アトランティック・レコード物語 早川書房 1992年刊

画像 表紙カバー
この書籍は、エマーソン、レイク&パーマーに関するエピソードが少しは掲載されているのではないかという、わずかな期待をしながら注文したものですね。
頁をめくると、最初の方に、著名ミュージシャンの写真が登場するのですが、
ストーンズ、ジミー・ペイジ、ロバート・プラント、3人ジェネシス、イエス等の姿が見えます。
まず、ここでEL&Pがいない事に落胆するわけですね。
そして、全章を通じて、エマースン、レイク&パーマーの表記が登場するのはたったの1箇所だけであり、
しかも、バンドに関する事柄は全くないという内容でした。
アトランティック・レコードは、多くのビッグネームを擁していた事もあり、
その中でEL&Pの果たした役割はエピソードに取り上げるほどの事もなかったという事なのかも知れません。
アトランティックレコードに関わりを持った人物から様々なエピソードを引き出しながら、
その歴史を記述しています。
その多くは業界関係者、いわゆる裏方にあたる人達なわけですが、ミュージシャンのミック・ジャガーやビル・ワイマンの発言も、ところどころに登場します。
また、プログレ系のバンド、ミュージシャンに関わる事でも、とても興味深い裏話が記述されていますね。
イエスを再度売り出すためのエピソードなのですが、
フィル・カーソンがかなりイエスを気に入っていた事が解るような巨大なマネーが動く裏話がありますね。
ジェネシスなども順風満帆にみえるようですが、
アメリカにおいては、コンサートが赤字の時も忍耐しながら、ビッグバンドの位置を確立させるために投資していた様子を少しではありますが伺い知る事ができます。
その後、フィル・コリンズをヴォーカリストとして売り出すためのエピソード等も登場します。
加えて、アトランティック・レコードがピーター・ガブリエルを手放した後で、大ヒット作、「So」が生まれた事により、アトランティックレコード創始者のアーメット・アーティガンが、
ミュージシャンに対する見方における一つの成長を遂げたような記述がありますね。
「ピーター・ゲイブリエルは偉大なアーティストだ。そのことから私が学んだのは、たとえアーティストが苦しい状態にあっても、レコード会社はそれをじっと見守ってやらなければいけない時もあるっていうことだ。本当に優れたアーティストのためなら、できる限り我慢するべきなんだ。」同書299頁。
多くのビジネスの創業者などというのは、それぞれの信念をお持ちであり、
周囲の意見もほとんど聞かずに、夢を実現しているものであると思いますが、
大きな失策こそは、反省を促し、認識と対応の変換をせざるをえなくなりますよね。
エマーソン、レイク&パーマーに関しても、ピーター・ガブリエルの大ヒット事件の後であれば、
無理矢理ラブビーチを作らされる事のなかったかも知れないとは思います。
ただ、仮にワークスツアー後のEL&Pの再生を忍耐する経営参画者が一人いたとしても、
ビジネスは巨大になった時点で、創業者の手を離れて、いろいろな思惑が入り乱れて形をなしていくものでしょうから、契約上強制的に、ラブビーチがこの世に誕生するのも、必然の流れであったのかも知れませんね。
以上。
本ブログはエマーソン、レイク&パーマーに関連する品物のあれこれを、思い出や感想と共に綴っております。
EL&Pファンのちょっとした楽しみになれば幸いです。
クイック応援よろしくお願いします。
2012年7月26日 yaplog!

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この書籍は、エマーソン、レイク&パーマーに関するエピソードが少しは掲載されているのではないかという、わずかな期待をしながら注文したものですね。
頁をめくると、最初の方に、著名ミュージシャンの写真が登場するのですが、
ストーンズ、ジミー・ペイジ、ロバート・プラント、3人ジェネシス、イエス等の姿が見えます。
まず、ここでEL&Pがいない事に落胆するわけですね。
そして、全章を通じて、エマースン、レイク&パーマーの表記が登場するのはたったの1箇所だけであり、
しかも、バンドに関する事柄は全くないという内容でした。
アトランティック・レコードは、多くのビッグネームを擁していた事もあり、
その中でEL&Pの果たした役割はエピソードに取り上げるほどの事もなかったという事なのかも知れません。
アトランティックレコードに関わりを持った人物から様々なエピソードを引き出しながら、
その歴史を記述しています。
その多くは業界関係者、いわゆる裏方にあたる人達なわけですが、ミュージシャンのミック・ジャガーやビル・ワイマンの発言も、ところどころに登場します。
また、プログレ系のバンド、ミュージシャンに関わる事でも、とても興味深い裏話が記述されていますね。
イエスを再度売り出すためのエピソードなのですが、
フィル・カーソンがかなりイエスを気に入っていた事が解るような巨大なマネーが動く裏話がありますね。
ジェネシスなども順風満帆にみえるようですが、
アメリカにおいては、コンサートが赤字の時も忍耐しながら、ビッグバンドの位置を確立させるために投資していた様子を少しではありますが伺い知る事ができます。
その後、フィル・コリンズをヴォーカリストとして売り出すためのエピソード等も登場します。
加えて、アトランティック・レコードがピーター・ガブリエルを手放した後で、大ヒット作、「So」が生まれた事により、アトランティックレコード創始者のアーメット・アーティガンが、
ミュージシャンに対する見方における一つの成長を遂げたような記述がありますね。
「ピーター・ゲイブリエルは偉大なアーティストだ。そのことから私が学んだのは、たとえアーティストが苦しい状態にあっても、レコード会社はそれをじっと見守ってやらなければいけない時もあるっていうことだ。本当に優れたアーティストのためなら、できる限り我慢するべきなんだ。」同書299頁。
多くのビジネスの創業者などというのは、それぞれの信念をお持ちであり、
周囲の意見もほとんど聞かずに、夢を実現しているものであると思いますが、
大きな失策こそは、反省を促し、認識と対応の変換をせざるをえなくなりますよね。
エマーソン、レイク&パーマーに関しても、ピーター・ガブリエルの大ヒット事件の後であれば、
無理矢理ラブビーチを作らされる事のなかったかも知れないとは思います。
ただ、仮にワークスツアー後のEL&Pの再生を忍耐する経営参画者が一人いたとしても、
ビジネスは巨大になった時点で、創業者の手を離れて、いろいろな思惑が入り乱れて形をなしていくものでしょうから、契約上強制的に、ラブビーチがこの世に誕生するのも、必然の流れであったのかも知れませんね。
以上。
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