「探偵 哀しきチェイサー 雨だれの挽歌」ネタばれ感想。
時は昭和34年、神戸元町。
元警察官で探偵の花山新太郎がマスターをつとめるバー「フェアエル」に
クラブでホステスをしているという百合子がやってくる。
彼女は自分の婚約者の米倉の浮気調査を依頼する。
何人女がいてもいい、全部切れればそれで私は結婚する、と。
子供がいるのでお金がかかる。
私はお金が欲しいのだと。
「そんな結婚をしていいのか?」
とバーの常連客はみんな思う、でも彼女は頑なに
「いいの、お金がいるの。」と言い放つ。
亡くなった旦那は詐欺にあい、無一文になった、どん底で暮らしてきた、
私は子供のために結婚する。
調べていくうちに
赤い髪の女が出現する。
踊り子みたいな派手な様子の女だ。
米倉と腕を組んで歩いていたと。
更に調べていくとある政治家に突き当たった。
ここで警察が介入してきて
米倉を調べるのをやめろと脅しがかかった。
その政治家と秘書、米倉は戦後物資を闇で流し儲けていて
今、それが暴かれるとまずいという。
新太郎は思った。
それだけか?
それだけなのか?
そして見え隠れする百合子の優しさ、誠実さに魅了されていく新太郎。
なぜ、真実の姿を隠して生きるのか、
新太郎は彼女の嘘が気になってしかたなかった。
確かに嘘をついている、
でもなぜ、何のために。
その真意は?
新太郎はいつも哀しい女に惹かれてしまうのだ。
と、ざっとこういうストーリーでしたが、
マキノさんの脚本の軸が、この「嘘」のような気がします。
女優 南野陽子の技量の見せどころでした。
まだまだ、の感はあるけれど、歌も演技も磨かれてきたなーと
「天国を見た男」より更に成長した姿にちょっと感動。
歌もとてもよかったです。ジュリーとのデュエットも良かった。
彼女の声は美しい。
毎年共演の野田晋市さん、若杉宏二さん、東風万智子さん、すわ親二さん、山崎イサオさん、有馬自由さん、小椋あずきさん
素晴らしい演技とチームワークで、文句なし。
今回新しい方、瀬川亮さん、この方も素敵でした。声もすごくいい。
終わってから友達ともちょっと話したけど
どの部分から「中川」(刑事)と「新太郎」のお芝居だったか、というところ。
詐欺をだますなんて、演技も一流じゃないといけないけど
演じるジュリーと有馬さんの芝居がまた、よかったなー。
あ、ややこしいですね。
あ、これは政治家と秘書(二人は元、詐欺だった)をだましてるんだな、と観客に微妙にわからせる芝居。
マキノさんの仕掛けの部分ですね。
手段としての「嘘」や、悲しい「嘘」
自分を守る「嘘」人をだます「嘘」
そして自分をごまかす「嘘」
私たちも日常で様々な嘘をついているけど
本当は、心の奥底で
いつもその嘘を暴いてくれる人を待っているのかもしれない、と思います。
この物語での「新太郎」は
いつまでも「百合子」を待つ、と言いました。
それは10年後、15年後?
本当に待てるのか?なんて関係ない、
彼女の嘘を見抜いてくれた新太郎にどれほどの感謝と信頼を感じたか、
それが重要なんですよね。
面白おかしくもあり、歌と踊りもあり
考えさせられる事もあり
そんなお芝居はなかなかありません。
一流キャストで、来年も又音楽劇期待しています。
随分遅れましたが、感想でした!
時は昭和34年、神戸元町。
元警察官で探偵の花山新太郎がマスターをつとめるバー「フェアエル」に
クラブでホステスをしているという百合子がやってくる。
彼女は自分の婚約者の米倉の浮気調査を依頼する。
何人女がいてもいい、全部切れればそれで私は結婚する、と。
子供がいるのでお金がかかる。
私はお金が欲しいのだと。
「そんな結婚をしていいのか?」
とバーの常連客はみんな思う、でも彼女は頑なに
「いいの、お金がいるの。」と言い放つ。
亡くなった旦那は詐欺にあい、無一文になった、どん底で暮らしてきた、
私は子供のために結婚する。
調べていくうちに
赤い髪の女が出現する。
踊り子みたいな派手な様子の女だ。
米倉と腕を組んで歩いていたと。
更に調べていくとある政治家に突き当たった。
ここで警察が介入してきて
米倉を調べるのをやめろと脅しがかかった。
その政治家と秘書、米倉は戦後物資を闇で流し儲けていて
今、それが暴かれるとまずいという。
新太郎は思った。
それだけか?
それだけなのか?
そして見え隠れする百合子の優しさ、誠実さに魅了されていく新太郎。
なぜ、真実の姿を隠して生きるのか、
新太郎は彼女の嘘が気になってしかたなかった。
確かに嘘をついている、
でもなぜ、何のために。
その真意は?
新太郎はいつも哀しい女に惹かれてしまうのだ。
と、ざっとこういうストーリーでしたが、
マキノさんの脚本の軸が、この「嘘」のような気がします。
女優 南野陽子の技量の見せどころでした。
まだまだ、の感はあるけれど、歌も演技も磨かれてきたなーと
「天国を見た男」より更に成長した姿にちょっと感動。
歌もとてもよかったです。ジュリーとのデュエットも良かった。
彼女の声は美しい。
毎年共演の野田晋市さん、若杉宏二さん、東風万智子さん、すわ親二さん、山崎イサオさん、有馬自由さん、小椋あずきさん
素晴らしい演技とチームワークで、文句なし。
今回新しい方、瀬川亮さん、この方も素敵でした。声もすごくいい。
終わってから友達ともちょっと話したけど
どの部分から「中川」(刑事)と「新太郎」のお芝居だったか、というところ。
詐欺をだますなんて、演技も一流じゃないといけないけど
演じるジュリーと有馬さんの芝居がまた、よかったなー。
あ、ややこしいですね。
あ、これは政治家と秘書(二人は元、詐欺だった)をだましてるんだな、と観客に微妙にわからせる芝居。
マキノさんの仕掛けの部分ですね。
手段としての「嘘」や、悲しい「嘘」
自分を守る「嘘」人をだます「嘘」
そして自分をごまかす「嘘」
私たちも日常で様々な嘘をついているけど
本当は、心の奥底で
いつもその嘘を暴いてくれる人を待っているのかもしれない、と思います。
この物語での「新太郎」は
いつまでも「百合子」を待つ、と言いました。
それは10年後、15年後?
本当に待てるのか?なんて関係ない、
彼女の嘘を見抜いてくれた新太郎にどれほどの感謝と信頼を感じたか、
それが重要なんですよね。
面白おかしくもあり、歌と踊りもあり
考えさせられる事もあり
そんなお芝居はなかなかありません。
一流キャストで、来年も又音楽劇期待しています。
随分遅れましたが、感想でした!