破扇図鐔 正阿弥

破扇図鐔 正阿弥
六角形の鉄地に、扇の自然に敗れたような風合いを剥がれ易い性質の布目象嵌を用いて描き表している。これまでに何度か紹介したことのある扇流し文と同じ風合いを求めた作で、いかにこの構成が好まれたかが分かると思う。美しさは、必ずしも健全さに限らないことの証しである。壊れゆくものの美しさは、晩秋の野の様子にも重ね合わされようか。

破扇図鐔 正阿弥
六角形の鉄地に、扇の自然に敗れたような風合いを剥がれ易い性質の布目象嵌を用いて描き表している。これまでに何度か紹介したことのある扇流し文と同じ風合いを求めた作で、いかにこの構成が好まれたかが分かると思う。美しさは、必ずしも健全さに限らないことの証しである。壊れゆくものの美しさは、晩秋の野の様子にも重ね合わされようか。