プクプク日記 観劇 映画 落語 スポーツ観戦 読書の日々

今日は帝劇 明日は日劇 はたまた国技館に後楽園ホール さらには落語家の追っ掛け 遊び回る日常を描きます。

70年前の戯曲だが、現在でも通じる「ハーヴェイ」

2016-11-25 13:04:33 | 日記
俳優座劇場で、「ハーヴェイ」観てきました。1944年にメアリー·チェイスという劇作家が書いた作品。当時、ブロードウェイで4年を超えるロングラン。ピュリッツァー賞にも選ばれたという名作。確かに、今観ても、決して、古びてはいませんでした。名作の名作たる所以でしょう。
舞台は、ロンドン。ヴェイタとマートル·メイの母娘は、ヴェイタの弟·エルウッドの存在に悩まされています。といって、エルウッドは、決して変人でも、悪人でもありません。むしろ、人当たりも良く、善人です。唯一つ、彼の問題点は、彼にしか見えないハーヴェイという存在です。ハーヴェイとは、180センチはある白ウサギ。劇中では、「プーカ」と紹介されます。アイルランド民話に登場するいたずら好きの妖精とのこと。
ハーヴェイは、エルウッドにとっては、無二の親友。どこへ行くにも一緒です。何の悪気もなく、誰彼構わず、ハーヴェイを紹介するエルウッド。当然、世間の人は、気味悪がります。結果、マートル·メイは縁遠くなります。娘を思うあまり、ヴェイタは、エルウッドを、精神科医に預けることを決意します。そして···というお話。
ハリウッドで映画化もされたハートウォーミングなコメディ。欠点を挙げるとすれば、オチが強引すぎること。ラスト、あまり必然性のない人物が登場し、重要なセリフを言います。ちょっと、ここは不自然。ムリクリ感が、漂います。ただ、非常にメルヘンチックなコメディ。私、好きなタイプの作品です。