週五日記

ボチボチがんばります

会社はこれからどうなるのか 読了

2012-09-26 04:39:54 | Weblog

久しぶりに刺激的な本であった。

 

会社はなぜ必要か?という理由も、時代背景や、産業の

変化とともに、変化する。

 

産業資本主義の時代においては、大規模な資金調達や、

有限責任制を理由に、会社が必要である。

 

では、ポスト産業資本主義(グーグルとか)において、

会社が必要な理由は、『情報』を組織内部に封じ込めておく』

ことである。

すこし、話はそれるが、『情報』は、コピー可能であるし、一旦

ヒトに見られてしまうと何の価値もない『差異』である。

そう考えれば、グーグルのような『人的資産』、あるいは

『無形資産である見えざる資産』を第一義的な価値とする場合は、

インセンティブ(給料、カフェテリアプラン、オシャレなオフィスなど)に

よって、組織に『情報』を持って飛び出さないようにしなければならない。

そのインセンティブに関して言えば、ストックオプション制度の詳細を

みると、勤続年数5年以上などとあるのは、まさに組織につなぎとめよう

とする仕組みであろう。

 

あと、組織特殊的な能力を身につけたヒトが何十年も働いて

くれて、暗黙知や形式知を組織内部に蓄えてくれたら、

『差別化』の源泉になるだろうし、日本企業が、『産業資本主義』的に

成功したことも、そうした源泉があったからであろう。

 

『組織特殊的』な能力を身につけようとする個人の内発的な動機は

、やはり自由な組織風土や、企業文化であろう。

さらに、そう考えると、組織人が依って立つ基準であろう『職業倫理』は、『組織風土』と『制度(法律)』

と密接な関係があって、特に『個人 VS 組織』の際に、『職業倫理』が尊いものになるであろうし、

組織を超えて尊重されるべき『職業倫理』となるのか?

 

最後に、『会社はこれからどうなるか』では、企業家と、NPOが取り上げられていた。

企業家については、中小企業等で20年働いて、ウン千万円の自己資金を持って

起業するひとが、成功率が高いという文献を取り上げて指摘していた。つまり、

会社=ヒトであり、①企業内外の人脈、②20年の経験による知識、情報、

③ウン千万円の自己資金を持ったヒトが、バンバン起業すれば、良い会社が

たくさん出来るということであろう。

NPOは、自由主義のアメリカにおいても、医療の分野では、NPOの割合が高いという

指摘が、なぜか、かなり腑に落ちた。

 

 

 

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