬・水・田んぼ水田が拡がれば、雁・鴨・白鳥に対して無尽蔵に餌として供給されます。
稲の根っこ 
11 冬・水・田んぼは、雁・鴨・白鳥にとっても、周辺環境のも適応しながら
生息の場として、間違いなく機能します。
シギ類にとっては、イトミミズ、ユスリカの幼虫等、豊富な餌に恵まれ、同時に、冬の稲株の枯れた部分はタシギ等に貴重な隠れ場を提供しています。これから、春の内陸性シギ類の、ムナグロ等の渡来が期待されています。冬期湛水水田の拡大が出来れば、関東地方でも千葉県で、特に水辺の渡り鳥、特に雁・鴨・白鳥たシギ類の減少に歯止めが掛けられるのではないかと考えられます。
 これからの、雁・鴨・白鳥の大規模越冬地形成には、この部分からの地道な取り組みが最も大事な部分かと考えています。


日本の森林行政に関係して、なぜこうなるの?

2005-08-13 21:54:46 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
[satosympo] メーリング掲載 2004/1/29

里山の検証 日本の森林とおにぎりを比較すると、GDP(国内総生産)的な発想では植樹して、30年から40年を経過した山武杉の、1本あたりの単価が100円から150円にしかならないと証言を各地で効いて衝撃を受けています。
 それも木材市場まで運搬費を負担して、原物を展示しての価格と聞いて、開いた口がふさがらない状態です。
 150円で買えるものの代表格はおにぎりです。
おにぎりは、店頭販売の申し子であると同時に、代表的な高回転商品です。1日に最低1回転はします。もちろんそれ以上になれば、賞味期限切れと言うこともあります。 いま、アルバイトでも、おにぎりを1日に300ヶは握れます。
売価で言えば4万5千円。1ヶ月を20日としても90万円になります、年間で1,080万円。30年間として、32,400万円の売り上げ累積となります。
 これと、30年経過した山武杉が150円として、比較するとどうなるのでしょうか。216万の1、となります。気の遠くなりそうな格差です。本当とは思えません。
 30年から50年をかけて1回転という商品は、ほとんど例がありません。少なくとのパソコンの管理システムでは対象外でしょう。
 もっと端的に言えば、GDP(国内総生産)としての計算で、おにぎり産業は30年間
で、2億円以上の売上げを計上でき、国や県から見れば、お米を作る農家や、肥料会社、おにぎりを製造する会社、その社員、運送するトラック会社、コンビニエンス等から所得税、住民税、源泉所得税等、至る所から税金を徴収できる仕組みになります。
 同時にGDP数値を高め、かつ景気を持ち上げる上で、結果として多大な貢献をすることになります。
 他方、200万分の1の貢献と評価された森林には、国として見向きもしたくなるの
も、これだけ見ると理解できなくもありません。
 
 このレベルの木は、チップとしてしか利用されていません。従って日本の林業は、国際的な競争下では、この程度の価格でした市場が成立せず、山そのものが、価値を生み出せない不良債権のごとき状況に陥ることになったのでしょう。
 千葉県の山武杉は、品質的な問題を抱えているから安いのかといいますと、宮城県でもほぼ同じ価格帯です。 
 しかし、よく考えるととても変です。まず、家庭の専従の主婦が、夕食としておにぎりを握ると、国には税収が減ることになります。同時に大企業がおにぎり産業を運営すると、いろいろな会社を経由して、たくさんの所得に転換していき税収が増えますが、町の総菜屋さんが作ると貢献度が落ち、家庭の主婦が作ると最低になります。国の施策として、家庭でおにぎりを作られては困る、お総菜屋でも困る。出来たら1部上場の会社がおにぎり産業に参入することが最善と言うことになります。さらに市民が、労働力を森林に投入されては、GDP的には困るということになります。
 GDP信仰というのは、こういった側面がありそうです。山の湿地や里海の干潟などは、それ自体が売上げを上げることはありません。従って、統計上GDPには貢献しません。
 田んぼのただの虫などは無価値と言うことになります。それだけでなく、国が中小企業に冷たいと言われるのも、税収という仕組み上、GDP貢献度が低いからと言う方もいます
 
最近では農水省が研究者に、冬期湛水水田や不耕起栽培等の研究にも待ったをか
けているという根強い噂が流れています。肥料販売や農薬、空中散布、ほ場整備という国の事業展開に大きな影響を与えかねないという判断が生じているのでしょうか。
 それは、GDPに対極的な、生物生産指数(仮名)とも呼ぶべき現象のあることが、より明白になってきたからだと思います。
 
