toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

「ツバキ文具店」 小川糸

2018年09月29日 | 読書日記
代書屋と言えば、昔免許更新の時にお世話になった行政書士のことだと思っていたけど。。
ここで登場する代書屋は、それじゃなくいわゆる「代筆屋」のこと。
時代小説にたまに出てきて、文字の書けない遊女に代わって手紙を書いてあげるアレですね。

本作は鎌倉で「ツバキ文具店」を経営しながら、代筆業を営む女性「ポッポちゃん」の日常を描いたお話。
特に大きな出来事が有ったりするわけじゃないけれど、代筆で依頼される内容がバラエティーに富んでいるため飽きないで読める。

読んでいくうちに段々と祖母より店と代筆業を継いだ、ポッポちゃんのことが分かってくる。
ご近所さんに恵まれて、比較的充実しながらも平凡な毎日を送っているけれど、依頼される代筆のために色々苦労する。
筆記具だけでなく、用紙や封筒、切手などにも気配りをして、そこまでするのか・・・と驚いてしまう。
こんな職業の人は他にはいないだろうと思っていると、彼女のところに来るまで2回断られたという人が現れるから、少なくとも同業者は二人いるらしい。

何も起こらない日常かと思っていると、意外(そうでもないか・・)なことが待っていたりする。
まぁ、いかにも小川糸らしい小説と言えると思う。




幻冬舎文庫
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「吉原詣で」 佐伯泰英

2018年09月24日 | 読書日記
鎌倉河岸捕物控28巻。

今回は鬼平並みの大捕物。
読み応え十分でした。




角川春樹事務所
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「教科書には書かれていない江戸時代」 山本博文

2018年09月20日 | 読書日記
時代小説を読むときに参考になるかも・・・と思って読んでみた。

一般的な話は少なくて、人物や事件の裏話的な内容が殆ど。
興味のない項目も多くて、ちょっと期待外れ。。




東京書籍
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「台風についてわかっていることといないこと」 6名共著

2018年09月15日 | 読書日記
タイトル通り、分かっていることと分かっていないことを列挙して解説する本かと思いきや、台風の研究者が分担して台風について解説する内容でした。

何人かの研究者が、担当する各章に与えられたテーマに基づいて書いているものの、各人好きなスタイルで書いているので全体を通して読むと全く統一性が無くて散漫な印象になってしまうが、それぞれの章は興味ある内容になっている。
本文の後にその章の著者のコラムが有るけれど、研究者目線の内容で個人的にはそこが一番面白かった。



ベレ出版
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「対岸の家事」 朱野帰子

2018年09月09日 | 読書日記
天涯孤独の私には縁のない世界の話だけど(だから?)楽しく読めました。

前半は一つの出来事を、別の人の視線で改めて繰り返しながら少しずつ物語を進めていくという「模倣犯」と同じ構成。
同じ出来事が、全く異なる思想の人の主観で語られることで、その人の考え方が分かるように書かれているけれど、読者としては「彼女はそんな風に思っているんじゃないのに・・・」とちょっとイライラしてしまう(笑)。

登場人物がみんながみんな、そのキャリアに対してステレオタイプでいかにもと言う感じで登場する。
そんな考えの違うママ友(&パパ友)同士が徐々に理解しあって、打ち解けていくというほのぼの系のお話かと思っていたら(確かにその通りなんだけど)、終盤になってちょっとサスペンスホラー的な展開に。。
まあそれも全体から見れば、その流れの中のひとつのエピソードになっているんだけど。

もしかしたらワーキングマザーだった母もこの話の登場人物達みたいに思っていたのかな?
心の中で「助けて」って言ってたんだろうか・・・?
なんて考えてしまった。









講談社
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「死亡フラグが立ちました!」 七尾与史

2018年09月08日 | 読書日記
いくつもの物語が細切れになって並行して語られて行く、と言う私が最も嫌いな構成だけど、主なストーリは2つだけだし、他の話もすぐにメーンストーリに収束して行くのでそれど気にならずに済んだ。

読み進めていくうちに先が読めてしまったり、ご都合主義の展開だったり、非現実すぎる場面があったりと全体的にちょっと素人臭い感じではあるけれど、ストーリ自体は結構面白い。
非現実的でご都合主義と言えば、この小説のメーンストーリがまさにそうなのだけど。。

事件を追うのは刑事と雑誌記者。この二組の話が中心になって物語が進んでいく。
刑事は先に核心に迫るものの、なんと途中で亡くなってしまい、結局雑誌記者チームが謎解きをすることになるんだけど、刑事が時間かけて調べたことをほんの数日で調べ上げて犯人に迫ってしまう。
ここはリアリティ的に重要なところなのに拍子抜けの感じ。
刑事と記者が、それぞれ掴んだ情報を互いに交換しながら物語を進めた方が現実味が出たんじゃないだろうか。。

何段階にも渡る壮大な仕掛は結構面白かっただけに少し残念。






宝島社
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「工学部ヒラノ教授の研究所わたりある記」 今野浩

2018年09月04日 | 読書日記
ヒラノ氏が工学部教授になる前の研究所勤務の頃の話。

一研究員の話で、研究の内容には詳しく触れることなく研究所内または外部との駆け引きの話が中心で個人的にはつまらなかった。
やっぱり工学部の話が良いな。




青土社
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ももんじや」 鳥羽亮

2018年09月02日 | 読書日記
読む本が無くなって、ブックオフに行って適当に仕入れてきた本。
シリーズものかと思ったけれど、鳥羽亮ならその都度丁寧な説明があるから大丈夫だろうとこれに決定(笑)!。

「はぐれ長屋」の舞台を「仕掛人」の世界にしたような設定。
ありがちなストーリで結末も予定調和だけど、鳥羽亮だけあって十分楽しめる内容でした。





朝日文庫
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「オサキと骸骨幽霊」 高橋由太

2018年09月01日 | 読書日記
最初に数冊買って以降、ブックオフで見つけると買っていたけれど、これで6作目で意外にも順番に読んでいる。

最初の頃はドタバタしてるだけだったけど、流石に6作目ともなるとストーリもしっかりして内容も充実していて、今まで一番良かった。
まだシリーズは続くのかな??





宝島社
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする