田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

焼くと、より美味しくなるものは?

2016-10-07 19:56:25 | よもやま話・料理編
つい最近、知り合いの和食店に行った時です。
カウンターに座り、「 じゃあ、何か刺身を貰おうか? 」 と。
すると、店主が、今は『炙り』が流行りだから、全部あぶって用意してあると胸を張る。
ヒゲ 「 ヒラメもネ? 」 「 ハイ 」 と。
念のため、そのヒラメを貰ってみました。
皮を引いたヒラメを、あぶってありました。
やはり、平目の持つしっとり感は、炙りのおかげで損なわれているのです。
流行だからと、何もかも炙れば人気商品になると思い込む(?)、恐ろしいことですネ。

最近のブログで、バリの刺身の話しをしました。
この魚も、身は炙ると美味しい魚です。
ヒゲも、バリの皮を引く時、皮と身の間にたっぷりの脂が在るのに気づきました。
だから、天草辺りでは、バリの焼き切りと云う言葉もあるぐらいです。
  
皮目に付いている脂肪が勿体ないと云う発想で考えられた料理方法でしょう。
なんて巧みな!
つまり、皮をあぶる事で、食べやすくする。
或いは、香ばしくするという効果です。
鰹のたたきなんかも、皮目の脂肪と香ばしさを追求した炙りの料理方でしょう。
先人達が、せっかくの皮や皮目を何とか活かしたいとの工夫には頭が下がります。

一方で、感違い炙りがグラタンですネ。
白ソースを平にして、ハンディバーナーで炙れば、グラタンの出来上がり。
         
パン粉はバーナーのおかげで、黒く焼け焦げています。
しかし、食べると熱くないグラタン!?
何でも炙りと命名すればシャレた献立になると云う発想を、
そろそろ脱却する時期ではないでしょうか。

心配しているのが、焼き物ですネ。
以前のブログで、熊本の人気店で、味平式焼き魚が平然と供されている話しを。
蒸した切り身にバーナーすれば、焼き魚の出来上がり。

京都のヒゲは、息を止めて見つめています。
真魚鰹の西京焼きの仕上げだからです。
皮に程良い黄金色の焼き色が入るのを、待っているのです。
呼吸を止め、数秒、ほんの数秒!、 耐える時間。
             
しかし、バーナーなら、そんな息を殺す必要はありません。
笑い転げながら焦げ目が付けられるからです。
もうすぐ、グジの若狭焼きも、蒸し上げた後バーナー焼きされて、
ウロコが黒い斑点模様になって登場する日も近いのでしょうかネェー??
                    

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コメント (2)
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