 
 

千葉県の農業の一案面(3)

2005-08-13 21:50:22 | 里山シンポジウム実行委員会のこれから
[satosympo] メーリング掲載  2005/1/25
千葉県下の里山を考えるときに、現状認識として避けられない課題がもう一つあります。
 それは、現在も千葉県で各地で実施されている農薬の空中散布です。
これに関しては、農業の専門家として千葉県佐原市在住 岩澤信夫さんの著書「不耕紀でよみがえる」から紹介をさせて頂きます(2003年12月発刊)。
 先日NHKのTVで「不耕紀でよみがえる」として、1時間半の放映で話題になりま
した成田生まれの不耕起栽培の先生です。
1 空中散布では、他種類の農薬を、混合した農薬を空中から、主にヘリコプターで散布します。
 ●かって赤ちゃんへのワクチン投与で、ポリオ3種混合ワクチンの危険性で
大問題になりました。お母様方の反対でこのポリオワクチンは使用されなくなりました(この部分は当方記載)●。
2 千葉県では空中散布はまさに薬品の相互干渉による毒性強化が心配されて
いるまま、今も大々的に使われています。
 特に昨年秋のごとく冷夏による冷害が予想されるような場合には、特に念入りに
行われてしまいます。 この農薬は、空中散布ですからあらゆる箇所にまんべんなく行き渡り、地域全体の生き物が全滅します。
 その毒性は害虫に有効なだけでなく、人間を含む生態系全部に影響を与えます。
 さらに心配なのは、永年にわたり、継続的に行われてきた結果、あらゆる環境に
累積してしまっていることです。 特に嫌でもふれる機会が多い、農家の方々の健康面が心配です。

3 最近は毒性が弱められていると言われますが、有機リン系の農薬が甲殻類に与える影響は格別です。殻を持った生き物(エビガニからミジンコまで)への影響は致命的です

4 空中散布農薬の塗布面積では、千葉県は秋田県、新潟県、福島県についで4位
2001年度統計では、千葉県が水稲航空防除の実施市町村では、日本1位でした
(2003年度は九十九里、山武地域では中止決定)

5 なお、水田への農薬は、世界中の田んぼの7%以下しかない日本で、全世界で使用される水田系農薬の50%近くが使われているという事実だけで深刻さと異常さが分かります。この事は農業関係者の常識となっているそうです。



里山の検証(2)田んぼでの農法 無機化学農法から→真の有機の科学農法へ

2005-08-13 21:47:00 | 里山シンポジウム実行委員会のこれから
[satosympo] メーリング掲載 2004/1/30
田んぼで、ふゆみずたんぼ(冬期湛水水田)でかつ無農薬、無肥料で米が出来る。
しかも慣例農法とあまり変わらない成果を得られるとの話が、随所で語られだしています
 先日も千葉県佐原市の農法研究家である岩澤さんと、そのパートナーで農家の藤
原さんの田んぼの話が、佐渡のトキの話といっしょになって、NHKで放映され大きな話題となりました。
 従来の近代農法は、化学肥料と農薬を多用し、同時に田んぼをほ場整備し、1年のうち約8ヶ月を乾田化する方式の農法で、効率化を旗印に邁進してきました。数百もあった日本の農法を、1本化しようという強い意志で、その中心がほ場整備と乾田化でした
 しかし、ふゆみずたんぼにするだけで、周りの環境ががらっと変わってしまったとの話を多く聞きます。キーワードは、水、嫌気性菌、イトミミズ、サヤミドロと活発な光合成、大量の生き物の発生等、肥料等のinputがゼロで、outputが大量となれば、田んぼがやせこけてしまうはずです。しかし実際には、その逆にどんどん状態が良くなって、収量も増え、冷害にも強い田んぼとなってきています。
 農家にとっては何よりも、毎日田んぼに出て、田んぼの状態を観察することが最も大事な仕事になります。ただぶらぶらしているようで、実は膨大な情報のinputが頭にされているわけです。これが楽しくて、楽しくて、お百姓さんの醍醐味だと、冬期湛水水田に昨年からチャレンジした、印旛郡栄町の新海さんは笑って言います。
 
