toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

「鮫言」 大沢在昌

2015年10月30日 | 読書日記
大沢在昌のエッセイ集。
週刊プレイボーイに連載したエッセイに、その他に発表したものを加えた本。

決してつまらないワケではないけれど、共感できたのは釣りの話だけ。
後は、私にとっては「ふーん」という内容だった。



集英社
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「いちまき」 中野翠

2015年10月24日 | 読書日記
「いちまき(一巻)」とは、血族の一団のことらしい。

サブタイトルに「ある家老の娘の物語」とあるが、娘とは著者の曾祖母である中野みわのことで、内容は彼女の物語というより著者の数代前の先祖の話。

日記などの資料に基づいたドキュメンタリーと、著者がゆかりの地を訪ねた後日譚からなる。
フィクションを交えた歴史に弄ばれたような波乱万丈のみわの物語だったらもっと面白かったかもしれない。

すべて事実(と思われる事)の羅列で、登場人物も色々多すぎて、著者や関係者にとっては非常に価値がある作品だと思うけれど、全く無関係な読者としてはイマイチ楽しめなかった。





新潮社
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「落語のじかん」 林家たい平

2015年10月24日 | 読書日記
70作品くらいの古典落語を一篇ずつ。あらすじと内容に関連したうんちく話を見開き2ページで紹介する子供向けの本。
10篇くらい知らない作品があった。

子供向けという点と文字数の制限もあるだろうけれど、話を知っていればわかるけれど知らないとオチが理解できないと思えるものが結構あるし、私が知らない話の中には理解できないものがいくつかあった。
うんちく話はやめて、その分作品の紹介と解説にしてもらえたら、古典落語のガイドブックとして使えるのに・・・・



毎日新聞出版
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「抗争」 江上剛

2015年10月22日 | 読書日記
銀行内の権力抗争と、銀行を舞台にした詐欺事件、そして殺人事件と読み応えのある内容。
ただしどの話も解決しないで終わっている。

ただ明らかに、みずほ銀行を下敷きにしている。
この著者は「翼、ふたたび」のJALや、「小説金融庁」など実在の企業や事件をモデルにした小説が多い。
この小説も実際のみずほ銀行と舞台も事件もあまりにも重なっていて、読んでいて混乱してしまう時がある。

事実をモデルにするのはいいけれど、今後はここまで取り込まずにもう少しオリジナルな方向に持って行って欲しい。
せっかく面白い話を書いているのに残念。




朝日新聞出版
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「親を送る」 井上理津子

2015年10月20日 | 読書日記
両親を看取った体験記。

私は合理主義で、著者と考え方が近くてほとんど共感できたけれど、きっと「なんだ。こいつは・・・」と思う人も居るんだろうなと思う。
著者はあまり宗教心が無いようだが死後の世界は信じているらしい。私は著者の兄と同じく宗教も死後の世界も信じないし、死ねばゴミになるという考えだから、宗教的な行事はまるで知らないので非常に参考になった。

宗教行事と死者を悼む気持ちは全く別だと思うけれど、世間的には仕方がないんでしょうね。

私の場合は、死んだらそのまま海にでも捨てて貰いたいものだけど・・。




集英社インターナショナル
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「草雲雀」 葉室麟

2015年10月18日 | 読書日記
部屋住みの伊八郎が運命のいたずらで突然家老の嫡男になり、同門のやはり部屋住みの精吾に用心棒を依頼する。
権力争いの中、精吾の活躍もあり伊八郎は家老を継ぐことになる。

ストーリは面白いんだけど、登場人物がみんな個性的すぎてかなり違和感がある。
特に伊八郎はいい加減なのか、思慮深いのか理解に苦しむし、精吾は考えが単純すぎる。
もう少し、人物を丁寧に描いてくれたたもっと面白いんだけど。



実業之日本社
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「閉門謹慎」 佐伯泰英

2015年10月17日 | 読書日記
鎌倉河岸捕物控の26巻。

今回は北町奉行所が事件の舞台で寺坂が巻き込まれてしまう。
八百亀も負傷し、寺坂は謹慎。
金座裏にも秘密にして宗五郎と政二だけで事件を解決しないといけない状況で苦戦を強いられる。
最後はいつもの通りで安心して読める。



角川春樹事務所
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「風の紋章」 柳谷郁子

2015年10月15日 | 読書日記
選挙違反(買収行為)で捕まった運動員を釈放させるため、自ら警察に乗り込んで逮捕されてしまう候補者の妻の物語。
フィクションに基づいた小説らしい。

どこまでが事実なのか分からないけれど、この小説のとおりなら本当に怖い話。
私も昨年の衆院選で知人の候補者の運動員をしていたから他人事ではない。
取り調べの様子や警察署での生活など実体験だけにリアリティいっぱい。

ただ、言いたいことはわかるけれど、たとえ真実でも同じことを何度も何度も書かれるといい加減にしてと言いたくなる。
また、表現が大げさだたり、ちょっと素人っぽいところが多い。




ほうずき書籍
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「新しい十五匹のネズミのフライ」 島田荘司

2015年10月14日 | 読書日記
島田荘司のホームズ。
翻訳調の文章もあって、そのままホームズシリーズに入れても違和感のない出来。
副題に「ジョン・H・ワトソンの冒険」とあるように麻薬中毒になったホームズの代わりにワトソンが活躍するけれど、最後はやっぱりホームズにかなわない。


新潮社
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「花咲小路四丁目の聖人」 小路幸也

2015年10月11日 | 読書日記
花咲小路シリーズの第一弾。
先に「花乃子さん」を読んで面白かったので、遡ってみました。

北杜夫のさびしいシリーズと同じような大人向けのおとぎ話といった趣の小説で、サクッと読めて良い。



ポプラ社
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「クラウド・ナイン」 服部真澄

2015年10月09日 | 読書日記
「ブラッド・ゼロ」と「クラウド・ナイン」という中編の2連作品。
オッド・アイというワンマン創業社長の下で働く木挽橋隆一が主人公。

どちらもストーリも展開も面白いけれど、構成や文章がイマイチで分かりにくかったりするところが残念。
またSFチックなテーマである割には科学的な裏付けが弱い。




講談社
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「空に牡丹」 大島真寿美

2015年10月05日 | 読書日記
名主の家系に生まれた清助が花火にとりつかれて、先祖代々の財産をつぎ込んでしまう話。
男のロマンに生きた清助はそれだけにみんなに愛されて好きなことをやって一生を終えたのだから、素晴らしい人生だったのだと思う。



小学館
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「御用船帰還せず」 相場英雄

2015年10月03日 | 読書日記
若くして勘定吟味役(後に勘定奉行)、佐渡奉行となっ荻原重秀の物語。

タイトルになっている壮大なプロジェクトと、敵役の北町奉行と新井白石連合軍とのスパイ合戦とハラハラドキドキの展開にも関わらず、夢中になっていつしかページが進むと言うようなことはなかった。
読者を引き込むような書き方でなかったのか、単に私との相性がイマイチだったのか・・・・。

序章と終章は全く余計。



幻冬舎
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