プクプク日記 観劇 映画 落語 スポーツ観戦 読書の日々

今日は帝劇 明日は日劇 はたまた国技館に後楽園ホール さらには落語家の追っ掛け 遊び回る日常を描きます。

白鵬の意地と執念

2016-05-21 13:33:46 | 日記
昨日の白鵬対稀勢の里、いい相撲でした。稀勢にも十分勝つチャンスはありました。地力も、決して引けを取らないことも証明してくれました。が、星取表に残ったのは黒星だけ。厳しい世界です。まだ綱への道は途切れていませんが、稀勢の里 張りつめた気持ちがはじけてしまわないか心配です。
一方の白鵬、強かった。「勝てるものなら勝ってみろ」というコメントが載っていましたが、そう言われても仕方のない強さでした。あえて、相手得意の左四つに組んだのも、まわしを取れば負けないという気持ちの表れでしょうし、稀勢の里が崩れるまで投げ続けた下手投げにも横綱の意地と執念を感じました。
まだまだ気力さえ充実していれば、他の力士の追随は許さない。通算勝利1000勝 魁皇の1047勝も十分射程距離 こうした目標が目前にあれば、モチベーションが下がることもないでしょう。う~ん どこまで「白鵬時代」が続くのか?他の力士の奮起も期待したいのですが・・・

森繁 伴淳 フランキー盤石トリオの面白さ!「喜劇 駅前飯店」

2016-05-20 16:57:58 | 日記
同じ東宝の「社長シリーズ」は、結構観ていましたが、「駅前」シリーズは、なぜか未見です。阿佐ヶ谷ラピュタでシリーズ組んでいるというので、観に行きました。シリーズ5作目「喜劇 駅前飯店」1962年の作品です。
舞台は、中華街。中国人コックに扮した森繁 伴淳 この2人は、古くからの馴染み。フランキー演じる貿易商の父親のもとで修行していました。この3人 共同で店を出す計画。で、フランキー、占い師に、この計画について相談に行きます。この占い師を演じているのが、森光子。彼女の答えは「ノー」ここから、いろいろな騒動が起こっていきます。ゲスト出演には王貞治。思えば、この年は、あの一本足打法が産まれた年でした。
90分ちょっとの映画のなかで、プロ野球選手に憧れる伴淳の息子のエピソード。高橋元太郎が演じているのは時代を感じさせます。フランキーの恋 さらに、フランキーの父親が残したという不老長寿の薬の文献などなど、いろいろなエピソードがまざりながら、話は進んでいきます。そんなに出番は多くありませんが、三木のり平 柳家金語楼などが存在感を見せ、女優陣は、森繁夫人に淡島千景 伴淳夫人に乙羽信子 フランキーと結婚する芸者役に池内淳子(しかし、この人、いつ見ても芸者役)が妍を競います。さすが、シリーズ化されるだけのことはある傑作でした。