 秋、稲刈りが終わったら直ちに、米ぬかを撒いて、水を張ります。
イトミミズが大量にわき出せば、地中深くから栄養分を吸い上げ、糞の形で田んぼの地底に、月数センチの勢いで吐き出します。このため、雑草は埋めこまれて芽を出せず抑草効果が期待できます。
 また、それを栄養分として、茶色の藻、サヤミドロが大量に発生し、浅い水たまりで太陽をあびて光合成を盛んに行い、過剰なほどの酸素を供給。同時に隠れ家が出来るために、メダカ等の稚魚が育って、また、どじょうやタニシ、などのほかに田んぼのただの虫など生き物が、わき出したプランクトンを餌にして、あるいは害虫を餌にするクモ類など、それぞれの役割を担って活性化します。
 ヤゴやメダカ等もイトミミズやユスリカの幼虫(赤虫)等を餌にして多量に育ち、それぞれが代を重ねることで、その死骸等が有機物として、稲に吸収しやすい栄養分として蓄積されます。
 また、雁・鴨・白鳥等は、外部の湿地等で、水と一緒に飲み込んだ窒素・燐酸・カリ等を糞の形で田んぼに還元します。
 田んぼは、緩速濾過と言って、サヤミドロ等の内部にて生き物が、雑菌等を食べ尽くし、砂等で濾過されて下流域へ流れます。
 田んぼ自体は超緩速濾過といって、ゆっくりと清水を下流域へ排出していきます。このような田んぼが地域に拡がっていけば、下流域の河川や湖沼の水質がよくなるでしょう。
 この生物濾過され、温かい水は生き物(鮭)にとっては、卵を生める水として、どこまでも田んぼの横まで遡上させる力を持っています。
 問題なのは、単純にinputが無くても、肥料分を田んぼの中で生き物たちが生産をする、と言うことになると、outputのお米が味が良くて、収量も確保できる、それを支援するのがお百姓さんの力、ただ、たくさんの知恵がいる仕事と言うことになります。 この田んぼの中で、生き物たちが肥料等を生産するパワー、これが、生物生産指数(仮名称)です。
 最近では、やれ、田んぼの中で発酵現象が起きているという考え方もあります。EM菌とか、海水の中の嫌気性菌を濃縮して使うと言う、嫌気性菌類の話題がよく上ります。
 河川、田んぼ周辺の獣の死体周辺に生じる菌とかを使ってぼかしを作るなどという話も出て来ています。
 まさに、何百もの農法が、地域ごとにあって、それらが一斉に動き出してきたと言うことかも知れません。農法も地産地消でもあります。従来の慣例農法では、無機物の化学物質を使うことで、はじめから最後まで人の介入が必要な仕組みとなります。
 しかし、有機物を使うと言うことは、生き物で生き物を管理するという事が大事になります。従って、どこまで人が介入した方がよいのか、悪いのかが微妙となってきます。
 また現象を観察し、現場で決めることが主役となりますので、まさに生き物との共生による農法となっていきます。
 全国の自立したお百姓さんの、営々とした研究と実践と、その客観的な価値判断を重ねて、同時に、日本が古来2500年の歴史を刻んできた農法と結びついて、力強く動き出しています。
 大地からの、現場からの力で、農法も、根底から変わっていくことになると思います。
 
定義: 
嫌気性菌類とは、酸素がなくても生存し、成長し、または適切に機能することができること。反対語は好気性。



千葉の利根川の現実の1断面として

2005-08-13 21:41:30 | 水質浄化:千葉県印旛沼及び周辺域
[satosympo] メーリング掲載  2004/1/14
里山の生物指標の一つとして、河川には鮭の遡上と産卵、孵化
→太平洋からの回帰の回復があると思います

 2004年1月11日 
 千葉県栄町の新海さんの冬期湛水水田を開始した田んぼ横で、飛び越えられる幅の素堀の用水で、たった200mの距離に、平均80cmの鮭のほっちゃれを4頭も発見、写真を撮りました。

シャケの斃死体

 生き物にとって、水はすべての源。きれいで温かい水があれば産卵できますので、鮭は利根川から、あらゆる困苦を乗り越えて、このほ場整備されていない、冬期湛水水田の横にたどり着いたのでしょう。
 白鳥も38羽。雁も来ました。タゲリという渡りをするシギも多数渡来。
 どうしてこのような場所まで鮭が遡上してきたのか、不思議です。 
 一つ、利根川流域で流れ込む、それぞれの支流河川が、ほ場整備等によって、それぞれの河川特有のにおい等をなくしており、鮭の水の記憶がはっきりしないために、田んぼの生物濾過されたきれいで温かい水のにおいをたどったら、栄町の田んぼに来てしまったのかも知れません。
 どのくらいの個体数が、この流域に遡上してきたか不明です。ただ、印旛沼では、川に仕掛けられた網が、破られる寸前までのかってない大量個体の鮭が遡上してきたとのことです
 里山の一つの指標として、鮭は重要だと思います
 

