「盲目」と「暗闇」怖さが引き立つ「ドントブリーズ」

「ドントブリーズ」「息をひそめろ」とでも訳せばいいのでしょうか？大金を隠し持っている一人暮らしの盲目の老人宅に押し入った若者達のお話。簡単に金を強奪できると思ったら、この老人　退役軍人で、屈強な男。獰猛な飼い犬もいて、若者達の計画は思い通りには行かず、逆に老人に追い詰められ、死の恐怖に怯える事になってしまう。両者の攻防はテンポよく進み、８８分という上映時間は、あっという間に過ぎていきました。　
舞台はデトロイト。寂れた街で暮らすロッキーと、その恋人マネー。2人は、友人のアレックスを参謀格にして、留守宅に押し入り、金を盗んでいます。そして、最後の大勝負として、老人宅へ押し入ります。真夜中、暗闇のなかで繰り返される老人との格闘。このあたりは、実に上手い。怖さが伝わってきます。実は、この家には、大きな秘密が隠されており、それが分かった時、老人の気味悪さが、一段と凄みを帯びてきます。スティーヴン·ラングが、この役を好演しています。全編を覆う恐怖　ちょっとホッとさせるラスト　緩急使い分けるいい作品でした。