toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

「名もなき花の」 吉永南央

2022年07月31日 | 読書日記
前作「その日まで」が終わっているように思えなかったので、続く本作を読んでみた。
ところが、「つづら」も藤原も登場せず無かったことになって(笑)、全く違う話になってる。

あえてそうしてると思われる個所も有るけれど、相変わらず説明不足で状況が理解できないところが多く、何度読み返しても良く分からなかったりする。

このシリーズはもう良いかな。。





文藝春秋
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「その日まで」 吉永南央

2022年07月29日 | 読書日記
どうもシリーズものの2作目らしいけれど、はじめて読みます。

杉浦草が営むコーヒー豆と和食器の店「小蔵屋」を舞台にした連作短編集。
草と従業員の久実は、群ようこの「パンとスープとネコ日和」のアキコとしまちゃんを連想してしまい、読んでいる最中にちょっ混乱してしまった。。

描写とか説明が足りなくて状況が理解できないところがたまにあるけれど、昨年9冊目がでて10年以上続くシリーズらしく、内容は面白い。
他のも読んでみようかな。。





文藝春秋
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「あしたの君へ」 柚月裕子

2022年07月28日 | 読書日記
いわゆるお仕事小説だけど、職業が家庭調査官補(家裁調査官養成課程の研修生)と言うことで、一人前の家裁調査官になるまでの成長物語であり、彼の扱う案件が人生の物語にもなっている。
「パレートの誤算」に繋がる作品なのかも。。。




文藝春秋
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「帰ってきたK2」 横関大

2022年07月27日 | 読書日記
タイトル通り[K2」の続編。

連作短編集と言うより、短編ぽく話を区切った長編小説と言う感じ。

{K2」の時は黒木と神崎の設定が生かし切れていないように感じたし、ストーリもイマイチだったけれど、こちらはかなり完成度が高い。
二人の役割分担も完璧だし、内容も面白い。
ご都合主義だったり、先が読めてしまうところもたまに有るけれど、どれも許容範囲。

ただ他の刑事小説だと殺人事件の捜査は、捜査一課の刑事と所轄の刑事がペア組んで動くんだけど、実際はどうなんだろう??





講談社
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「その手をにぎりたい」 柚木麻子

2022年07月25日 | 読書日記
バブル時代、銀座の高級寿司店に目覚めたOLの物語。

寿司とその店の職人に惹かれて鋤簾になることを夢見て通続ける青子。
サイドストーリで、青子の恋愛や仕事が描かれるけれど、その部分のおかげで青子のイメージが悪くなる一方。

この作者は「アッコちゃん」みたいなお気軽なヤツ以外合わないかも。。




小学館
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「ガーディアン」 薬丸岳

2022年07月24日 | 読書日記
最初、パラグラフが変わるたびに新しい登場人物が現れるので、完全にキャパを超えてしばらくは「この人誰だっけ?」状態。
そのたびに読み返したりして物語がなかなか進まないけれど、一旦整理できてしまえば後は一気に読める。

この結末は好みじゃなかったけど、やっぱりこれしかなかった気もする。
でも最後は何よ?

巻頭に登場人物の一覧を付けて欲しかった。。。




講談社
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「合理的にあり得ない」 柚月裕子

2022年07月23日 | 読書日記
ストーリ展開が「合理的にあり得ない」ところがかなり有るけれど、設定が上手いので楽しく読める。
柚月裕子と言えば「パレートの誤算」のイメージだったけど、これは全く違う世界でした。
どっちも好きかも・・・。





講談社
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「怪盗インビジブル」 行成薫

2022年07月22日 | 読書日記
ある中学に、一番大切にしているものを盗む「怪盗インビジブル」と言う伝説がある。
怪盗インビジブルに纏わる短編集かと思いきや、全体で一つの長編になっていて、最後で登場人物が全部つながって(英語の佐藤先生は美音だったんだよね?)伝説の謎が解けるという仕組み。
この構成はうまいと思うけれど、物語の内容はイマイチ。