指定管理者制度がもたらすインパクト(2)

2005-08-13 21:33:49 | NPOの現状と指定管理者制度の問題点
[satochiba:1018] メーリング掲載  2005/4/7
どうも良く理解できなかった部分がはっきりとしてきました。

 指定管理制度は、来年4月から本格スタートです。
これとNPO制度は、やはり鼎の両面にあって、新たな難しい側面を
はらんでいるようです。 まったなしです。制度が出来て5年目です。

(1)指定管理者制度は、市町村からの指名を受けた組織は(自らのNPOを含め)、どのような分野での入札にも参加出来るし、落札した案件では、どんどんNPOや市民を動員して業務を行うことが出来る。

(2) しかし、指定管理者は市民団体であり、市町村行政が独自に業務委託を出来るわけではなく、市民から選挙で選ばれた市町村議会での同意を必要とする。これには行政側も関与出来ない。 したがって、新たな根回しが必要になる。
同時に案件は、契約期間完了毎に、再度入札となる。-千葉県での第一号と目された館山の施設の案件が、市町村議会で継続審議にされてしまいました。 …… 

(3) 来年4月からの施工ということで、全国の市町村で、火がついたような
騒ぎになり出しています。 少なくとも、東京都の各区では、大変な状況です。
今になって、はっとしているのは、”東京都は、これから工業簿記で行く”と
石原都知事が宣言した事実です。1.5年前の話しです。 
 でも、心配されたような事態になりそうと、強く感じています。
しかも、市町村議会への働きかけまで必要となると、市民にとってこれは
ますます大変です。
 市民側よりも、かって行政にいた出身者にとって、有利な仕組みに見えて
なりません。

(4) 指定管理者制度の最大の課題は、
 この指定先が、行政レベルに近い事務処理能力と、経営感覚を持った組織
でなければ勤まらないという厳然たる事実です 報告義務が厳しくなります。特に経理処理とその実務的な理解が必要です

(5) この背景として、重視しなければならないことは、仕事の大幅な減少傾向
 IT技術の進展もあって、行政や一般的な業務がどんどん消滅して、仕事全体が
減少してきています。行政の仕事の簡素化です。
 しかも、その仕事も一部の方々が寝ずに頑張って、どんどん消化出来てしまう
事態になってきていることです。
 
(6) このような社会背景をベースに事態が進展をしているということを前提にしてNPOや市民社会が、どのように折り合っていかなければならないかを、
考えなければならない時代になってきました。


指定管理者制度のもたらすインパクト(1)

2005-08-13 21:30:57 | NPOの現状と指定管理者制度の問題点
[satochiba:1015] メーリング掲載
 現在、NPOを取り巻く環境は、大きく変貌を遂げつつあります。
本日も、参加した県の会議で、NPOという言葉をはずして、
市民、行政、企業と言い直そうという議論が出て、参加者からは
検討事項にしようという声が出ましたが、総論的に反対者がいない
状況となりました。隔世の感でした。

 現状、指定管理者制度の導入が始まって、それとNPO組織
との関係が明確になってきたことで、良い意味、悪い意味で注目すべき
状態です。指定管理者制度とNPO制度との2つは、国の借金脱却作戦
の一つの手法と認識すべきでしょうか。

背景と現実
1 実は、日本国内では、民間レベルでの企業、特に金融関係での再構築は
ほぼ一段落を遂げつつあります。色々な幸運も重なって(中国の都の貿易の急拡大など)いますが、見違える様に強靱になりました。
 国に依存しない、借金をしない、グローバル化して、いつでも何処の国にでも
国外に飛び出せるような体制つくりを確立してきています。良くも悪くも

2 第2段階として、行政部門を主体にして再構築がまさに始まろうとしています。その折りに、思い出すことは企業でも再構築の第一段階は、不要不急資産の
売却と撤退でした。たくさんの社宅や、保養設備、そして不要工場の売却などが
ありました。それと同じく、多数抱え込んだ箱ものの売却や外郭団体の整理統合が、それにあたります。 (でも、その時は地価が十二分に高く、価値が大きかった事も事実)

3千葉市だけで指定管理者制度によって民間委託したい先が100ヶ所程度もある。
その殆どが、箱物と聞いています。その制度の適応先がNPOと組んで入札に参加して委託された業務を実行するという話しを聞かされました。

