EL&P図書室3号

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書籍 ゴジラ映画音楽ヒストリア1954-2016

2016-08-29 11:56:06 | 関連書籍Emerson,Lake&Palmer
書籍 ゴジラ映画音楽ヒストリア1954-2016



「シン・ゴジラ」の興行成績があまりにも良い事に連なって、
ゴジラ関連の書籍が幾つか出版されているようです。

東宝はゴジラ映画の興行成績が、下降の一途を辿っていたので、
ゴジラ映画を一端、終焉させるという事もあって、
「ゴジラファイナルウォーズ」を制作したわけですが、
そのゴジラ終焉の音楽にキースは関わる事になったわけです。

「ゴジラファイナルウォーズ」の公開は、2005年の12月だったと思うので、
今から10年以上前の事になるわけですが、
その時は、余計な事を考えずに、キースの新しい音楽を聴くことが出来る機会が訪れたので、
単純にワクワクしていたのを覚えています。

その一方、
何度かこのブログで綴っておりますが、
伊福部昭の音楽が心に深く刻まれているゴジラマニアに、
キースの制作したゴジラ音楽は好意的に思われていないようですね。

反面、「幻魔大戦」でのキースの音楽への評価が高いのは、
それ以前の「幻魔大戦」音楽が存在しない事も理由の1つになるでしょうね。

本書籍は、ゴジラ映画の映画音楽に焦点を絞ってまとめ上げるという、
今までにない試みが為された書籍だと思われます。

それぞれのゴジラ映画の音楽を担当した作曲者の略歴も記されており、
音楽家としてどのような仕事をしてきたかという事にも着眼しています。

キースに関しては、他の作曲者と同等に頁が割かれていまして、
60年代からの活躍も紹介しており、
最後には、同居者に亡くなっているところを発見されたところで終わっていますね。

執筆者は「ゴジラファイナルウォーズ」が制作された経緯も踏まえながら、
その音楽に関しても、肯定的な論評を展開しています。

結果としてキースは興行成績最低のゴジラ映画に関わったとはいえ、
「ゴジラ」というブランドに関わる事で、
マニアックな書籍で取り上げられる事になったわけですが、
奇しくも、
ゴジラ映画が終焉から復活を果たして大ヒットをする年に、
キースの人生が終焉になりました。

以上。

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