実はオープンスペースで開催されるアール・ブリュット巡回展が気になっていて、訪問する時企画展は既報の「アーツ&クラフツ展」から変わっているか調べたら諏訪敦さん‼️
あの精緻な写実画でしかも物語性のある…
ということで、東府中行きは決定✊️
でもその合間に入院が重なったのは内緒の🤬🤬
さて、今回の企画展、目にした限りフライヤーが2種類あります。
先ずはこのバージョン、
館内撮影不可でしたから、これだけの情報量は記事化する際には役に立ちます。
テーマは3つ、「棄民」;国家の起こした戦争によって厳しい状況に陥った家族の道程を絵画化するもの。
「静物画について」:これは後述もしますが、静物画というジャンルに視覚と認識について深く思考します。高橋由一「豆腐」をモチーフにした作品群が印象的で、ここには明治期からの近代日本絵画の展開に対する皮肉が込められているそうです。
「わたしたちはふたたびであう」:「絵画を経由して対象との再会を果たす」がテーマ。諏訪さんは作品の対象を綿密な取材と描くものの把握に努めていて、人物の場合時にその方が死亡することもある。でも諏訪さんは「描き続ける限り、その人が立ち去ることはない」と確信しています。
諏訪さんの作品が素晴らしいのは上記のフライヤーが示す通りですが、
キュレーターの方が言う通り、写実画のトップランナーという冒頭に私も述べたけではない、「認識の質を問い直す取り組み」をしている、と展示を見て思います。
「棄民」コーナーで上記2番目のフライヤー表裏で表している「HARBIN 1945 WINTER」、九相図とも言える作品群と「依代」という恐らく諏訪さんの祖母の名前と思われる、九相図を作成してから改めて制作した絵。
この絵には随所に炎が示されていますが、この作品(そのいずれか)は何処かの企画展でも見ていて、これだけで訪問しようと思った作品。
こうやって、あるモチーフを色んなフェーズで描き、その本質というかある悲惨な状況を可視化しているんだなあ、と…
タイトルにある「眼窩裏の火事」、この表題の作品もあったのですが、
実は職業病ともいえる「閃輝暗点」という病気を諏訪さんは患わっていて、網膜上に跳び火、炎🔥のように見える症状があるそうです。
写実画、という時、一般的に“ああこう見えるよね”ということと、画家にとってどう見えるのか、ということを深く思い起こさせる作品群。
アール・ブリュットの作品を見ても感じますが、相対的に一般にアクセプトされている、という枠の外に強い感受性を感じさせられることがあります。
などなど色々書きましたが、実際今回の企画展は見るべきです。
その入場料は700円。これが2割、140円割引となって、ぐるっとパス効果は計7,440円となりました。
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この日途中の公園で見た梅の様子です。