4 非常に安い値段で、県や市が抱え込んでいた箱物の運用管理を任されるという
いうことで、それぞれの需要と供給の現状から、今後急速に移管が進むと考えられ
ています。
5 最大の課題は、国が、現在40兆円の税収入で、80兆の生活をしている現状から、国が如何にして脱却するかに関わっています。
 しかも、2008年度には小渕内閣による野放図な借金財政時の国債の借り換えが
何と一気に130兆円、も加算されるという噂です。どうするかが、頭痛のたねに。
6 現在の、火がついた様な指定管理者制度による民間委託化が急がれるのは、
そこに大きな国債償還の壁が有るからだと噂されているからです。
 地方分権法や、増税もしかり、消費税の噂もすでに現実化しつつあります。
7 今までのような公共工事の方式は、誰が考えても継続出来ません。
逆に、今までの負担金の返却や償還に、ものすごく苦しむことが生じてきています。市町村の合併は、それによって抱えた地方財政の借金を地方債によって振り替えられる魅力(一部は相変わらずの公共工事に)に、目先で困っている市町村の多くが飛びついたという側面があります。




千葉の里山、特に稲作・田圃を再生するために考えること(5)

2005-08-13 18:37:13 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
[satochiba:0230] メーリング掲載
これからの1次産業、特に農林水産業に関しての、問題の提起を行わせて頂きま
す。あと、何回か続きますが、それで種切れになりますので、ご安心下さい

 その後は、これからのロマンのある、事の両面で明るい面を強調して、気分も
変えたいと思います。


千葉の里山の現状で気が付いた、さらなる断面です。農家の皆様の沈黙が気になってきました
農家の皆様の現在の沈黙は、何が原因なのでしょうか
 冬期湛水水田の普及のために、関東(主に千葉県印旛郡周辺)をあちこちと歩き
回っています。でも、沈黙の壁の厚さにめげます。最近は、冬期湛水水田運動は、自立した自営農者さがしの感じがしてきたりします。
 その原因の最たるものとして考えられるひとつは、農家の実質的な小作農化が現在の事態を招いた原因のひとつと思えてなりません。
現在、千葉県下を歩いてみて、いろいろな話を聞いてみると、各種営農の失敗(そ
れこそ原因はありとあらゆることで)等によって、借金を負っている農家が実に多
く、また、最近では、ほ場整備にかかわる負担金の代金も支払えなくて、競売にかけられる事態もが、生じかけているそうです。
 もともと、日本の敗戦後、農地解放によって地主から土地を譲り受けた自営農家の皆様が、直ちに直面した現実が水争いでした。自営農業者同士の争いでは、血と血を争う事態になってしまうことが多発しました。
少なくとも戦前では、水争い等は地主間の争いとして調整が取れていました。その
ため、自営農家間では、深刻な水争い等での紛争を解決できないことから、その代わりの中立的な(擬似的な地主)調整期間として農協が、それも大きな動機で成立がすすみました。
 その役員として治まった多くが、戦前の地主方の師弟であったと考えられます。
しかし、この農協組織がいつの間にか巨大化、肥大化、多目的化、商社化、金融機
関化し、さらにはあたかも国の出先機関化してしまったと揶揄される事態を招いています。
 同時に、千葉県では農協が他の県より相対的に弱く、その分、県の行政機関が、
それこそ手取り足取り、農家の仕事に結果として介入する結果を招き、県そのものが一種の地主化しているけらいが感じられます
でも、農家自体は、自営農業として土地を所有して、農協や県が地主代行と考えれ
ば気楽なものでした。結果として形を変えた小作・地主の形態が継続し、現在に至っているとも考えられます。
 自営農家も、基本的に農協が行うことに対して、いつの間にか自分の経営という感覚が薄れ、本来の田んぼや農業経営に関心を払わなくても、農協がうまくやってくれるのだから、任せておけば良いということになってしまったのではないでしょうか。


千葉の里山、特に稲作・田圃を再生するために考えること(3)

