toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

「燃える水」 河合莞爾

2022年12月31日 | 読書日記
河合莞爾にまだハズレは無い。
この作品もそうだけど、導入部はちょっと敷居が高くてなかなか進まないけれど、物語が動き出すと一気読み。
終盤の構成がちょっとまわりくどい感じだけど、ストーリは文句なく面白い。

ただ個人的に退職勧告をする前に希望退職者を募ると思うし、ハローワークの窓口の担当者は求人票をただ渡すだけじゃなくてその場でその会社に電話確認してくれるよ。





角川書店
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「若桜鉄道うぐいす駅」 門井慶喜

2022年12月30日 | 読書日記
最初は面白いと思って読んでいたけれど、残り4分の一くらいからドタバタになって面白さも急降下という感じの残念な小説。


校正もちゃんとされていない感じ。

悠花とはじめて一緒にうぐいす駅に行った場面で、鉄道で行ってるのに外の駐車場から駅に入った時初めて入ったような描写があるのが納得できない。

またその日の夜、実家で正月以来だって話してるけど、血の七夕の時居たんだからこれも納得できない。

改行とか文章がところどころ変。

 父は、ふだん。
 鳥取市内で、中学校の理科の先生をしている。

って何よ。

 父は普段、 鳥取市内で中学校の理科の先生をしている。

でしょう、普通。




徳間書店
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「失われた地図」 恩田陸

2022年12月29日 | 読書日記
特殊能力を持った一族が活躍する(?)連作短編集。
設定が特殊でそれについて特に設枚が無いし、読んでいてもはっきりとは分からないまま。
三崎亜紀の小説のような感じ。
内容はまあまあ。




角川書店
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「泣きかたをわすれていた」 落合恵子

2022年12月28日 | 読書日記
自分をモデルにした小説なのかな。。
絵本の書店を営む女性が主人公。
母を自宅で介護し終わり、自身のこれからを考えて行く物語。
他人事じゃないです。





河出書房新社
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「タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース」 窪美澄

2022年12月27日 | 読書日記
窪美澄の作品ではじめて読んで良かった作品。
訳の分からないタイトルで、設定も特殊と言うことで期待しないで読み始めたけれど、物語が動き出すとどんどん面白くなっていき、それからは一気読み。
登場人物がみんな優しくて良い人なのが良い。




筑摩書房
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「南海ちゃんの新しいお仕事」 新井素子

2022年12月26日 | 読書日記
ユニークな設定でストーリも面白いと思って読んでいたんだけど、中盤あたりから哲学的というか屁理屈というか。。
兎に角読んでいて全然楽しくない展開になって、面白くないまま終わってしまう。

最初のうちだけだけど、設定がかなり特殊だからと章が変わるたびに長々と同じ説明をするのは辞めて欲しい。
初出時の都合かもしれないけど、本に纏める時にはカットすべきでしょう。

またはじめのうち、南海は板橋に庇われると怒り出すけれどその気持ちが理解できない。

それから修復のためにわざわざ変な場所の”靄”を残すなんてことしないで、普通に”靄”を消すときについでに修復すれば良いと思うんだけど・・・・。






角川春樹事務所
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「影と踊る日」 神護かずみ

2022年12月25日 | 読書日記
刑事ではない女性の警察官の澪が主人公という珍しいミステリ小説。
敵と味方が逆転したり、意外な事実が明らかになったりとミステリの醍醐味が十分に味わえる内容だけど、そもそも澪が事件の真相に迫ろうと思った動機が弱すぎて納得できない。
そんなことで、ここまでするの?という気持ちが最後まで残る。
折角良くできているのに残念でならない。




講談社
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「神奈川県警「ヲタク」担当細川春奈4テディベアの花園 鳴神響一

2022年12月23日 | 読書日記
シリーズ物の第4巻と言うことはすぐに想像がつくけれど、読むのはこれがはじめて。
中で「以前3件の事件を解決した」とあるだけでそれまでの作品とは独立していようなので、読んでいなくても全く問題無さそう。

タイトルから、ドタバタ系のコージーミステリなのかと勝手に思っていたけれど、犯人捜しのミステリではあるものの全然ドタバタじゃなかった。
設定も面白いし、ストーリ展開も無理が無く、一気に読み終わってしまった。
主人公の同僚に個性的な人が揃っているみたいだけど、今回はそのうちの一人がちょこっと登場しただけで物足りない感じもするが、シリーズ物ということで別の話の中で活躍するのかな・・・?

