田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

国に帰れ!

2019-08-31 21:11:18 | ヒゲの毒舌
7/19(金) 国際ニュースで、繰り返し 「 国に帰れ! 」 が流れている。
どうやら、いつものお騒がせ大統領の人種差別的発言らしい。
「 有色人種はアフリカに帰れ、アメリカは白人の国だ 」 と言う訳です。
こんなデマゴーグ的な言い回しをすれば、岩盤(!)白人労働者に大受けとは?
いやはや、米国の見識・プライドは、どこに行ってしまったのでしょうか。
  

このトランプの侮蔑に満ちた 「 国に帰れ! 」
なんだか、ヒゲ世代には、懐かしい香り(!)がするのですが?
つい最近のヒゲブログでも、ちょい顔を出した “ 国に帰れ ” 発言。
そう! この言葉をよく聞いたのは、1960~70年代でしょうか。
日本は高度成長期でしたが、同時に厳しい時期でもありました。

地方から、歌手を目指して上京します。
やがて、ドサ回りやクラブ歌手を経て、一枚目のレコーディングにこぎつけます。
とうぜん、レコードの売り上げはかんばしくありません。
                   
再び、地方ドサ回りをしながら、臥薪嘗胆して次のチャンスを待ちます。
そして、二枚目~三枚目とレコードを出しますが、これでヒットする程、世の中甘くはない。
とうとう、上司から告げられます。 「 国に帰れ! 」 と。
「 国(ふるさと)に帰って、田んぼを耕す方がお前の為だ! 」

似たようなシュツエーションは、当時の京都の料理界でも見聞出来ました。
全国から料理修業の為に、大勢が集まる京都。
もたもたしてグズな者には、直ぐに罵倒が浴びせられます。 「 国に帰れ! 」
                      
最も厳しい環境は、将棋界の奨励会システムでしょう。
まだ若い内に、才能の有無を選択して退会を促し、第二の人生に望みをつなぐ。
残酷だけど、やり直す余地を残す為には、仕方ないことかも。

さて、くだんのラストチャンスのレコーディング。
背水の陣で臨む昭和の歌手には、当然ながら気合いが入っています。
現在の才能豊かな若い方が、さらさらとCD曲を作るのとは180度違う光景。
汗と涙の人生を賭けて歌った曲は、運良くヒットしたので御座いました。
幾人もの歌手の苦労話を聴いた記憶が ・・・  
                   

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奥様族とのバトル③

2019-08-28 19:58:16 | 田園ものがたり
さてさて、モーニングコールを受けたヒゲ。
直ぐに、西銀座通りに飛び出し、花畑公園の方に向かいます。
その先に在ったデパート・岩田屋伊勢丹が目的地です。
店から10分ほど歩けば、到着出来ます。
この確実な距離感が、ヒゲをして店で寝ると云う荒技をチョイスさせたのです。

裏手の入り口には、もう2・3人が並んで開店を待っています。
やがて、オープニング!
ヒゲは、エスカレーターを目指します。
通りに面した名物のクリスタル・エレベーターは、客数がまとまるのに時間が要ります。
開店直後で利用者の少ないエスカレーターを、小走りに駆け登り目的の階に。

こうして、西部工芸展の会場に、ヒゲは一番乗りで入場。
入った瞬間、ピッカピカに光るモノが在ります。
まるで、ヒゲを呼んでいるようです。
去年は、ここで一周したせいで、一敗地にまみれた。
作品は、もう文句なし!!
見事な造形美です。
直ぐに係員を呼び、入札を告げます。
売約済みの赤いポチマークを付けて、ヒゲは一安心。
次のテーブルの見学に回りました。

ひとしきり全体を拝見して、入り口付近に戻ってくると ・・・
          ・・・ 人だかりができている一角があります。
係員を囲んだ奥様たちの声が聞こえます。
 「 ねえ、この酒器セット! もう、ひとセットないの? ムムーッ 」
指差された先には、既に売約済みの赤いポチがついた値札が。
さすが、奥様たち! お目が高い。
ヒゲは、密かにほくそ笑みながら、その横を通って行ったので御座いました。