2005-08-13 18:33:47 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
[satochiba:0224]メーリング掲載 2004/5/17
これは本年2月の雁・鴨・白鳥の専門誌に掲載した内容を再編集しました
1 本年度の関東地方、特に成田市周辺の田圃の状況は空恐ろしくなってきていま
す。一面たんぼも山も灰色に染まっています。 栄町の新海さんの冬期湛水水田横の水路もからからでたくさん産卵されたはずの鮭の卵も底から砂ほこりが舞っています。新海さん自体、このように乾燥したのは初めてという状況です。
2 佐原市の藤崎さんの冬期湛水水田の周辺では、 
 田圃自体からは塩の塊が出現し、道路には流砂がよどみ、高速道路でも砂ぼこり
で煙のようにたなびいている状況です。とうとう行き着くところまで来てしまったように感じます。 でも、農家の方々からの反応がほとんどありません。
 少なくともほかの県(宮城県等ほか)では、この無反応ぶりは考えられない事態だと思います。 
3 千葉県の現状は、砂漠田んぼ地帯に、里山はあっちでもこっちでも産廃の山、
千葉市民等のための飲用水は、日本一汚濁のひどい印旛沼の水そのものです。
 世界の文明は、資源枯渇と水源喪失で、砂漠化と環境汚染が重複してだめにな
る、最後のとどめは農地に塩が噴き出し、みずが枯れて農地の放棄となって、ジ、エンドと、アーノルド・トインビー等が歴史の教科書上で述べています。
4 印旛郡本埜村周辺では、秋の刈り入れ直後に耕起してしまい、田んぼを乾燥化
させます。
 白鳥群への餌付けでも、本年は、朝の餌を止めて頂きましたが、12月中旬には、周辺にまったく餌のないことが分かりました。
 異常なほど鴨も少なく、かって利根川流域、印旛沼周辺合わせて150万羽はいたであろう鴨群も、全域で10万羽程度に減少しているのではと。個人的に試算しています。 その上で、砂漠地帯には、水鳥が生息できない理屈を、嫌でも突きつけられる感じです
5 いま、心配なのは、この地方へ渡来した雁、鴨達が、餌にありつけず、栄養失調のままで北帰しても、繁殖出来る体力がなく、寿命が尽きた鴨から姿を消していく状態に陥っているのではないかとの心配です。
 数年後には鴨の姿までもが消えるのではないかと恐れています。 印旛沼も水面上に鴨がいません、どこへいっても空っぽです。
6 その反面で、佐原市にある、岩澤さんが指導している藤崎さんの田んぼの稲を
改めてよく見てびっくりしました
 冬期湛水水田の稲は、根っこの部分が冬の盛りでも元気に生きています。
この根っこの部分は真っ白で、茎は柔らかくプリプリして、みずみずしいままです。この根っここそ、昔の田んぼには無尽蔵にあって、白鳥や雁や、鴨達の越冬期の最大の餌の一つなのだと、専門家のも聞きました。
7 かって、150万羽もの雁、白鳥、鴨達が、印旛沼の周辺で生きていけたのは、まさしくこの生きた根っこと、水が張られた田んぼがあって、無尽蔵に餌が食べられたからだと理解できます。
同時にハスと、マコモと、ヒシの身が周辺にほどよくあって、初めて雁・鴨・白鳥
は多様な餌によって、バランスの取れた栄養を採餌地で獲得できたのだと理解でき
ました。

千葉の里山、特に稲作・田圃を再生するために考えること(6)

