さて、秋田駅を出発の時刻となった。
プラットホームへと行く。
まずは”いなほ号”の写真を撮る。

向かいのホームには”つがる号”が停まっていた。

秋田駅から新潟駅までの「いなほ10号」は事前に指定席を確保しておいた。
この大人の休日倶楽部パスは指定席が6回まで取れるのだ。

この区間は込み合うのではないか?と思ったので指定席を取ったのだが、「いなほ10号」は気の毒なほど空席が多かった。

秋田駅を定時の12時58分に発車して、右手に日本海を見ながらひたすら南下する。


今日の日本海は波が無く穏やかだった。

冬の荒れる日本海も見てみたいな、などど地元の人が聞いたら怒りだしそうなことを考える。

羽後本荘駅を過ぎると進行方向左手に鳥海山が見えてきた。

山頂から中腹にかけて雪に覆われて実に美しい。
列車はすすきを掻き分けるようにして快調に走る。


午後になり太陽が進行方向右手から差し込んできた。
そのため窓ガラスに日が当たり外が見づらい。
写真を撮るにもガラスの反射が邪魔になる。
見ると窓ガラスがずいぶんと汚れている。これでは余計に見づらいわけだ。

そこで停車中にホームへ出てティッシュで窓を拭いたのだが、泥がこびりついていて汚れは取れなかった。
この夏までスマートフォンに縁の無い私だったがスマホの便利さには逆らえず、とうとうスマホを購入した。
ドコモなどの大手キャリアのスマホは私には買えないので、いわゆる格安スマホである。


楽天モバイルの通話SIMプランなのだが通話は普通に出来るし、インターネットも不自由しない。
ネットゲームをするとか毎日電話で話しをするとかでなければこれで充分である。
スマホ本体はASUSというメーカーのZenFone2Laserというものだ。
今回の旅ではこのスマホが活躍した。
地図を見たり時刻表を見たり、暇なときはネットラジオを聴くことも出来る。
このスマホのプランなら年金暮らしであまりお金に余裕の無い人にもオススメできる。
無理して高額なアイフォンなど買う必要はないのだ。
晩秋の陽が日本海へと沈んでいく。
午後4時というのにもう夕暮れだ。

さっきまで暖かかった空気がいっきに冷えたように感じる。
午後4時32分、新潟駅に到着。


列車の前方に太陽が沈んで行くのが見える。

この駅での乗り継ぎ時間も最短で組んだものだから駅構内の写真を撮る余裕も無いまま新幹線ホームへと向かう。


長岡行きの「Maxとき336号」に乗ると右手の空が赤く染まっているのが見えた。

車内は出張帰りらしいビジネスマンで満員の状態だった。
長岡駅に午後5時13分到着。


長岡市は山本五十六の出身地。

花火も有名なので三尺玉の模型も展示してある。
駅前には例の銅像のかわりに三尺玉と打ち揚げ用の筒があるという力の入れようだ。


今夜のホテルは駅前の長岡ターミナルホテルだ。

駅に隣接していてとても便利だ。
チェックインを済ませ部屋へと向かう。

私がその昔に出張でよく泊まった標準的なビジネスホテルそのままである。
部屋の鍵もカード式ではないし自動ロックでもない。


テレビが液晶テレビになったのとトイレがシャワートイレになっているのは時代の流れか。
部屋は清潔だがそれでも施設の古さは隠せないようだ。
バスタブのパネルは下の部分が合わなくなっているし、

洗面台のふちのカビはなかなか落ちないようだ。

衣類の消臭剤が備えてあるのはうれしい配慮だ。

さて夕食へと出かけよう。
駅中にはファストフード店など食事できるところがあるのだが、
落ち着いて食べれそうなところが見つからない。
ああ、ラーメンが食べたいなあ。
駅前を右左とうろついたのだが飲み屋はあってもラーメン店を見つけることが出来ないのだ。
あまり駅から遠い店へは行きたくないし、困った。
駅向かいにイトーヨーカドーがあったので入ってみる。
夕刻ということで惣菜や弁当が割引されている。
ありゃぁぁ、また今回も割引の弁当になってしまうのか。
夕食はすこし贅沢をしてみようかという考えは消え去って、
安さの誘惑には勝てずに結局は弁当を買うことにするのだった。

部屋へ戻りホテル備え付けのお茶を飲みながらのわびしい夕食であった。
あとは寝るだけ、、だが、、
駅に隣接しているため駅通路に流れている「ピーーン、ポーーン」という音が聞こえるのだ。
あのチャイム音は目の不自由な人の誘導用に流れているものだそうだが、
部屋にいて、ずーーっとチャイムが聞こえるというのは実に困る。
一度気になってしまうと耳についてしまうのだ。
チャイムは午後11時過ぎには止まったようだが、それでもなぜか聞こえるような気がして良く眠れなかった。
今日いちにちの行程は下図のとおり。