その日の夜の酒が美味いこと!  
一年越しの雪辱の美酒だから、なおさらです。
やがて、入札品が店に届けられます。
  ≪ 布目 桜花紋 三島 酒器セット ≫
惜しみなく、酒(主に中吟~純米吟醸 )を注いで、お客様方に触れて貰いました。
          

例えば、お城で最初の開花桜の枝を購入(笑)した次の日。
徳利には “出羽桜の桜花”  が注がれ、お猪口には一番桜の花びらを浮かべて、
花見酒の趣向。
               
                   ≪ こんな風に ・・・ ≫

そうやって毎日使っていると、真っ白だった器の表情が変わってきました。
時を経て渋味が出て、だんだん風格が醸されてきたのです。
時折、長崎県波佐見の作家から、「 元気ですか? 」 とお便りが来ます。
あの熊本大地震も乗り越えて、ヒゲ家の飾り棚に君臨しながら、出番を待っているようです。
来年の桜が、待ち遠しい ・・・ !!     

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不幸は突然に

2019-08-27 19:13:21 | 田園ものがたり
昨年あった、札幌アパマンショップの消臭スプレー缶爆発事故。
まさかの事故が、ごく身近に起きうる事を示唆した出来事でした。
     
しかも、事故の後遺症は、それだけで済まなかったようです。
爆風の影響(?)で、向かいのビルが 傾き 始めた。
その為、ビルの入居者たちに退去要求が出されて、戸惑っているとのニュース。
まさか、スプレー缶でビルが傾く!?
      

80年前後の栄通りの田園、或る日の午後の事。
ヒゲは買い物に出掛けて、調理場には手伝いのT永おばさんが居りました。
店に戻ったヒゲは、何か異常な気配に気づきます。
 「 何かおかしい!? 」 クンクン👃 ・・・ 臭い!
留守番していたT永さんは、まったく感じてない様子??
 「 ニオイは、わかりませんが ・・・ 」 と。
ヒゲは直ぐに、裏ドアも表ドアも開け放ち、とりあえず空気を入れ替えようとします。
そして、ガス器具の元栓を閉じます。
そう、ヒゲが感じたのは、ガス漏れの臭いなんです。

しかし、時間が経過しても、依然としてガス臭は漂っているのです。
おかしいなぁ??  ヒゲは、首を捻ります。
元栓を閉じたから、臭いが薄まるハズなのに?
ガスのゴムホースを、一本一本確認するしかありません。
結果は、漏れナシ。
じゃあ、何所からこのガス臭は来てるのか???
自慢の鼻(笑)を使うしかありません。
ガス器具・管まわりをチェックしますが異常なし。

しょうがなく、今度は、ガスの濃度の濃ゆい箇所を探しました。
すると、とんでもない(!)所から、ガスが発生しています。
なんと、地面(!)がクサいのです。
足元の、コンクリートの土台下から噴き出しています。
良く視ると、土台には新規の割れ目が出来ており、何やら調理場が傾いている様な!?
隣接する座敷にも、すき間が出来、外気がス~スーと流れています。

原因には、思い当たりがありました。
2~3日前に目撃した、Sマツフジビルの新築工事現場です。
ヒゲの店と寿司・名門さんの隣で、地下を深く掘り始めていました。
その影響が、もろに田園の建物にきたのです。
地盤に緩みが生じ、建物が傾き、地中のガス菅にヒビが入ったのでしょう。

それにしても、もし、ヒゲが帰るのが遅れたなら ・・・ 
充満したガスに引火して、爆発事故は免れなかったでしょう。
死亡事故にもつながったかもしれません。
運が悪ければ、原因不明の自損事故で、責任は店の管理不足にされてたかも?
運不運は紙一重と言いますが、人生どこに落とし穴が在るか判りませんネ。

