<川は流れる>

Reiの好きなこと、ここだけの話

「ヒミズ」

2013年05月07日 |  映画
2012年 邦画
染谷将太 主演

染谷将太くんに興味がわいて観た作品。

だから漫画が原作なことも、また、震災を取り入れてあることも知らずに観た。

いきなり冒頭、実際の津波後の映像が出てきてびっくり。
そして全編を通じて、この震災がテーマになってるのかと思った。

ところが実はそれはそれほど・・、
何故、この物語に震災が必要だったのかはわからない。
この映像と映画の内容をどう結び付けていいのやら。
ドキュメント映画ではないので
実際の映像が必要だったのかどうかも・・。
設定だけで良かったのでは。

主人公の住田祐一は15歳の中学生。
ならず者の父親は家を出ていて、母親と小さな貸しボート屋をやっている。
その住田を一方的に尊敬する被災し家を失いボート屋の近くで野宿をしている人たち。
住田に夢を重ねるのか。
そしてこれまた一方的に住田を崇拝する同級生茶沢景子。
悲しみと苦しみを一方的に共有したがる。


調べたところによると
原作の漫画と結末が異なっているとか。
震災という出来事、と悲惨なこの救いのない物語と同時に見せることができなかったということか?

PG12だそうで、暴力描写が多い。

大人は自分が生きることで精いっぱい。
その大人の間で、激しく抵抗し、諦め、もがく子供たち。
両親から全否定される子供たち、
「お前は要らない」と言われる子供たち。


実際この映画を撮っていたときの役者の心境はどうだったろう。
まだ、瓦礫の山がそのままのこの地域で。
それはとてもつらかったに違いないと私は思う。
まだ未成年だった主人公の染谷将太と二階堂ふみにとっては
芝居とはいえつらかった、と思う。


そして被災された方々はもっと・・。

この映画が原作通りのラストで、
震災がプラスされてなかったらどうだったろう?

染谷くんの演技は素晴らしくて
私は絶賛していたかもしれない。
ラストでは涙が止まらなかったし、本当に良い映画だとは思ったんだけど
やっぱり震災は設定だけでよかったかも。(私的には)


茶沢の両親が「処刑用具」に真っ赤なペンキを塗っていたのがぞっとした。





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