最初の2話の流れで、ファンタジーを交えたような物語集にした方が良かった。




講談社
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「晋平の矢立て」 山本一力

2022年07月21日 | 読書日記
蔵の解体屋の物語。
連作短編集の形になっているけれど、最後の一篇だけ独立した話。
それまでの話と違い過ぎて、違和感が有るし統一感が無い。

設定の上手さで読ませるけれど、登場人物の行動原理が理解できないところがいくつかある。
「矢立」は一か所登場しただけで、タイトルに持って行った意味が分からない。
古道具好きが分かるというアイテムにはなっているけれど・・・。

読み終わって満足感がイマイチな作品。





徳間書店
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「凍る草原に鐘は鳴る」 天城光琴

2022年07月19日 | 読書日記
そもそもの設定のせいか、イマイチ物語の世界に入っていけない。
つまらない訳じゃないけど、どんどん先が読みたくなるような話でもない。
盛り上がるのは最後の祝賀の会の場面だけ。
3分の1くらいの長さの中編としたらもっと面白かったと思う。

ちなみに、206ページの「耳障りの良い」は誤用。





文藝春秋
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「パンに書かれた言葉」 朽木祥

2022年07月17日 | 読書日記
悲しすぎる。。

広島で生まれ育った父とイタリア人の母を持つ中学2年生のエリー。
母の実家で祖母から、父の実家で祖父母からエリーが聞く形で戦争が語られる。

ナチスに占領された村での出来事、原子爆弾が落とされた広島の様子。
ストレートに書いたら説教臭くなる話を、中学生の少女に語られる構成になっているので素直に心に入ってくる。

今すぐロシア語に翻訳してプーチンの読ませたい!!






小学館
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「鯉ふらむ鳥は」 澤田瞳子

2022年07月16日 | 読書日記
歴史が大嫌いで、人名とかイベント名を何となく覚えているだけの私には難しすぎた。
そもそも額田王は男性だと思ってたし・・・。

登場人物の会話が現代語と言うのが唯一の救い。
当時の人は親戚同士での多重婚が当たり前のようで、人間関係が複雑怪奇。
冒頭に略系譜が載っていなければ理解不能でした。
しかも内容は私が嫌いな権力争い。。

また、ぼんやり読んでいるといつの間にか場面が変わっていて読み返したり・・・。
決してつまらない訳じゃないけれど、どうもこの作者の作品は敷居が高い。





毎日新聞出版
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「八丁越」 佐伯泰英

2022年07月13日 | 読書日記
「新酔いどれ小籐次」第24巻。

いよいよ豊後森藩の城下に到着。
後は来月発売の最終巻「御留山」を残すのみ。
1巻でお国騒動を解決して、薫子姫を連れて江戸に戻り、新兵衛の弔いをするのか?
もしかして京極夏彦並みの厚さだったりして・・・。






文春文庫
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「わたしたち」 落合恵子

2022年07月12日 | 読書日記
私立の中学に入学したときに知り合った4人の女性達の友情物語。
容子は間違いなく著者自身がモデル。

落合恵子らしく、女性差別などの社会問題もしっかり描かれている。

時間や場所が行ったり来たりするうえ、間の出来事の説明が無かったりするので、読んでいて4人の中で誰が誰なのか迷子になってしまう。
パラグラフごとに4人の間を行ったり来たりするのは仕方ないとしても、全体的には時系列にそって書いて欲しかった。





河出書房新社
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「鯉姫婚姻譚」 藍銅ツバメ

2022年07月11日 | 読書日記
青年が親から継いだ家の庭の池に住む人魚に物語を聞かせるという形式の額縁小説。
青年の語る物語が額縁の方の伏線になってラストを迎えるけれど、その後のおまけのような後日譚は全く余計。

ちなみに「美味しい」の意味の「うまい」は「上手い」ではなく「旨い」ですよ。




新潮社
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