とうぜん、営業は2日間の休業。
その間に、補修工事はなされたのですが、厨房の形状たるや ・・・  
ひっちゃかメッチャカの、デコボコ・キッチン。
また、ヒゲの苦労のネタが増えたのでした。 💦 💦 💦 

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青い檸檬

2019-08-25 20:48:51 | 田園ものがたり
さてさて、熊本産グリーン・レモンが格安で手に入るようになりました。
だが、使いこなすには、そう簡単ではありませんでした。
なにしろ、初めて手に入れた品です。 (およそ30年位前の事)
量は多いのに、保存方法がわからないのです。  
とりあえず、アミネットのまま冷蔵庫へ。
このやり方なら、乾燥するはずと考えたのが大間違い。 
レモン同士で接している部分からカビ!  
防腐剤を使ってないから、消費が急がれます。
         
    ≪ こんなに綺麗ではありませんでした。あばたがいっぱい (笑) ≫

とりあえずの試しに、檸檬焼酎漬けを、梅とかの果実酒みたいに演ってみました。
ざーっとカットしたレモンを容器に入れ、氷砂糖と35度のホワイトリカーを注ぎます。
すると、他の果実酒と違い、2週間ほどでレモン風味を抽出していました。

何故か!? 昨今は、ロング・カクテルやサワーブームです。
当時だったら、ヒゲのレモン果実酒は、いくらでも使い途はあったハズですよね。
これを炭酸で割ってレモン酎ハイとしても喜ばれたでしょう。
なにしろ手作り、防腐剤無添加レモン使用ですから。
威張って提供出来たはずです。
                       
もう一つやりたかったけど、忙し過ぎて見送った料理があります。
キャベツや白菜と、レモンの皮の刻んだのを一緒に、漬け物にしてみたかったのです。
皮に防カビ剤を噴霧する黄色いUSレモンでは、絶対考えられないレシピでしょうから。

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原始キャンプのすすめ

2019-08-24 20:41:28 | ヒゲの毒舌
最近は、 『 キャンプ 』 が流行だそうだ。
四輪駆動に、バーベキューコンロ・固形燃料・クーラーには焼き肉セット。
簡易テントに、携行ライトを積んで出発。
いやいや、ヒゲの知らない超便利グッズが揃ってるようで驚く。
海を眺めながら、いつも通りの “ 焼き肉パーティー ” も悪くはない。
日常と余り変わらない便利な現代キャンプも結構でしょう。

しかし、せっかくだから “ 非日常的 ”  時間を過ごすのも面白いのでは!?
ぜひ一度だけでも、試して貰いたいキャンプ飯があります。
火を使える場所と云う条件付きですが、それは 『 飯ごう飯 』 です。
飯ごうとは、戦時中の日本陸軍兵士の必須アイテムでした。
簡易な炊飯器みたいなモンでしょう。
ただし、電気ではなく、使うのは火。
              
                    《 野外活動写真集より ① 》    

さぁ、キャンプ地に着きました。
先ずは、テントの設営をして、寝る場所を作ります。
次は、食事の準備をするのですが、火を起こす作業が必要です。
慣れてないと厄介なもので、メッチャ大変です。 (笑)
取り敢えず、燃料になる屑木と飯ごう炊飯用の木の枝を拾いに行きましょう。

飯ごう炊飯には、ちょっとしたフレームが必要です。
鉄棒器具をイメージして下さい。
この鉄棒の真ん中に飯ごうを吊り下げ、その下から起こした直火で炊飯します。
鉄棒を支える支柱は、三本の木を組んで作ります。
             
