田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

桶仕込み酒を飲もう!

2017-04-10 19:14:57 | よもやま話・酒編
以前のブログで、寿司屋で偶然出逢った藤田千恵子さんを紹介しました。
彼女は、日本酒や発酵食品に係わる著書があるフリーライターです。
後からですが、尾瀬あきらさんのコミック“みのり伝説”のモデルだったと知りました。
     
その彼女との会話で一番盛り上がったのが、“発泡日本酒”でした。
『 埼玉県の神亀 純米・活性にごり酒 』
                
神亀さんは、日本で初めて、全量を純米酒に切り替えた蔵元です。
この濁り酒も、今流行りの炭酸ガスを注入した発泡日本酒ではありません。
仏シャンパーニュ地方で作られる瓶内発酵と似ています。

これが手に入った時は、狂喜乱舞のヒゲでした。
なぜなら、これを入荷する迄は、“濁り酒に何を使うか?” 悩みでしたから。
もっぱら使っていたのは、石川県の菊姫にごり酒でした。
問題は、コレが甘味料添加の酒だったんです。
店のプライドとして、添加物入りの日本酒はためらいがありました。

そんな忸怩たる思いのヒゲに、驚きの連絡が来ました。
純米酒で、しかも濁り酒と云う。
これだけでも有り難いのに、コレが発泡してると!?
つまり、桶内で醗酵中の酒を瓶詰めして送ると云うこと。
にわかには信じられません。
どうやって一升瓶に密封(!?)して醗酵酒を保存するのだろう。

そして、酒が届きました。
ヒゲは、そーっと抱えて冷蔵庫へ。
一晩寝かせて、次の日が出番です。
お初の酒は、遥々長洲から来店頂く酒好きのドクターに出そうと決めます。

この方の酒は、いつもヒゲに一任です。
まぁ、常連さんの大半がそうでしたが。
さてさて ・・・ ヒゲは、うやうやしく一升瓶を抱えて“雪の席”に。
底に、白いもろみが沈殿しています。
蓋を押さえたまま、一升瓶をゆっくり逆さまにします。
そのまま20秒ほどすると、もろみが瓶の口の方に集まります。
で、瓶を元に戻すと、程よく全体が白濁してます。
            
そして、添付の押しピンみたいなのが登場です。
王冠の部分に差し込みます。
              
すると、醗酵ガスの反応があります。
一升瓶の入口当たりに、アワがピチピチと湧き上がってくるのです。
押しピンみたいのは、瓶内のガス抜き用だったのです。
少しピンを緩める(上に上げる)と、ガスが噴き出します。
再びピンで押さえて、急激なガス噴射を止めます。
そんな、だましだましの作業で、“瓶内の減圧”を済ませ、ピンを抜き取ります。
王冠の部分を外して、冷酒徳利に移してOKです。
いやはや、気を使います。
見ためは、菊姫濁り酒と変わりませんが、味わいは大違い。
口に拡がる発泡酒のプチプチ感。
甘味料のあの嫌さが無い、さわやか感が素晴らしい!
四人の客は、たちまち一升瓶を呑み上げたので御座いました。
もちろん、ヒゲとママ(カァちゃん)も試飲に参加です。
                      
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コメント (2)
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