芸道ものの面白さ 古川緑波 長谷川一夫 山田五十鈴 成瀬巳喜男監督「芝居道」

2016-05-19 15:13:39 | 日記
池袋文芸坐「成瀬巳喜男特集」で、「芝居道」観てきました。1944年の作品。長谷川幸延原作 長谷川一夫 山田五十鈴 古川ロッパらが出演しています。
舞台は、大阪道頓堀 芝居小屋が軒を並べています。不入りが続く他の小屋を尻目に、大和屋(古川緑波)の小屋だけは、時流に乗った軍国芝居で、大入りを続けています。大和屋の慧眼たるや、大したもの。人気の秘密は、近頃売り出しの中村新蔵(長谷川一夫)にもあります大和屋の秘蔵っ子で、幼馴染の女義太夫竹本花龍(山田五十鈴)と恋仲です。大和屋からみれば、新蔵は今が一番大事な時。もっと芸の道に研鑽するよう意見をしますが、新蔵は聞きません。で、大和屋 荒療治に出ます。花龍に直談判して、2人を別れさせようと画策。新蔵の芸のためと、花龍は不承不承に承知します。突然の心変わりに やけになった新蔵。大和屋の厳しさにも嫌気がさし、東京へと新天地を求めます。そして、月日が経って・・・というストーリー。
古川緑波の映画何本か見ましたが、これだけ芯になっている役を観るのは初めて。東京生まれの緑波が、「長谷川一夫から大阪弁を習った」と、緑波の本で読んだことがありますが、この作品だったのでしょうか。それぐらい、この映画の2人は四つに組んでいました。
私の母が熱狂的な長谷川一夫ファンでしたので、小さなころ、何度か東京宝塚劇場に、長谷川一夫のお芝居観に行ったことがあるのですが、この映画観て、改めて、その頃のこと思い出しました。あの、目つきの色っぽさ これはすごい!この方が宝塚の「ベルばら」の演出をした時の話を、なんかの本で読んだことがありますが、どうしたら、あれだけ色気がでるのでしょうか。
山田五十鈴も、芸術座の「たぬき」という代表作を観ましたが、この映画では、まだまだ可愛い女義太夫。が、その片鱗はうかがえました。
3人の役者のつば競り合い そして、成瀬巳喜男監督の演出 お見事です。

「近松心中物語」「王女メディア」「ハムレット」・・・思い出詰まる蜷川作品

2016-05-18 15:46:15 | 日記
蜷川さんがお亡くなりになりました。80歳だったとのことです。
私が、初めて蜷川作品を観たのは、いまから40年近く前 1979年2月帝劇で上演された「近松心中物語」秋元松代作 蜷川幸雄演出 平幹二朗 太地喜和子主演 劇中歌は猪俣公章曲 森進一歌「それは恋」でした。
幕開け 舞台は色街。大勢の人が行きかう、なんとも壮大なシーンで、平幹演じる忠兵衛と太地演じる梅川が出会います。物語は、もう一組の男女 菅野菜保之と市原悦子 この2組の心中騒動をメインに進んでいきます。なんとも迫力のある、見事な舞台でした。
その後も、同じ平幹さんとタッグを組んだ「王女メディア」これは、屋外で公演された幻想的なシーンが忘れられません。また、市村正親と篠原涼子が出合うきっかけになった「ハムレット」も、いい舞台でした。そして、今年正月コクーンで観た同じ秋元松代作の「元禄港歌」が、最後に観た蜷川作品だったのも、なにかの縁かもしれません。一体、全部で何本観たのでしょうか? 思い出は尽きません。
そういえば、先日観た山田洋次作品「なつかしい風来坊」のなかで、有島一郎扮するお役人の娘を演じていたのが、蜷川夫人の真山知子さんだったことを思い出しました。合掌

「立川志の輔独演会」 1時間を超える長講「柳田格之進」

2016-05-17 14:29:38 | 日記
昨夜は、池袋の東京芸術劇場で、「立川志の輔独演会」聴いてきました。この劇場 普段は2階のトイレ 女子専用なのですが、今日は落語会とあって男子専用に衣替え。しかし、小用のないトイレに入るのは、なにか変な気分です。
さて、今日の師は、「ハナコ」「柳田格之進」の2席。「ハナコ」は、いつ聞いても黒毛和牛のハナコが登場するシーンがおかしい。大笑いのまま、中入りです
2席目の「柳田格之進」は、久々に聞きました。師の口調は、こういう噺になると、一段と冴えます。精錬潔白な生き方をしてきたために仲間から疎まれ、浪々の身となった柳田格之進。囲碁を通じて知り合った商人の家では、番頭から50両盗んだ疑いをかけられます。わが身の不運を呪い、切腹しようと思いますが、娘・きぬに諭され、家名を傷つけぬため、娘が吉原に身を落とした金を、番頭に渡し、いずこへか姿を消す格之進。 このあたりの噺の運びはさすがです。ラスト 疑いの晴れた格之進の喜び 番頭を成敗しようとする場面の迫力。聞き惚れました。