               《 こんなイメージです 》

サバイバル・ナイフは、やり過ぎです。 肥後の守(小刀)を使いましょう。
飯ごうを吊るす為の木は、しっかりした棒を。
       
             《 野外活動写真集より ② 》

次は、石窯(?)用の石集めです。
その中で火を起こして、飯ごうの取っ手を吊るして炊飯します。
       
           《 野外活動写真集より ③ 》 

使うのは、マッチを! チャッカマンは、便利過ぎてダメです。
さぁ、手作りの石窯が出来たら、燃料の小枝をセットするのですが ・・・ 。

         
          《 ドラえもん・新のび太の日本誕生より 》
   
            

昭和のヒゲ達には、火はお友だちでした。
紙一枚での火おこしは、何の苦もなく出来ます。
しかし、今の子には、禁じられた遊びかもしれませんネ。
火の扱いに慣れてないと、自然の屑木を燃やすのは、とんでもない作業でしょう。
下手に生木が混じると、子供達は煙りに燻されて拷問状態。   
まぁ、蚊やりの効果はありますが。 (笑)
              
こんなハプニングも、非日常を味わえる機会です。
おかずは決まっています? 安価なサバ缶ですよ。
             
小学生ヒゲ達のキャンプ地での飯ごう飯。
磯場を見付け、飯ごうの米を海水で研ぎました。
米を洗った後に、真水で浸水。 飲料水は貴重だから、最小限に。
食後、少し暗くなった磯場で、今度は飯ごう洗いをします。
飯ごうの底には焦げ付きが在り、磯場の海水で洗い流します。
            
月明かりがさす中、ふと気づくと ・・・
   小さいベラやカワハギが、その米つぶを食べに来ているのです。
なんて! ファンタスティックな光景でしょうか!!

     
           
             ≪ 1982年頃のヒゲ家族 ~ ジンギスカン鍋持参 ≫

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最後の晩さん~商業捕鯨②

2019-08-22 19:24:12 | ヒゲの毒舌
商業捕鯨船が出港して、ヒゲはその帰港を楽しみにしていました。
          
                《 7/1 下関港を出港する捕鯨船 》

その捕鯨船が、7/28に釜石漁港に戻ってきたとニュースが流れた。
ニタリクジラの大漁だそうだ。
         
               《 釧路港に水揚げされた鯨 》  

ニュースでは、クジラ身(?)が多量の業務紙箱で降ろされる映像が映し出されていた。
フレッシュミートの状態の内に、あの紙箱が熊本まで届くのだろうか?
今回は、ご祝儀(!)相場の中で、熊本の業者が引けるのか。
気になるヒゲです。
もう一つ心配なのが、オバケです。
どうぞお願いですから、技術伝承をして下さいよ。
  「 さらし鯨は、 “ さらし過ぎない ” のがコツ! 」 と。
クジラの風味が残っている方が、昔の人間にはありがたいのです。
                 
さて、城東小学校の給食で鯨カツが登場すると、ご機嫌だったヒゲ。 
しかし、滅多なことでは、クジラはありませんでした。 

そして、主菜が “ カボチャの煮物 ” の時には、天を仰いだモンです。 
現代の栗カボチャをイメージするのとは大違い。
まぁ、黒皮南京の一種です。
ボウブラと云う、甘くも美味しくもない戦時(!)食料モノです。
             

その日の給食は、コッペパンに、アルミパックのマーガリン。
脱脂粉乳とボウブラの煮しめと云う、小学生ヒゲが泣いて喜ぶ(?)献立です。
みんなは、さっさと済ませて運動場へ飛び出します。
『完食』が義務付けられていますから、食事が終わらないヒゲは机に座ったまんま。
しょうがないと意を決し、硬いボウブラを丸呑み(!)したのです。
やがて、次の授業が始まる少し前。
ヒゲは、ヨタリながらT野先生の机に近づくのですが、顔色は青ざめています。
とその直後、けいれんした様に、黒板の前で口からボウブラ達を吐き出したのでした。
教室に悲鳴が起きます。
                 
