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今日は帝劇 明日は日劇 はたまた国技館に後楽園ホール さらには落語家の追っ掛け 遊び回る日常を描きます。

後半俄然盛り上がる「ありふれた祈り」

2017-01-28 10:53:57 | 日記
今年になってからの私は、始発に乗って通勤するようにしています。ただただ、体力温存のため。で、電車のなかでは読書。自ずと、本を読む時間が増えております。
なわけで、「ありふれた祈り」 アメリカで幾つかの賞を受賞したという作品。文庫本で500ページ近い長編です。
1961年のアリゾナの田舎町が舞台。主人公は、13歳の少年フランク。父は牧師。母は芸術好き。姉には音楽の才能があり、なかなかしっかりした弟と、都合5人暮らし。アメリカやヨーロッパのこういう作品読んでいると、長いのはいいんですが、あまり本筋とは関係ないように思える、主人公一家の日常生活が、延々と書かれていることが多い。私、これがしんどいんです。もちろん、後で読み返すと、ここにつながっていたのかと思うケースもあるんですが、どうも冗長気味な作品が多い。この小説も、正直、途中までは、そのパターンでした。が、中盤、姉のアリエルが殺されたあたりから、物語は俄然盛り上がります。そこから、大いに楽しみました。また、うまかったのがタイトルのつけ方。これも、思わず「なるほど!」と得心しました。そういう意味では、飽きずに読みましたが、導入部には、ちょっと不満も残りました。