toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

「朝比奈うさぎは報・恋・想で推理する」 柾木政宗

2020年01月07日 | 読書日記
先日読んだ東川篤哉の「魔法使いと最後の事件」と似かよったドタバタ探偵物。

帯にも、裏表紙の案内にも「新感覚ラブコメ本格ミステリ」と書いてあるけど、これを書いた人は「本格ミステリ」の意味が全く分かっていない。
強いてコピーを付けるなら「ライトミステリ」だろう。

ストーカーの大学生・朝比奈うさぎ、高校時代の同級生でキャバ嬢・揚羽沢編菜、そして主人公の探偵・望月迅人の姉で警視庁捜査一課の弥生、と魅力的な女性ばかり登場する。
しかも揚羽沢の客にはすごいメンバーがいて、彼らが揚羽沢編菜を通して迅人の仕事に関わってくるかと言えばほとんどそんなこともなく。折角の設定が活かし切れていない印象を受けた。
難事件を彼らの力を借りながら解決していくっていう流れも面白いと思うが、今後に期待したい。

朝比奈うさぎが迅人に対して勘違いしながら、事件の謎を解いてしまうというのがこのシリーズのポイントらしいが、ちょっとまわりくどくてイライラするところもあったりする。
最後は伏線もきっちり回収してすっきり。
ただ、迅人とうさぎが同時に似た言葉をしゃべるという場面が多く、しかもそれほど似てなかったりしていて、これは余計です。




新潮文庫
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「とるとだす」 畠中恵

2020年01月07日 | 読書日記
今回のしゃばけは、「ドタバタ度」がかなり高い。

冒頭でいきなり広徳寺で藤兵衛が倒れてしまう。
やがて、それは広徳寺に呼ばれて集まった江戸中の薬種屋達が、一太郎に効くと差し出した薬のいくつかを試しに飲んでしまったためと判明する。
今回の一冊は、藤兵衛が飲んだ薬の効き目を無くす方法を求めて一太郎と仲間の妖達が活躍する物語。

後半になると一太郎本人もあちこち動き回っては、そのあと何日も寝込んでしまう・・・という始末。
一太郎が動き回る分、妖達、とくに仁吉や佐助の活躍が少なかった。

そもそも設定からして、何でも有りの物語だけど、最終話の「ふろうふし」では足柄山の金太郎や浦島太郎まで、豪華メンバーが登場する。
この二人以外にも登場人物が多くて、途中で整理しないと私の処理能力を超えて収集つかなくなってしまう。



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