雨龍図鐔 (鍔の歴史)
雨龍図鐔 金龍斎川秀國
龍の図の作品群でも紹介したので覚えておられるかもしれない。これも波を装飾の要としている。波に視点をおいて鑑賞すれば、同じ作品でも感じ方が異なろう。木瓜形の隅の切り込みを控えめにするのは江戸末期の流行。地に抑揚を持たせ、切羽台の周囲に波を意匠している。波や波飛沫の表情は目貫と同じだ。耳際に海辺の岩場を表わし、地の抑揚は乱雲であろう、動きのある画面、龍神も個性的な表現であり、大月派の金工の独創を探り出そうとする意識の強さに驚かされる。81ミリ。□
雨龍図鐔 金龍斎川秀國
龍の図の作品群でも紹介したので覚えておられるかもしれない。これも波を装飾の要としている。波に視点をおいて鑑賞すれば、同じ作品でも感じ方が異なろう。木瓜形の隅の切り込みを控えめにするのは江戸末期の流行。地に抑揚を持たせ、切羽台の周囲に波を意匠している。波や波飛沫の表情は目貫と同じだ。耳際に海辺の岩場を表わし、地の抑揚は乱雲であろう、動きのある画面、龍神も個性的な表現であり、大月派の金工の独創を探り出そうとする意識の強さに驚かされる。81ミリ。□