                 《 この子の気持ちが、よ~く解るヒゲ 》

保険室で横になっているヒゲ。
暫くして、T野先生がやって来ます。
「 片山君は具合が悪いのを、先生に言おうとしてたのね。
   もう今度からは、カボチャを無理して食べなくて良いから。 (笑) 」
                        
鯨から、チョッと寄り道しての、ヒゲの苦い思い出話でした。

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酒飲みの憂愁~コスパ

2019-08-20 16:51:22 | よもやま話・酒編
酔いどれヒゲの悩みの種のひとつは、外飲み時の店選びです。
掘りごたつ席では長時間座れないから、まず8割の店が吹き飛びます。
次に、車椅子で行ける条件を付けると、更に1割飛びます。
カァちゃんと2人で行く時に、ゆっくりしたスペースのあるカウンターを
チョイスしょうとすると、選択支は少な~くなってしまします。

さぁ、やっとこさ店を選び、カウンターに座ります。
酒メニューを開くのですが、値段が高い! 💦
“ 立派な(?)日本酒 ” ばかり揃えてあるから、仕方ないのか?
気分良く飲める値段が付いているのは、熊本の霊山ぐらいです。 (笑)

最早、先が見えてるんだから(笑)、酒代ぐらい辛抱しなくてもと思わなくもない。
しかし、酒飲みは、そうそう単純なもんでもありません。
例えば、一合のお銚子一本が1200円を超えると、何故か酒がマズくなる! (笑)
何かジャリジャリとした、銭(ゼン)の味がするから不思議です。
「 この酒が、1200円~1500円だとお!? (怒) 」
酒飲みにしか理解出来ない気持ちかも。
                
ヒゲ達昭和世代は、一合徳利(トックリ)一本を350円で愉しんでいた。
ええか~、350円で飲めるから、『 徳利 』 言うんや。 呑み助が得した利益や!
こんな千円超える徳利は、トックリとは言わない。
利益がボツになるから、『 没利 』 や。
今風には、ボックリ!  つまり、ボッタクリや。
まるで、ベネズエラ並みに値段が騰がる、令和の日本酒。
更に、定番のカラスミ大根(1000円)を頼むと、もうそれだけで2200円やで。
                   
バブル景気の、東京じゃあアルまいに。
地方の酒飲みは、もっとリーゾナブルな酒が欲しいのだぞ~! (怒)
昔みたいに、二級酒の辛口を気軽に熱燗トックリで楽しめる処はないのか。
俺たち “ イージー・ドランカー ”  には 
                “ ワイルドに飲ろうぜ ”  が お似合いだから!
           

  

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黒い卵

2019-08-19 19:10:09 | 田園ものがたり
NHKで放映された(7/23) 『 夢食堂の料理人~64東京オリンピック選手村物語 』
             
日本各地から集められた選手村の料理人が主役です。
アフリカから初参加の選手の注文に驚きます。
目玉焼きのターンオーバーを、更にベリーウェルダンにしてくれ。
ステーキも、周りが焦げるまで焼いてくれ。
                
ダイニングの料理人たちは、この得体のしれないオーダーに首をひねります。
ヒゲは、TVを観ながら思い出した事がありました。

90年代の西銀座通りの田園。 新しい料理長に変わった頃の話です。
錦玉子(二色玉子)を作らせる為、「 明日、茹で卵を10個用意しておく様に 」と頼みます。
そして次の日、用意してある茹で卵をふたつに割ったところ ・・・ 
ぼうぜんとしながらヒゲは 「 コレは、何や? 」 と辛うじて言葉をつなぎます。
新料理長 「 アッ、まだ(?)煮えとらんだったですか?
          ちゃんと50分(!)茹でたつばってん ・・・ 」
ヒゲが割ったゆで卵の黄身は、黒くなっていたのです。
その瞬間、ヒゲは色々な事を理解しました。
                     
卵を長い時間加熱すると、温泉などで発生する硫化OOの影響で黄身が黒くなるのです。
理屈では知っていましたが、見るのは初めてです! (笑)
後から、料理長に訊ねました。
   「 君がついた親方は、割と年輩の方だったのだろう? 」
   「 ハイ。 和歌山の旅館で私が一番若かったせいか、
        年寄り料理長から可愛いがられて、イロイロ教えてもらいました。 」

ヒゲは、京都時代の話も思い出しました。
地方では、此処とまるで違うレシピで仕事する店があるから、気をつける事やでー。
特に、戦時中の食糧事情が悪い頃を経験した料理人は、とんでもない料理法を
持っている人たちが居るからな!