2005-08-13 18:26:13 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
[satochiba:0231] メーリング掲載 2004/5/19
千葉の里山の現実として、色々な方々とのくだけた話し合いの中で、
大変気になる会話がありました。
 都会人の描くイメージとしては、農家の広々とした庭前の、縁側でこっくりこっ
くりと昼寝をする、おばあちゃんの姿だと思います。
 話しを聞いて、現実の里山にある農村では犯罪多発による生活の安全性の低下
が心配になってきています
 それは、最近軒並み、空き巣に入られた、農機具を根こそぎ持って行かれた
収穫物を盗まれたという話しを頻繁に聞くようになったことです。 これは、農村自体での強固だと思われてきた共同体そのものの組織が崩れつつあることが大きな原因とも考えられます。
 各地で頻発する農産物泥棒では、地域内では盗んだ犯人の人物まで特定できても、警察は現行犯逮捕を原則としています。警察に犯人として名指しをした人の方が、逆に居直られて、俗に言う村八分にかけられる結果になってしまったという話を、あちこちで聞かされます。そのため、多くが泣き寝入りになっているという話しでした。
 それと、もう一つもっと困った話しとして
 千葉県での、畜産農家の営農の現実と、環境の汚染があります
里山にある、いわゆる畜産農家による牛や豚の多頭飼育(400頭単位)で発生する
膨大な畜産汚泥の問題が、現状、最悪の環境汚染と密かに呼ばれている状況です。
 でも、地域の農家の方々からは実態も、また特定の誰が問題を生じているかが分
かっていても、外部には誰も話をされません。その結果として、地域の実態が本当のことは誰も分かっていません。
 その間に、だれも事態を特定できない。制御できない、抑えられない事態の深刻化の現実があります。
 これは、千葉県等特定県の問題というより、日本全国で一斉に起こっている問題点でもあります。
 北海道の東端、根室の風蓮湖や函館近くの大沼、宮城県の伊豆沼、長沼等でも、昨年の夏、水質汚濁の象徴的なシンボルである?アオコが発生しかけているか発生してしまいました。
 特に宮城県の長沼は水質汚濁ワースト2にランクされてしまいました
(ワーストワンは、ご存じのごとく、千葉県の印旛沼です)。
 長沼でも風光明媚なすばらしいところですが、畜産農家等からの垂れ流しで
畜産汚泥の一部が河川に流出し、湖沼に流れ込んでいるとの話も聞いております。
 30年~40年前までは、1農家での家畜の飼養は、馬牛豚等を含め1桁以下であったと理解しています。
 現状は、畜産農家側が収益を確保するために、40頭が100頭になり、200頭になり、400頭になってしまった事にあります。その畜産農家の経営現場の実態があまりにひどくて、同時に畜産汚泥処理技術開発が遅れていて、かつ費用がかかり、それらへの対策の遅れ等からこの状況は、当分どうしょうもないと言うことが現実かと思います。


■(2)千葉県の里山の再生に思う春爛漫の、誇るべき日本の美の原点

2005-08-13 18:23:48 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
[satochiba:1003] メーリング掲載 2005/5/2
 3月30日、桜宮自然公園の所英亮さんから、久しぶりに電話を頂いた。明るいかんかんと響く声。正に元気な証し。今日、サシバが番で戻ってきて、上空狭しと飛び回っていたそうです。カワセミもいつの間にか姿を見せて
 山の手入れが進み、コナラの雑木林が復活し、また、炭焼き窯も準備が進んでいます。
 古木を切って、炭に焼いて、それでコナラの若返りが始まります。そうなれば数年で、日本の蝶でも、ダイアモンドと対比される貴重なミドリシジミ達も復活することでしょう。
 また、今日は街灯が3カ所に設置され、まもなく始まる桜の並木の饗宴には、夜間のライトアップも企画するとのこと。いよいよここの真価が発揮されるでしょう。その時期に改めて、皆様と桜宮自然公園へ、行きませんか。



千葉の里山、特に稲作・田圃を再生するために考えること(1)