主人公は捜査一課のアシストという立場だったはずなのに、後半になるとすっかり刑事の相棒になって、最後は犯人を特定して逮捕してしまうというのは、この設定ではちょっと活躍しすぎかな。
そうなっても不自然にならないような設定を考えて欲しいところ。

あと、ちょっとミステリとしては詰めが甘くて、読んでるうちに「あ~あ」って思う箇所がいくつも有ったのが残念。
ミステリとしての完成度がもう少し高いと申し分ないのに・・・。



幻冬舎文庫
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「レペゼン母」 宇野碧

2022年12月22日 | 読書日記
ラップには全く興味がないというより、毛嫌いしてたけどちょっとだけ考え方が変わったかも。
ただ色々良いことばかり言ってる割には、話の中に登場するラップの歌詞はすべてお粗末。

途中までは良い感じだったのに、最後が・・・・、残念。



講談社
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「見果てぬ王道」 川越宗一

2022年12月21日 | 読書日記
梅屋庄吉の伝記。
これを読むまで「誰それ?」だったし、孫文も名前を聞いたことがある程度。

九州弁が分からないし、難しい言葉が大量に出てきて何の説明もないし、中国人の名前が混乱するしで、内容を理解するのが大変だった。





文藝春秋
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「タスキメシ箱根」 額賀澪

2022年12月20日 | 読書日記
3部作(?)の第2巻、と言うより出た時点では「タスキメシ」の続編だったのかな。
三浦しをんの「風が強く吹いている」と似た構成で、前半は予選会で後半(と言っても分量的には最後の4分の一くらいだけど)が箱根駅伝本番。
まぁ、箱根駅伝はよっぽど下手な作家じゃない限り感動の物語に仕上げられるよね。
これもかなり良い出来で、3部作の中では一番だと思う。

エピローグはいろんな意味で残念。
・東京オリンピックは2020年ではなく2021年に開催された。
・マラソンは東京ではなく札幌で開催された。
・そして千早は東京オリンピックの時は食堂スタッフで競技を見に行くことはできなかったのでは?
(読む順番が前後したので・・・)



小学館
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「骨灰」 冲方丁

2022年12月19日 | 読書日記
冲方丁と言えば「天地明察」を思い浮かべるけど、同じ人が書いたとは思えない内容。
オカルトと言うかホラーと言うか。。
祟りとか人柱とか・・・、最も嫌いな宗教的なものが物語の中心になっているけれど、最後まで普通に読めた。


KADOKAWA
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「バスクル新宿」 大崎梢

2022年12月17日 | 読書日記
新宿にあるバスターミナルが舞台、もしくはそこに向かうバスに関係した短編集。
それぞれの話は独立していて登場人物もかぶらないけれど、謎の少年がボブキャラで登場する。
最後の話はその少年に関する話で、それまでの話の主人公が勢ぞろいするという、こういう短編集にはありがちなパターンの構成。

それぞれの話は人情噺だったりミステリっぽかったりと色々だけど、どれも見ず知らずの人が不自然に突然仲良くなる。
物語の進行上必要だろうけどかなり違和感があるし、現実味の無い展開も多くもうちょっと何とかならなかったか・・?
作品の出来はどれもギリギリ及第点と言ったところ。

説明が稚拙で何度読んでも理解できなかったり、説明がなくて「あれ、そうだったの?」というところが多い。
本格派ミステリだったら絶対許されないだろうな。。




講談社
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「向田理髪店」 奥田秀郎

2022年12月16日 | 読書日記
財政破綻した北海道の過疎の町を舞台に、そこにある向田理髪店の店主が主人公の連作短編集。
田舎の町ではアルアルのことが色々描かれていて、思わず「そうそう」と言った感じだけど、流石に私の住んでるところはそこまでじゃないな(笑)。。

そんなに面白くてどんどん読みたくなるような話じゃないけど、続きが読みたくなる。




光文社
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「ビューティフルからビューティフルへ」 日比野コレコ

2022年12月15日 | 読書日記
分かる人だけ分かれば良い・・・と言うタイプの小説。
ちなみに私にはさっぱりだったけど、面白い表現が有ったりして分からないなりに最後まですんなり読めた。
ただ、やっぱり理解できない。。





河出書房新社
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