鮮度に、難がある食材が多かった当時。
絶対、食あたりしない方法が求められてました。
基本は、長時間加熱(過熱)です。
カァちゃんの実家の祖母ちゃんも、シャクを煮るのに異常なほど時間を掛けていました。
                     
神経質な性格も邪魔して、写真の様な赤い色も消え、シャクの風味も殺され、
黒く煮詰まって残念なものでした。

さて、冒頭の首をひねる若手料理人に、帝国の料理長が近づきます。
                
シェフ役の猿之助が言います。
   「 世界では、とんでもなく食糧事情が悪い国が在る。
       そういう所には、特殊な食生活が存在するんだよ。 」
                 
田園の新料理長の経歴を聞いたヒゲ。
田園の先行きに、不安と云うシェードがかかるのをぬぐい切れませんでした。
時代は、新鮮な食材が入るようになった日本。
ニューウェーブが湧き上がろうとしてる時代です。
こんな古いレシピで、時代遅れになりはしないか?

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奥様族とのバトル②

2019-08-17 19:59:12 | 田園ものがたり
西部工芸展を明日にひかえた前夜。
カァちゃんを帰した後、ヒゲは吉兆の部屋で、座布団枕に毛布をかぶって横に。
酒が効いてますから、たちまち深い眠りに ・・・    (笑)

やがて、丑(ウシ)三つ時 ・・・ なにやら足音らしい気配で目が覚めた。
こんな真夜中に何だ? まさか、お岩さん?  
しかし、お岩さんには足がないから、足音はしないハズだが?  
じゃあ、だれだ?
すると、懐中電灯の小さい灯りが動く。
ははー コレは泥棒だな~     
田園にしか無い(当時はそうでした)幻の “越乃寒梅” を狙っているのか。

しかし、足音と共に小さな灯りが、店内を徘徊し始めた!?
そして、部屋の前に止まり、ふすまが開けられ、懐中電灯の灯りがヒゲの顔に。
ヒゲ&賊  「 お前は誰だ? 」 お互いに叫びます。   

  ヒゲ  「 私は、この店のオーナーだ! 」
  賊   「 私は、このビルの警備会社です。 」
  ヒゲ  「 そうか、ご苦労さま 」
  賊?  「 お疲れ様です 」 

再び眠りについたヒゲ。
やがて、吉兆間の入り口に在る、赤電話の着信音がけたたましく鳴ります。
ヒゲは、目をこすりながら、受話器を取る。
聴きなれた、カウンター係の浪ヤンの声です。
  「 マスター おはようございまぁ~す! 時間ですよ~! 」
                             
そう! この電話は、ヒゲが依頼していたモーニング・コールだったのです。
万が一にも、朝寝坊での遅刻は許されません。
ヒゲは、赤電話に近い部屋で、さらに電話に近い方に頭を向けて寝ていました。
寝ぼけ顔をこすりこすり、ヒゲは店を飛び出します  

             
        今は亡き平島酒店さんと一夜を共にした部屋が吉兆の間です。
        同じ毛布を掛けて寝たのでした。
        右端に、電話のコードが見えます。


                                 ~~~ つづく ~~~

《 補足 》
  * 携帯電話が、今の様に普及していない頃ですから、お客様用に公衆電話を設置していました。
     ピンク色のダイヤル式でした。
  * カァちゃんが帰る時、警備会社にお決まりのチェックをしていたのです。
     ネズミがチョロついても反応するセンサーが、ヒゲの動きを見逃す訳はありません。(笑)
     ヒゲが間違いなくオーナーなのか?  カァちゃんに問い合わせがあったそうです。

