砂潜り龍図縁頭 (鍔の歴史)
砂潜り龍図縁頭 徳埜英勝(花押)
魚子地を砂と見立てたものであろう、砂原から龍神が這い出てきた様子を図にしたもの。石目地や魚子地などを背景に、このような意匠として例は間々みられる。巨大な龍神が砂原から現われることのイメージの根源はどこにあるのだろうか、あるいは砂潜りの砂は後の鑑賞者の意識で、作者は雲を意図していたのかも知れない。そうだとしても、唐突に姿を現す龍神の姿には迫力があり、画面構成としても、画題としても面白い。
縁頭は大粒の魚子地を背景とした、まさに砂丘から現われたと感じる作。英勝は大森派徳埜英辰の門人で後にその養子となる。
鐔は無銘。文様化された雨龍図と、魚子地を背景とした砂潜り龍。この作では砂というより雲間に龍神が出現したと見たほうが良さそうだ。鐔は表裏意匠を変えており、作者の創作意図も鑑賞者の意識を裏切るようで面白い。
砂潜り龍図縁頭 徳埜英勝(花押)
魚子地を砂と見立てたものであろう、砂原から龍神が這い出てきた様子を図にしたもの。石目地や魚子地などを背景に、このような意匠として例は間々みられる。巨大な龍神が砂原から現われることのイメージの根源はどこにあるのだろうか、あるいは砂潜りの砂は後の鑑賞者の意識で、作者は雲を意図していたのかも知れない。そうだとしても、唐突に姿を現す龍神の姿には迫力があり、画面構成としても、画題としても面白い。
縁頭は大粒の魚子地を背景とした、まさに砂丘から現われたと感じる作。英勝は大森派徳埜英辰の門人で後にその養子となる。
鐔は無銘。文様化された雨龍図と、魚子地を背景とした砂潜り龍。この作では砂というより雲間に龍神が出現したと見たほうが良さそうだ。鐔は表裏意匠を変えており、作者の創作意図も鑑賞者の意識を裏切るようで面白い。