2005-08-13 18:20:19 | 里山に託す私たちの未来-再生策を探る
[satochiba:0222] メーリング掲載 2004/5/18
以下は、荒尾が自分で観察し、農業問題への切り口として、かつ問題意識として抱
えていることの原点を若干申し述べます。
 それは、人間にちかい、生態系のトップに位置する複数の渡り鳥たちの、日本に渡来するグループの一部に生じている、特有な問題を解析しての感想です。
 まず、鳥も犬も猫も、種類別に最も有利な生き方を選択する手段として、人間を徹底的に利用するグループがあります
 ペットとしての犬が代表例です。最も種として成功している種類です。中には排他的な種類としてオオカミがいます。どこでも絶滅か、その恐れがある種として知られています。
  雁・鴨・白鳥をグループ別の観察調査していく上で、37年前に(オリンピック以前の、未だまともな時代の日本)に、東北や北海道で、野生(文字通り)の雁や白鳥のグループを観察したときの感覚があります。
 還暦を迎え、もう一度、好きなことをと思って舞い戻った、同じ雁・鴨・白鳥のグループでの観察で、白鳥群があまりに生活スタイルが変化してしまっていて、戸惑っています。
 一部の白鳥類の個体群が、徹底的に人間を利用しはじめ、その行き過ぎから、餌の取り方を知らない白鳥群が生じてしまっています。まさに人間に生命や安全までを依存し、ペット化としか言いようがない状況が生じています。
 同時に、「里山に託す私たちの未来」を考えるときに、白鳥類や犬は、ドックイ
ヤーと呼ばれるように、3~4年で親になります。世代交代が著しく早いことが背景にあって、よりはっきりと、日本文化での背景を見せてくれるのかもしれないと思ったりしています。
『地球を旅して生活する鳥』白鳥や雁類は、日本に渡来するグループは日本の生活
文化になじみ、他の国とは異なる生活スタイルを獲得すると思います。
 人間と同じ生活者として認識すると、日本の文化的な環境とは無縁ではないと感じています。そこで逆に、日本の現在の社会病理(?)現象を理解する客観的なヒントを与えてくれる存在かもしれません。
 また、生態系の頂点にあって、地域の実際の状況をはっきりと教えてくれる存在でもありと思っています。
 日本文化のひとつの切り口として、以下の現象を「楢葉のハクチョウ現象」または「楢葉現象」という言葉で、紹介させてください。
 まさに、福島県楢葉町で生じたことと同じ事が、千葉県印旛郡本埜村の白鳥群でも生じかけていることがありまして、深く強く関心を持っております。
 本埜村でが反面教師とし、そうならないよう、冬の餌の与え方を改善されたり、
努力を払われています。
福島県双葉郡楢葉町では、1日じっとしていて、餌をとりに行かない白鳥が何百羽
も発生しています。実はもっと深刻で餌のとり方を知らない白鳥類が、多数発生してしまったのです。
福島県には、現在年間9,000羽以上の白鳥類の渡来があります。 楢葉町にも、町の中心地にある農業用の溜池「大堤」に600~700羽以上が毎年渡来して越冬しています。 いまから15年程前に少数が渡来し、餌つけされて越冬。幼鳥も、死亡率も低くお米をたらふく食べて栄養満点で北帰します。数年後親になっても、体力抜群で、繁殖成功率も高く、繁殖に成功すると必ず雛を越冬した場所に同行してきます。その孫がまた3~4年で親になりますから、ねずみ算で、あっという間に600羽を越してしまった分けです。
 問題は、日本に渡来する白鳥類は、私が37年前、(財)日本鳥類保護連盟の専門委員として、福島県や北海道で白鳥群を調査した折りは、500m以内には寄せてもらえませんでした。 人を見れば逃げ出したのに、今は、人は餌をくれるということをしっかりと学習し、人を見れば寄ってくるように変わってしまいました。
 もともと、白鳥類はシベリアで、短い夏の期間に成長し、飛べるようになった直後に日本へ渡ってきます。したがって餌のとり方、危険への対処の仕方、仲間同士の付き合い方等、白鳥が生存していくためのノウハウ、或いは文化が存在し、幼鳥は日本に渡ってきてから冬の半年間、親がつきっきりで教育するものなのです。
 さらに2~3年間、亜成鳥として、親の直ぐ近くで、家族群として生活をし社会勉強をしっかり経験し、危険に対する対処等を学習して親になります
 しかし、この楢葉のハクチョウは、自分の安全も,餌の取り方も、何もかも人に任せて、朝10時と4時の餌を待ちかねているだけの生活に堕していますから、親から餌の取り方、危険への対処の仕方を学ぶことのできない世代が誕生してしまいました。
 今の世代は、親自体が餌のとり方を含め、白鳥が本来固有に持つ文化を教わっていないのですから、世代間での継承がされず、すでに文化を喪失している分けです。全くの野生個体とは、生活スタイルが当然異なります。
 楢葉の白鳥群は、人間が餌をくれるのはあたりまえということで、安全と生命を人間にまったく託してしまったように観察されます。
 同じパターンで、『日光いろは坂の野生サル』がいます。餌を求めて平気で人を襲い、売店を襲撃します。これは楢葉のハクチョウと同じで、親から、餌は人間がくれるもの、餌をくれるのは人間の義務だと教えられています。当然、餌をくれない人間には怒って襲うことが当たり前となります。餌の取り方を学べなかった世代が引き起こしている喜悲劇と言えます。
 これは、日本の野生動物の生き方の問題であると同時に、国からの公共事業主体
の、地方行政での、なんとなく日本各地の現在の社会構造を連想してしまいます。
 日本に渡ってくる渡り鳥を観察していると、現在の日本が直面している生活文化的な背景を、良くも悪くも、日本人と共通に染まってしまっているのかなと感じたりします。
 ある面で、日本の銀行や商社、そこに勤めるサラリーマン、特に学校の先生方や
農家の方々を見てみると、楢葉のハクチョウ現象のもつ背景、日本の本来の文化を
喪失した親と、その子ども達の姿がかいま見えてきたりします。
 千葉県で言えば、一次産業、特に農林水産業が、現在陥っている穴ぼこの、その一部分は、まさに「楢葉現象」の背景で、薄ぼんやりとでも、理解できるのではないかと考えたりしています。