こういうのもファンタジーになるのだろうか。朱川湊人というより三崎亜記に近い異様な世界のお話。
誰も居なくなった荒れ果てた寺に、継ぐために元住職の孫の由木尾が帰って来るところから物語が始まる。
庭にある池を掃除しようと水を抜くと、池の中に異様な人物がいた。それが由木尾が後にうお太郎と呼ぶことになる人魚との出会い。そして由木尾とうお太郎との奇妙な生活が始まる。
特別な石を見つけることができる家系の由木尾の他、その売れない小説家の兄、生魚の石の少女に天狗と奇妙な登場人物(妖怪?)が多数登場する。
はじめ異様な設定にちょっとついて行けなかったけれど、連作小説風になっていて読み易い事と、次第に世界が理解できて来たことで途中からはスイスイ読めるようになった。
ただ何の説明もないまま話が進んでいき、徐々に分かってくるという書き方が多用されており、話の持って行き方がイマイチなので、理解しにくいことこの上ない。それに、細かい矛盾点も多い。例えば、うお太郎がしばらく会わなかった間に「電車に乗って町まで行った。」と言ってたのに、その後一緒に電車に乗ったとき「電車に乗ったこと有るのか?」と聞くのも変だしうお太郎が「小さい頃に一人でね。」と言う答えている。
最後は途中で知り合ったもう一人(一匹?)の人魚が主人公になってやたらとブラックな終わり方になるけれど、内容が理解しきれない上、伏線のまま残っているような状態で取り残された感じ。
徳間書店
誰も居なくなった荒れ果てた寺に、継ぐために元住職の孫の由木尾が帰って来るところから物語が始まる。
庭にある池を掃除しようと水を抜くと、池の中に異様な人物がいた。それが由木尾が後にうお太郎と呼ぶことになる人魚との出会い。そして由木尾とうお太郎との奇妙な生活が始まる。
特別な石を見つけることができる家系の由木尾の他、その売れない小説家の兄、生魚の石の少女に天狗と奇妙な登場人物(妖怪?)が多数登場する。
はじめ異様な設定にちょっとついて行けなかったけれど、連作小説風になっていて読み易い事と、次第に世界が理解できて来たことで途中からはスイスイ読めるようになった。
ただ何の説明もないまま話が進んでいき、徐々に分かってくるという書き方が多用されており、話の持って行き方がイマイチなので、理解しにくいことこの上ない。それに、細かい矛盾点も多い。例えば、うお太郎がしばらく会わなかった間に「電車に乗って町まで行った。」と言ってたのに、その後一緒に電車に乗ったとき「電車に乗ったこと有るのか?」と聞くのも変だしうお太郎が「小さい頃に一人でね。」と言う答えている。
最後は途中で知り合ったもう一人(一匹?)の人魚が主人公になってやたらとブラックな終わり方になるけれど、内容が理解しきれない上、伏線のまま残っているような状態で取り残された感じ。
徳間書店