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もしもし、こちら児相ですが・・・

2019-08-15 20:25:17 | 2人3脚チンタラ道中
6/9 (日曜日) 
ヒゲ夫婦は、昨日の疲れを癒やす為、まったりとTV将棋を観ていました。
娘とゴジラ孫の所要がある日に、婿の出張が重なったので、ラドン孫を預かっての
世話疲れだったのです。
ソファーにべったり横たわりながら、中盤戦の攻防に注目している時でした。
 「 ピンポーン♫ 」 玄関で鳴ります。
おかしいな? 今日は配達の予定はないハズだが??
そういぶかりながら、応答します。
「 あの~、こちら児童相談所ですが ・・・
   ご近所で気になる事があったと通報がありましたので、聴き取り調査をしています。
   ご協力をお願いできませんでしょうか? 」
ナンという話だと思いながらも、カァちゃんは玄関に向かい入れます。
身分証明書を提示して、話は進みます。
                     
ちょうど2日前に、札幌で幼児虐待死事件が起こったばかり。
ピリピリしている児相としては、いたずら通報と思っても、真摯に取り組まなければならない。
それにしても、何で我が家に?
「 子供さんがいらっしゃるお宅を訪ねてます。 」 と。
「 そうでしたか。 その孫は海外の学校へ行ってますので、此処には住んでいません。 」
話しは、和やかに進んでいく。
昨晩の11時頃、男の声で怒鳴り声がした。
「 ゴメンナサイ ゴメンナサイ 」 との声も ・・・
「 窓を開けていましたが、聞こえませんでしたよ。 」 と言ったカァちゃん。

そう云えば、時間帯も男の声と言うのも違うが、もしかしたら ・・・ 
思い当たる節を思い出したカァちゃんが、話し始める。
                     
昨日の夕方の事です。
一歳の孫が、此処に来ていました。
チョッとした騒ぎが起きて、私が大きな声を出しましたが。
実は、冷蔵庫に付いていたミニマグネット付きのおもちゃを、孫が呑み込んで大変でした。
逆さにして背中を叩いたり、口に手を入れたので泣いたりと。
                  
実際は、口に入れて遊んでいるうち、呑み込みそうになったので驚き、出そうとしたら
マグネットが外れて、コロコロと冷蔵庫の下へ。
「 口の中へ ・・・ 」 と聞いて、慌てたカァちゃんだったのでした。
             
孫の話しを最後まで聞いておれば、騒ぎもなかったのですが。
転がったマグネットが、冷蔵庫にピッタリとくっ付いてしまっていたのも運が悪かった。
孫の体内に入っていないという証拠を見つけるまでは、安心出来ないカァちゃんでした。

ヒゲも、何かの本で読んだ事が浮かんできて、心配でした。
マグネットの磁力の影響で、胃に穴が空く可能性が。
一件落着して、孫もカァちゃんも落ち着き、安堵したものでした。

その日は、孫の泣き声も私の驚きの大声も、何んとも気にしていませんでした。
遊びに来た時の兄弟喧嘩の声は度々ですし、子供いる家庭では大声は付き物ですから。
しかし、児相の方々の訪問を機に、反省しました。
窓を開けてる時は、ニャンコを叱るのも気を付けようと。
今回の通報が、我が家の事かどうかは判りませんが。 (笑)
児童虐待が疑われて、お次は夫婦間の○○なんて疑いを掛けられたら、恥ずかしいですモン!
                  
思わぬところで、容疑者A子の汚名でマークされたカァちゃん。 (爆笑)
何時、どんな時に ・・・ 李下で冠を正して、泥棒あつかいに成るか?
よーく理解いたしました。

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コメント (6)
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