物売り娘図鍔 (鍔の歴史)
物売り娘図鍔 文龍舎宝斎鐫之
京の街をゆく物売り女を写真で撮ったかのような、春の日差しが窺いとれる図柄。巧みな構成になる川原林秀興の作品。女が頭の上に載せている荷物に今が盛りの桜の花枝が括りつけられている様子を描いているのだが、桜は鍔の裏側に延びており、蝶がこれに誘われて舞っている、といった長閑でしかも洒落た風情が漂っている。鍔の表裏を連続させた作例は他工にも多くみられるのだが、このような連続性は面白い。朧銀地高彫に様々な色絵を加えている。70.4ミリ。
物売り娘図鍔 文龍舎宝斎鐫之
京の街をゆく物売り女を写真で撮ったかのような、春の日差しが窺いとれる図柄。巧みな構成になる川原林秀興の作品。女が頭の上に載せている荷物に今が盛りの桜の花枝が括りつけられている様子を描いているのだが、桜は鍔の裏側に延びており、蝶がこれに誘われて舞っている、といった長閑でしかも洒落た風情が漂っている。鍔の表裏を連続させた作例は他工にも多くみられるのだが、このような連続性は面白い。朧銀地高彫に様々な色絵を加えている。70.4ミリ。